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「「「おかえりなさいませ。」」」
イーマス・トーマス・メイド長が出迎えてくれる。
「なんだか、ご主人様お疲れでしょうか?」
と、イーマスが聞く。
「あ、ああ・・・後で話す。」
「あの、差し出がましいようですが・・・ノア様のお足下にいらっしゃるのは・・・?」
と、トーマスが聞く。
フェンリル様、僕らの執事やメイドにフェンリル様とお伝えしてもよろしいですか?
『もちろんだよ!』
ありがとうございます。
「トーマス、出迎えありがとう。こちらは、フェンリルです。詳しい話はのちほど。」
「左様でしたか。失礼いたしました。」
「ノアとりあえず、応接室へ行こうか。」
「そうですね。」
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とりあえずソファーに座り、メイドが紅茶をいれてくれる。
その後人払いをしてもらい、部屋には僕、父上、イーマス、トーマスだけになった。
「それで、だ。もう一度フェンリル様に、意思確認していいか?」
「はい。しますね。お待ちください。」
フェンリル様、僕と契約をしていいのですか?
『当たり前!ノア様以外とは契約しないよ。』
わかりました!がんばりますね。
「父上、もう一度確認しましたが、契約して良いそうです。なので、確認してもらってもいいですか?」
「うむ。わかった。この教本通りやってみれば良い。素質はあるんだし、勉強はしていただろ?」
「もちろん、してましたよ。辺境伯家の一員として当たり前です。わかりました!」
頭の中で契約魔法を思い浮かべる。
名前はー・・・
フェンリルだから、フェン?安直すぎるか?
リルにするか?うん!可愛いし、リルにしよう!
___コンタクト!リル!___
と口にすると、僕とリルの足元が光り、包まれるとパッと弾けて消えた。