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「うん、成功したな。さすが、ノアだな。」
「はい!よかったです。」
『お初にお目にかかる。父上殿。ノア様にリルと名付けていただいたので、リルと呼んでくだされ。』
「ご丁寧にありがとうございます。私はノアの父、ダンテ・リートルテ。リートルテ辺境伯当主です。リル様と呼ばせていただきます。どうぞ、よろしくお願い致します。」
『うん、お世話になります。あ、神様の愛し子のノア様のことと、その周囲のことなら、だいたい知ってるよ。』
「そうでしたか。」
『そっちはダンテの執事のイーマスと、ノア様の執事のトーマスでしょ。』
「そ、その通りです。」
「リル、ノア様じゃなくて、ノアって呼んでよ~」
『ん?そう?・・・わかった!ノア、よろしくね!』
「いろいろ聞きたいところですが・・・家族にも一緒に聞いてもらいたいと思うのですが、よろしいでしょうか?」
『お!それは、いいね!兄上や姉上にも会いたいしね♪』
とリルは上機嫌だ。
「イーマス、三人を連れてきてくれ。」
「はい、旦那様。かしこまりました。」
そう言ってイーマスが出て行ってから、数分後・・・
イーマスが僕の家族を引き連れてきて、家族が勢ぞろいした。
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_コンコン_
「いいぞ。入れ」
「「「失礼します。(わ)」」」
「父上、およびと聞きました、が・・・」
代表して、兄上が答える。
「ああ、見ての通りノアの件でな。とりあえず、座らせていただいてもよろしいでしょうか?」
『どうぞ。』
「失礼します。皆座れ」
そう言って僕の向かいに、父上・兄上・姉上が座り、僕の隣に母上が座った。
リルは、僕の上に座っている。
執事はそれそれの後ろに立ち、母上・姉上付きのメイドも後ろに立った。