他者視点(父)
久しぶりの更新になり、申し訳ございませんでした。
本日2話投稿致します。
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唖然としたリアムとエマだが、リル様の声に寄って、現実へ戻されたようだった。
僕・フェンリルは神の分身とも言える存在って・・・
さらっとフェンリルだってこと言ったな。
ほんと、さらっと。
リアムはビクっと反応していたな。
このノアのステータスでも心配って、神様はすごく過保護なのか?
ノアに勝てる者なんて、いるのか?
心根がとても優しく、何かを成し遂げられるであろう存在?
って、どう言うことだ?
ノアが優しいのは、皆分かっている。
が、何かを成し遂げるって?
それは、どういうことだ?
神様の願いはなんだ?
世界制覇か?魔物の殲滅か?
ノアが国王になることか?
ダメだ・・・考えてもわからない。
「は、はあ・・・ええっと"何かを成し遂げられるであろう存在"という言葉が気になったのですが、なにか・・・例えば、国王になって何かをするとか、世界を統一するとか、神様はノアに何かやってほしい事があるのでしょうか?」
と、少し不安になりながら、聞いたのだが、リル様はあっけらかんとそんなものはないと言いきった。
そのうえ、ノアに自由に生きてほしいだと?
愛される喜びを知ってほしい・・・?
神様は、ノアのこの不安定な心の原因を知っているのか?
リル様には、ノアの障害になるものは排除しろと・・・
家族でも容赦はしない・・・か。
我ら家族がそんなことをするわけがないが。
本当に愛されているんだな。
単純に使命などはない愛し子、なのか。
少し、ホッとした。
部屋に静寂が広がるなか、ノアが口を開いた言葉に絶句した。