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「「「「「ふう。」」」」


誰の溜息だか分からないほど、何人もの人がホッと息を吐いた。

もちろん僕も、その中の一人に入っている。



「お疲れ。危惧したようなことにならず、良かった。」



「ひあ、本当に。皆さま、ありがとうございました。」


と頭を下げた。



家族が頭をポンポンとしていく。



「さあ、ほっとしたが、今日は領地の視察だ。ノア、準備してこよう。」



「はい。父上。」



「準備が出来たら、また玄関へおいで。ゆっくりでいいからな。」



「わかりました!」


そう言い、トーマスと一緒に自室へ戻る。

宰相のお見送りのために着た服では、視察にはふさわしくない。


汚れてもいいような、少しお値段の安く、それでいて安っぽくみえない、装飾のない服へ着替える。

それに、紙、ペンを持って、自作のマジックバックへ入れる。

それからGPSのような機能のある、魔石を持ったら、準備完了だ。


トーマスも着替えるから、それを待っている間に、メイドにお茶を入れてもらい待つ。

ゆっくりでいいよ、と伝えた。

入ってきたばかりの子とかは、色目使って来たりもするけれど、最近は新しく人も雇っていないし、そういう子はいなくなった。

まあ、僕がまだ5歳だからっていうのもあるのだと思うけど。

もちろん、自室のドアは開けたままだし、護衛もいるけどね。




_コンコン_



「ノア様、お待たせしました。」


お茶を飲み終わるくらいのタイミングで、トーマスが帰ってきた。

ほんと、良くできた執事だ。

僕の紅茶を飲むペースも考えていて、”ゆっくりでいい”って言ったから、僕はいつもより時間をかけて紅茶を飲みほしたんだ。

だけど、それでもちょうどいいタイミングで戻ってくるんだもん。

すごいよね。



「トーマス、ちょうどいいタイミングだったよ。」


と、ニッコリ笑えば、「ほんとにもう・・・敵いません。」


と言ったトーマスだった。

そんなトーマスを伴って、玄関に向かう。

父上は、まだのようだ。


そういえば、宰相は帰ったけど護衛はまだいるのは、なんでだろう?

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