114
いつもお読みいただき、ありがとうございます♪
ギルドに着く。
すると、そこにはリートルテをホームギルドにしている、冒険者が勢ぞろいしていた。
「皆さん、お待たせしました。すみません!」
「そんなふうに謝るな。そんなに待っていない。」
「ありがとうございます。」
そんなやりとりを冒険者仲間としていると、人ごみの中から、ギルド長が出てきた。
「ついにスタンピード、きたな。」
「はい。父上がすでに砦に向かいました。前線では戦闘が始まっているでしょう。」
「ああ。みな、気合を入れていくぞ!!」
「「「おおー!!」」」
この1年、マナー講師をしたり、初心者講習をしたり、模擬戦の相手をしたりして、リートルテをホームギルドにしている冒険者たちとは、仲良くなった。
と、言うよりも、慕われてる?
尊敬されてる?崇拝されてる?
みたいな感じだ。
僕の方が年下なのに・・・
前世の記憶がある人間としては、なんとも居心地が悪いんだが・・・
僕が領主の息子だってことは、言ってはいないんだけど、いつの間にかバレていた。
秘密にしていたわけでもないから、いいんだけどね。
リートルテをホームギルドにしている冒険者は、みんないい人たちだから。
ま、最初は僕を”ガキ”と馬鹿にしている人も、中にはいたけどね。
そんな人たちも、僕の実力を見て、態度を改めてくれたようだ。
冒険者って、基本実力主義だからね!
「ほら!手筈通り行くぞ!第1陣は出発だ!」
それぞれ、馬に乗ったり、召喚魔法で飛行魔獣などを出したり、している。
第1陣には、僕とギルド長を含む、冒険者たち。
第2陣には、リートルテをメインギルドにしているS級冒険者1人含む、大蛇メンバー他。
第3陣には、レートルテ領のスタンピードで活躍したS級冒険者含む、冒険者たち。
回復魔法の使える冒険者は、それぞれ、2~3人ずつ配置した。
副ギルド長には、騎士たちとの連携役。要するに、父上の下に配置。
馬や召喚魔法の使えない人は、相乗りする人、走る人さまざまだ。
ちゃんとその分け方も、ギルド長と考えた。
もちろん、戦力も分散してある。
準備は完璧なはず!
「副ギルド長、頼んだよ。」
「第1陣、出発!!!」
「おお!!」
僕の声掛けに、冒険者たちが声を上げ、指揮が高まった。