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「リルが言ったように、僕は強い・・・ようです。その僕が騎士になれば、どうなるか?国に領地を広げたいと思う人がいたら、戦争が始まるかもしれない。この平和な国に、魔物以外の脅威が出てくるかもしれない。僕はね、姉上。無用な争いは起こしたくない。それの一番の犠牲になるのは、弱い人間だ。僕は人を守りたいのに、道を間違えれば人の脅威になりえるのです。人を守る仕事ならば、冒険者でもできます。それに、国や領主の命令がなくても、自分で決めて、納得できる仕事が選べるのです。この国の人だけじゃない、他国の人だって守ることができる。ね?魅力的な仕事でしょ?」
「そう・・・ね。そうなのね。」
「ノアの気持ちは、分かった。私たち家族は、応援するよ。異論は認めない!当主である私が決めたのだ。」
おおっ!父上かっこいい!!
「父上っ、ありがとうございます!」
ガバッと頭を下げた。
「ノア、当たり前よ。私たちは、ノアのことが大好きだもの。」
そう母上が言うと、皆。そう家族はもちろん、執事やメイド含めた皆が頷いていた。
「ふふっ、みんな僕も大好きです!この家族に産まれてこれて、幸せです!」
「よく、覚えておいて。私たち家族は、ノアが大好きで、大切なの。だから、辛いとき、悲しいとき、どうにもならないときは、絶対に頼ってね。」
「はい!母上!」
「よし!わたしたちは、夜のパーティーの準備に戻るわ!期待していてね!」
「はい!楽しみです!」
そう言って、兄上や姉上、母上はでていった。