中間テスト ① 開冬
ょぉ お っ っ , , , しゃぁーーー!!
まじかよ まじかよ まじかよっ!!
ちょっ!! 止めて 止めて 止めてっ!! 先生止めてくださいっ!!
あちこちで響く歓声 驚きの声
ウィンターバルに入学できたことには理由がある
入学できた理由が今こうして少しずつ開花していく
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「 開花じゃない! 『開冬』だっ!
『奇跡の始まり』を開花と例えるのは我が校としては適切では なぁいっ!
まるで『春』を賛美するかのような、軟弱で、脆弱で、
自身の語呂のなさを! 情けなく体現しているのであるっ!!
我が校の末席に参じる意欲があるのなら、 悔い改めよっ!! 」
50ページにも及ぶ学生証をメンコのようにはたく校長
その熱気とはうらはらに、はじけ飛んだ砂利が凍り付く
ムカつくことにそれなりに実力があるのだ
それに逆らえない未熟さに辟易する、、、
そして 、、、ナレーションに割り込んでくんなよ
仕方ないのでもう少し遡ってみる 、、、うっざ
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中間テストの1ヶ月ほど前まで時は遡る
この頃から、今までとは少し違う毛色が単元が始まった
自己を見つめる ということだ
日本で生まれたら、
まずはひらがな、カタカナ、数字、簡単な漢字、計算、外来語 , , , と、
学年に応じて学んでいく
じゃあ 近場の海外ではどうか 例えば似たような文化圏を持つ国々 , , ,
きっとおそらく同じ経緯を辿るのかもしれない
まずは公用語、数字、簡単な母国語、計算、外来語 , , , と、、、
もう少し目線を外してみる
文化圏の違うさらに遠く離れた国々 , , , 外来語を基本とする国々だ
そこでは当たり前だが『ひらがな』や『カタカナ』、『漢字』に
費やす時間を別のことに充てることができる
成長期のその時期に、吸収率のまるで異なるその時期に、空いた時間に、
哲学と数学に力を入れ、覇権を握っている
『 成長期 』 x 『 自身の好む自由な考え方 』x『 自然に転がる数学(事象) 』
この『差』が歴史を変えてきた
『 神様のヒントを見つけた者勝ちなのだ 』
『哲学』と『数学』は国力
その過渡期を生きてきた校長が、現在の秩序に抗うようにメリットを語る
「 『生まれ』を活かせ 『生まれた』文化を活かしなさい
『彼ら』を目指すから後塵を期すのである
『生まれ』の環境を、 才能を、 武器としなさい
『生まれ』を妬んでもどうしようもない
ならば『それ』を武器とせよ その『特質』を武器とせよ、なのだ
炎天下の中、 熱い想いを猛る校長
は? という冷め冷めとした反響が狙い通りなのかはわからない
わかったことは、炎天下の長文で次々と生徒が倒れ、
Zahoo ニュースで辞任を求める声が上がったことぐらいだ
だが、確かに一理ある
最短コースで教育を受ける環境と、
紆余曲折ありの環境下で受ける環境では『差』があるのは当然だ
その干渉を当たり前に吸収できる人材はほんの一部でしかない
『生まれ』を活かせ
お前の『能力』に価値をつけろ 苛烈な選別が始まる
そしてその校風が本格的に始まったのが1ヶ月前なのだ
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