表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/156

45

「皆様、昨夜に続き、お集まりいただき、ありがとうございます。よくお休みになれましたでしょうか。」



「お気遣いありがとうございます。」



「とても居心地の良い部屋でしたよ。」



「それは良かったです。一晩経ちましたが、昨夜のノアの件、お気持ちはお代わりないでしょうか?」



「「変わりないです。」」


と、皆様が答えてくれる。

それを聞いて父上は、僕を見る。


父上に頷いてから、話し出す。



「皆様、僕のためにお集まりいただき、ご支援いただけるということで、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。」



「いえいえ、辺境伯にはいつもお世話になっておりますから。とはいえ、全て鵜呑みにとは言えないので、魔法については、後で実践してもらってもよろしいでしょうか?」


と、ロートルテ辺境伯が言う。

その通りだ。話しのありのままを信じているだけじゃ、当主は務まらないだろう。


「もちろんです。あ、なら明日やる予定だった、テストも今行いましょうか。そんなにお待たせしませんし。トーマス、先生方から預かっていたよね?」



「はい。お預かりしてますので、お持ちします。少々お待ちください。」



「私は、この応対だけで充分だけどな。」



「うんうん。私ともちゃんと渡り合っていけるのでは?」


と、侯爵、次期侯爵が話している。




トーマスが戻ってきた。


「トーマスありがとう。それを侯爵から回して、順に問題を見てもらって?」



「はい、承知しました。」


トーマスがいつもより、キリッとしてる。

うん、いつもよりかっこいい。フフッ



「「えっ?」」


侯爵と、次期侯爵がハモった。


「どうかされましたか?」



「あ、えっと・・・これを本当に5歳のノア様が?」



「はい、もちろんです。」



「そ、そうですか・・・」


そう言って次々に、目を通してから、隣へと回していく。


えっ?とか、嘘!?とかそんな声も時々聞こえたが、順調に回ったようだ。

皆様が見終わったのを確認したので


「トーマス、説明を。」



「はい。この問題は先週、ノア様の家庭教師の先生から預かったもので、先程まで私の部屋の鍵付きの机の引き出しに入っていました。ノア様は今から初めて見るものです。」


さすが、トーマス。

僕の言いたいことは、皆まで説明しなくてもしっかり分かってくれたな。


もし、いい点を取っても、事前に答えや問題が分かっていたのではってなんて言われたら、困るからな。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ