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その後、1週間の間に僕たち3人は、何回も打ち合わせをした。
方針や内容が決まって、母上と姉上にも聞いて、アドバイスをもらって改善した。
それに、執事やメイド、騎士にも意見を聞いて、警護などのしやすさも考慮しながら、最終的に決定した。
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内容はこうだ。
まず宰相は建前上、必ず魔の森付近を視察する。
次に領内の街も視察してもらう。
その後、我が家の敷地内にある、騎士団の訓練所を覗いて、激励をするだろう。
それが終わったら、ようやく辺境伯家の暮らす邸にきて、家族全員に会う。
挨拶だけして、疲れただろうからという理由で、すぐに執事がゲストルームに案内する。
遠回しに"部屋にいてくれ"という意味だ。
滞在は、次の日の昼までとなってるから、夕食はご一緒しなくてはならないが、朝食はご一緒せずに、訓練と家庭教師がきているので、同席できないということにする。
ということだ。
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普通は、来客があれば家庭教師などの予定は、ずらすのが常識的だが、今回は急な訪問なので、仕方ないと考えるそうだ。
普通であれば訪問は、最低でも2週間以上先か、それ以降が常識だそうだ。
その常識が貴族的なものなのか、この世界共通なのか、まだ分かっていない。
けど、前世ではラインとか電話1つで、いつでもすぐに会えたのに・・・と、以前は思ったものの、今となっては慣れたものだ。
だんだんと、この世界に慣れてきている自分。
愛されることにも、慣れてきている。
だからといって、慢心して嫌われたりはしたくない。
"親しき仲にも礼儀あり"だね!