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ああ…そうか。

僕は無意識に、自立しないとって、思っていたから…

甘えすぎてはいけないと思っていて…

感情もなるべく抑え、大人のように振る舞っていたんだ…


もっと、甘えていいんだ。感情も出していいんだ。


「・・・父様。ありがとうございます。もっと、甘えていいのですね・・・」


「ぁあ!もちろんだ!私たち家族は、ノアに甘えられるのが嬉しいんだから!」


「はい、父様!」

抱き締められて、頭を撫でられ、背中を擦られ、ゆっくりと眠りに落ちた僕。



そんな僕を抱き抱えて、もう眠っているのに、ずっと頭を撫でていた父様、風が冷たくなったころに皆で泣き止み、やっと部屋に運んだのだとか…


ちなみに、トーマスもイーマスも、家族も全員泣いていたそうだ。


部屋に運んだ後も、父様お母様、兄様、姉様は代わる代わる部屋に来ては頭を撫で、頬をなで、頬にキスしたり…とそれはそれは、大変だったようで、トーマスから次の日に延々と聞かされた。




前世から数えればもう成人しているし、前世ではこんなことはなかったから、恥ずかしいやら戸惑いやらでいっぱいだったけど、今までで一番幸せな気持ちになった。





__________________


次の日の朝…


「ノア様、ノア様。おはようございます。」

いつも通り、トーマスが起こしに来てくれた。


「おはよう。トーマス。」


「はい、おはようございます。昨夜は夕食を取らなかったので、お腹が空いていらっしゃいますよね?」


「うーん・・ああ、そっか。僕、父様の腕の中で寝ちゃいましたか?」


「はい。そうですよ。クスクス、寝ぼけていらっしゃいますね。私に敬語使っていらっしゃる。クスクス」


「うーん・・・言われてみれば・・・」

寝ぼけながら、僕は着替えさせてもらう。



「トーマス、今日の予定は?」


「はい、今日は終日オフです。お好きなことをされてください。」


「うーん、そっか。ありがとう」

前世では、休日なんてほぼなかったから、何してもいいとかって言われると、すごく困るのだ。

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