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とりあえず、宰相様はゲストルームへ入られたようだけど、なにかの拍子に会ったりしないようにと、夕食の時間まで自室で待機する。


にしても、夕食までの2時間弱・・・暇だ。

いつもなら、夕暮れの中鍛錬している時間だ。動きたい。



こんなにウズウズするなら、午前中に多めに鍛錬するんだった。



「はあ・・・」



「ノア様、どうかしましたか?」


ムンさんが聞く。



「フフ。ノア様は、いつもはこの時間、魔法か剣かの鍛錬をお庭でされているんです。きっと身体を動かしたいのかと。」


すかさずトーマスが言う。

少しムッとしてしまう。



「なんで分かるの、トーマス。」



「何年一緒にいると思っているのですか。だいたいは、分かりますよ。」



「はあ・・・そんなにわかりやすかった?」


と、ムンさんに向けて言う。



「内容まではわかりませんでしたが、ため息がでていらっしゃいました。」


と、クスクス笑われた。



「おお!俺と一緒だ!動いてねえと、落ち着かない。」


とガイさんが言う。



「一緒ではないですよ。」


と、ムンさんは辛辣に言う。

本当に仲がいいんだな、と笑ってしまった。




「そうだ、部屋で鍛錬するか。俺らも毎日やってるやつ!」


と言われて、食いついた僕に教えてくれた部屋でできる鍛錬は、筋トレだった。

確かに、基礎は大事だな。

これから毎日やろう。



________________



_コンコン_


筋トレも終わり、皆でお茶をすすっているとノックされた。



トーマスが出る。


「ノア様、お食事の用意が出来たそうです。」



「ありがとう。トーマス。」


そう言って、身支度をササっと整える。

あとはジャケットを羽織れば完璧。


ジャケットを僕の背後で着やすいように持ってくれているトーマスに、いつものように声をかける。



「トーマス、今夜の予定は?」



「はい。宰相閣下がご夕食に同伴されます。ノア様は、どうか5歳児らしく・・・もっともっと子供っぽくされていてください。」



「フフ。ありがとう。トーマス。じゃあ、行こうか。」




そのやりとりを、ガイとムンは呆然と見ていた。

ジャケットを羽織る瞬間、ノア様の纏う空気が変わった。

口調も、纏う空気も、貴族然としたオーラがあった。


騎士ならば、跪きたくなるような、そんなオーラだ。


この子は何者?大物になるだろうと、予感させた。

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