他者視点(父)
あけましておめでとうございます。
昨日は更新できず、すみませんでした。
今年も更新頑張りますので、よろしくお願いします。
家に帰ると、執事に、メイドに、驚かれる。
そりゃそうか。行きより人数がふえているんだから。
いや、人じゃないけどな。
ノアは、フェンリル様と契約をしたいと言っていたけれど、女神の片腕・・・いや分身とも呼ばれる方との契約したものは、過去にいない。
応接室に着いたら、もう一度ノアに確認してもらって、そのあとやるなら、契約魔法を見てー
えーっと・・・家族を呼んで・・・ノアに身の振り方をきいて・・・えー
えー・・・ノアよ。
やらねばならないことが多すぎて、父は頭が大混乱だぞ。
涼しい顔をして、、まったく。
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「それで、だ。もう一度フェンリル様に、意思確認をしてくれないか?」
「はい。しますね。お待ちください。」
ノアがそう言うと、あたりは静寂につつまれる。
ーゴクリー
イーマスの唾を飲む音が聞こえる。
緊張するよな。
何を隠そう、私も緊張している。
時間にして数秒が、何分にも感じる。
「父上、もう一度確認しましたが、契約していいそうです。なので、確認してもらってもいいですか?」
ノアから発せられた言葉は、私の心を興奮と不安の入り混じるものにした。
契約魔法の使い手として、フェンリルとの契約が気になる。
だが、これ以上の才能を見せたら、ノアはどこかに取られてしまいそうな気もする。
そんな知的好奇心と、親心が入り混じった感情。
才能はあるのだから、やってみろ。
ノアの魔法の才能を知っている。契約魔法の知識があることも知っている。
だけど”やってみろ”それだけで、本当に魔法を行使できるものが、他にいるだろうか?
だいたい、私が確認してってなんだ?
結局やってみろって言っただけだ。
何も役に立っていやしない。
無事に契約できてよかった。
失敗しても、契約できないだけだから、他の魔法よりも安全なため、やってみろだけで任せたんだが・・・
まさか、本当に契約まで、できるとは。