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受付に並んでいると、神官と見習い様が飛んできた。
「辺境伯様っ!申し訳ございません。先に受付させていただきますので、こちらにどうぞ。」
「今日洗礼式を受けるのは、僕ですよ。辺境伯の父ではありません。」
「も、申し訳ございません!!ノア様、こちらへどうぞ。」
なるほど。僕の名前も覚えているのか。
「それは、貴族は別の受付でないといけないという決まりでもあるのですか?」
「いっいえ・・・そのような決まりはございませんが・・・」
だんだんと声が小さくなる神官。
怯えさせたいわけではないんだけどなあ・・・
「だったら、ここで並んで待たせてもらうよ。他の人員を僕に充てたら、皆さんをお待たせするでしょう?」
「えっでも・・・」
と見習い様が言うが、神官が制止する。
「申し訳ございません!配慮が足りず!」
と頭を下げてくる。
「ううん、謝らなくていいよ。そうするのが習わしだろうからね。僕は特別扱いされたくないだけ、皆さんと同じように並んで受付をしたい、それだけだから。貴族だから並んでいる人よりも優先される、というのは気が引けるんだ。どうしても仕方ないときは別だけどね。」
と、なるべく優しく話すように気を付ける。
「っ!!なんと!承りました。全力で受付させていただきます。もうしばらく、お待ちください!」
そう言って、神官と見習い様は走っていった。
2人が去った方を見ていると、上から頭を撫でられた。
見上げると、父上が笑っていた。
なんだろう?
でも、笑ってくれているのが嬉しくて、笑い返すと父上も母上も驚いた顔をしていた。
「ノアは、領民の気持ちも考えられて凄いな。」
「そんなことは・・・当たり前のことですよ。僕たちは領民に生かされていますから。」
「ノアは全く成長が早いな・・・その通りだね。」
「私はノアちゃんの無邪気な笑顔、久しぶりに見れて嬉しいわっ!」
「あれ?そうでしたか?でも母上、`ちゃん`は・・・」
「あら、ごめんね?でも#お母様__・__#は、ちゃんつけたいのだけどね。」
母上も、姉上と同じことを言うとは・・・ハハハ
苦笑いしか出てきません。




