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他者視点(父)

ダンテ(父)視点



うちの子供たちは、優秀だ。


リアムの当主教育も順調。

エマの淑女教育も終わっていて、完璧。


どちらも魔法の才も、勉強もよそのお家と比べても、どこにも引けをとらないだろう。



そのうえ、家族思いで、優しいときた!

幼いころから、釣書がよく届いていたが、学園に通い始めてから、更におびただしい程の釣書が届くのだ。




そんな中、オリビアが妊娠した。


オリビアは綺麗で、家族思いで、優しくて、私の執務のサポートもしてくれる程の才能がある、自慢の妻だ。

婚約したときも、結婚したときも友人たちに、大層羨ましがられたよ。



エマが産まれて、10年経っているから、もう授かることはないかと思っていたのだが・・・


愛するオリビアとの子供は、やはり嬉しいものだ!




幸い我が家は貴族だから、もう何人かは金銭的にも可能だろう。


産むのもトツキトオカ育むのもオリビアだから、オリビアの気持ちが一番だが、私としては何人いても嬉しいな。

まあ、下にいくほど貴族の恩恵も受けられなくなってしまうから、ほどほどにだな。







産まれた子供は、整った顔の男の子だった。

女の子にも見えるくらい、可愛らしく、ノアと名付けた。


ノアが3歳頃になると、この子は他の子とは違うと、思うことが増えた。



リアム、エマも優秀だったが、それ以上に優秀で、中身は大人か?と思うこともあったくらいだ。



トーマスから、相談を受けたりしていたが、実は半信半疑だったんだ。

トーマスは人を持ち上げる人間かって、失礼なことを思ってしまった。



だから、勉強や、魔法の訓練をしているところを初めて見たときは、驚きすぎて心臓が止まるかと思ったよ。

ただ、ノアは心技体の、技は素晴らしく、体もなかなか年齢以上のものがあるのに、心は少し不安定だ。



私たちの家族の溢れんばかりの愛を、素直に受け取っていないし、壁がある気がする。


我が家ほど家族愛を育んでいる家族は、他にいないだろうと思うのに・・・


ノアは、人一倍愛に飢えている気がするのだ。

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