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今日のダイニング入りは、僕が一番のようだ。
そこに、兄様と姉さまがはいってくる。
「おはようございます。昨日は、申し訳ありませんでした。」
「なんで、ノアが謝るのよー!悪いのは父様でしょ?ノアが謝る必要ないじゃない!」
と、姉さまはまだお怒りのようだ。
「ノア、昨日父上も言っていただろ?そんな風に謝る必要はない。もっと甘えていいんだ。」
「はい!兄様、姉さま、嬉しいです!!」
そうだ、昨日決意したんだ。もっと素直に甘えるって。
父様が母様をエスコートしながらやってきた。
「おはようございます。父様、母様。昨日は取り乱してしまい、申し訳ありませんでした。」
「ノアちゃん。おはよう。昨日のことは、父様が悪いのよ。ノアちゃんが謝ることではないわ。」
「ノア、昨日はすまなかった。どうか、ゆるしてほしい。」
そう言った父様は、やつれていた。きっと母様にこっぴどく叱られ、睡眠時間も足りてないんだろうな・・・
うん、我が家はかかあ天下なんだな。母様は、怒らせてはいけない。うん。覚えた。
「はい。あの、僕の能力が高いことはわかりました。けど、悪用しようとか、全然思っていません。僕は家族に愛されて、友人にも恵まれて・・・そんな生活ができればいいなと。あとは、楽しく生きていきたいです。僕の大切な人になにかあるようなら、能力をつかうことはやぶさかではありません。」
「ノア・・・やぶさかなんて言葉、どこで覚えたんだ?」
「え?普通に・・・皆さん使ってますよね?」
「普通ではございませんな。トーマスも最近使うようになったか?」とイーマス。
「はい、そうです。」
「うーん?どこで覚えたのか・・・?覚えていませんね」
内心焦りながら、ごまかした。
「まあ、いい。」
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「「「「いただきます。」」」」
「ノアちゃん、今日の予定は?」
「今日は、1日オフです。」
「では、予定は?ないのなら、お茶でもどう?」
「そうですね。書庫にはいこうと思っていますが、予定は特にないので、母様とご一緒します。」