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おっと、お話はまたあとでにしようね?
『わかった!』
えーっと、このあとは・・・
神様に貴族礼をして、反対側の皆がいる方にも礼をして、両親のところへ戻るっと。
こんな感じだったよな。
フェンリルと話してる間に、なんとなく思い出せて、よかった!
フェンリルは僕の横を歩いてついてきてくれている。
僕が席に戻っても周りはシーンとしたままだ。
神官さんは・・・あれ?ボーっとしてる?
唖然としてる??
「父上、父上!」
小声で、だけど耳元で呼ぶと、ビクっとしていた。
どうしたんだろうか。
「ノア!いつの間に・・・」
「え?先ほど礼をして、戻ってきましたよ?」
「あぁ・・・そうだったのか。」
「それより、皆どうしたのですか?」
「いや、皆ノアのステータスに驚いているんだよ。」
「え?そうなのですか?そんなに凄かったですか?」
「ああ。凄すぎるな。とはいえ、とりあえず締めてもらわんとな。」
と話してると、現実に戻ってきた神官と目が合った。
ハッとした顔をして、慌てていた。
フッあの神官でも、慌てることがあるのか。笑
「皆様、これで本年の洗礼式を終わります。お気をつけてお帰りください。辺境伯様ご一家、退場!」
そう言われて、家族3人で立って礼をしてから、出口へ退場する。
礼はしてないけど、フェンリルは僕について歩いてきている。
可愛い可愛い可愛い!
外へ出ると、神官や見習い様がズラッと並んでいた。
花道みたいになっている。
「おめでとうございます!お疲れ様でございました。」
あれれ、これは凄いな・・・
圧巻だ・・・
馬車へ乗る際も10人くらいが、見送りをしてくれた。
丁寧に礼をして、自宅へ帰るため出発した。