13/50
「一概にいえない寂しさ」
あの日から僕は違う土地で過ごしている
ふとたまに見てしまうんだ
たった一ヵ月前に仕上げたばかりの帳票を
そこから抱いた寂しさは
一概にはいえないものだった
あの日から僕は違う仕事に就いている
ふとした時に思い出すんだ
一ヵ月前までいた部屋の間取りのことを
そこから抱いた寂しさは
一概にはいえないものだった
自分はそこにいないという事実は
簡単にはいえないものだった
その寂しさがいえないまま
これからも過ごしていくのだろう
その寂しさはいえないまま
忘れてしまうのかもしれない




