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「ノア、ご挨拶を・・・」


そう父上に言われ、一歩前に出て一度礼をする。



「はい。只今ご紹介に預かりました、ノア・リートルテでございます。本日は、僕のためにご足労いただき、誠にありがとうございます。洗礼式を終えたばかりの若輩者ではございますが、どうぞ今後は、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い致します。短い時間ではございますが、どうぞお楽しみください。」



そう僕が挨拶をすると、大の大人、しかも貴族の高貴な方々がポカーンとしている。

数人いた子供たちは、何?という感じで、大人の顔を不思議そうに眺めている。

挨拶、何か変だったかな???




数秒の間、沈黙が続く・・・



どうしていいか分からない僕は、父上や母上を見上げたり、隅に控えている兄上たちにも視線を送るが、ボーっとしていて、どうにもならない。



トーマスに視線を送ると、トーマスはハッとして、視線が合ったが、首を横に振られてしまった。


えー・・・どういうこと?どうにもならないってこと?

仕方ない。前だけ、見てよう。



時間にして、10秒くらいだろうか。

二番目に我に返った父上が、咳払いをして、言葉を続ける。




「ええー、コホン。この度のノアの洗礼式ではステータスも非常に良く、それ以前の幼いころから才覚を見せている自慢の我が子です。どうぞ、今後ともよろしくお願い致します。」



皆呆然としていたが、父上の一言で皆我に返ったようだ。

女性は扇で顔を隠し、男性は口を閉じた。



さすが、お貴族様だ。


父上の言葉で締め、一度檀上を降り、家族や執事と袖の中に入っていく。

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