悪魔侯爵の迷走
今回書いている当作品「悪魔侯爵、世界に革変を求める」は、
私にとって初となる作品です。
なので、どうか暖かい目で作品の行く先を見届けてください。
それでは、物語を開幕させて頂きます。
「私は、レアル。あなたがベルゼブブね!」「?」
「何で知っているかって?知っているわよ。あなた有名人じゃない。」「…」
「あ、人じゃなくて悪魔だったわよね」「ごめん、ごめん」「…」
「まぁ、それは置いといて、あなたを悪魔公爵と見込んで提案があるの」「?」
「何かって、それはあなたがやりたくてもやれない事よ!」「?」
「そうね、端的に言うわ。私とあなた二人で世界をひっくり返してみない!」「!!」
こんなぶっ飛んだ提案をされることになろうとは…とういうか、どうしてこうなった…
事があったのは、確か昨日の朝っぱらからだったか…
ここは、悪魔領の北西に位置する天高き城である。悪魔領の土地や建造物は
大半が黒か禍々しい異色であるがこの城は白を基調として、黒の線が上から下へと延びている。
名を「白夜城」という。
城の中は驚く程美しく、シャンデリアがずらりと並んでいる。
建造するための費用はもちろん、高い技術力が必要となることはいうまでもない。そんな美しい城の最奥「主の間」にて、どん!と大きな音を立てて勢いよく開いた扉から、重厚な緑鎧をまとった騎士が現れる。
騎士は「ベルゼブブ様、激戦区に白銀の女騎士が現れました…」と酷く憔悴している声で主の間に居る者達に告げる。
主の間に居る者達は動揺を隠しきれない。
唯一、眉一つ動かさずにいたのは長椅子に座る男。
背中から4枚の羽根を生やし、その目は闇をも取り込むかのような漆黒の髪色。
燃え盛る炎をも焼き尽くさんばかりの深紅の眼光。
着ている服は紫と黒を主にしていて、その服装は周りと比べてとても浮いている事がわかる。
自分の身長の半分程の杖を手に持ち、腰には高価だと一目で分かる片手剣を帯刀している。
悪魔領の中でも、特別美しく整った顔立ちをしたベルゼブブであった。
「報告ご苦労。後は私に任せておけ。」と暖かい声と微笑で返答する。
それを聞き終わると騎士は力無く崩れ落ちる。
「出てきたか…親衛隊を派遣したのが裏目にでたな。」と立ち上がる。早歩きで主の間から出る。
「お前達は城の警備を強化しておけ」付いてこようとする配下に命令する。
部屋から出ると、胸ポケットから取り出した鏡を手で握り「激戦区」と呟く。
すると鏡から黒の靄が出てきて体中を覆う。
「仲間が傷つき帰ってくる。何故だっ!人間の殲滅は同胞の命より重要なのか?終わらぬ争いを止めたい。しかし、悪魔の大抵は人間の殲滅に賛成している。どうすれば良い?人間と手を組むか…?」
しかし、そんな人間はいないか…こんな事を考えるとは、私は疲れているのか?
彼が物語の主人公。ある出会いをきっかけにして世界に革変を求めるもの。今は、ただの悪魔公爵である。
読んでくださり誠にありがとうございます。
物語の始まりなので、説明文のようになってしまいましたが、以降は主人公中心となります。
これからの為に、読んでみた感想を教えてください。評価もよろしくお願いします。
気に入ってもらえたなら、これからもよろしくお願いします。
ベルゼブブの今後の活躍ご期待ください。