3日間のストーリー
好きになる人が自分を好きだとは限らない。
好きになる人へ必ずしも想いを伝えられる相手とは限らない。
アナタの好きな人はどんな人ですか?
物語の最後に一つだけ質問をします。
あなたのコタエは・・・
登場人物は5人です。
最初の日
「今は今を評価できない。きっと未来にならないとこの選択が正しかったのかなんてわからない」
そう言い出したのはマコト。
「マコトのいうことは正しいとおもうよ。でも悩み相談なのにそれって全然アドバイスにならないよ!」
切り替えしてきたのはカエデ。
「マコトに相談したのがまず間違いなんだよ!」
笑っていうのはジュン。
はぁ。こんにちは!皆さん。カエデです。
悩みごとは仲の良い友達に告白されたこと。
しかも二人同時に告ってきたこと。
こういう時の恋愛発展は悩み要素が絶えない。
単純に今の関係を崩したくないっていうのもあるし。
二人が同時っていうだけでもう頭パニック!!
え?まず好きかどうかって?
好きだよ?二人とも…。
浮気心とかじゃなくて同時に惹かれたりしてもおかしくないんですよ!
どっちかしか選べないってなんで?どっちも選んじゃダメですか?
マコト「ダメに決まってる」
カエデ「え?今の心の声聞こえたの?エスパー?何?そういう方向の小説?笑」
マコト「何それ。笑。どっちも選んじゃダメですか?って声出してた。」
カエデ「声になってしまってたんだね。恥ずかしいよ。」
ジュン「あんまり考え込まないでさ、とりあえず保留にしたら?」
カエデ「ど・どうして?」
ジュン「今まで友達として接してきてトクに二人とも意識してなかったでしょ?でも告白されたら少しは意識するじゃん?それで判断してみればいいんじゃないかな」
カエデ(いつもテキトーなジュンが珍しくまともな事をいいだした!前からハルもナオも気になってた。でも、なんで同じタイミングなんだろう。運がいいのか、悪いのか。)
マコトとジュンに本音を悟られないように静かにカエデは頷き、この日最初のストーリーは終了。
2日目の朝がはじまる。
ハル「おはよう」
カエデ「お、おはよう!」(ダメだ。なんか意識しすぎてしまってる)
ナオ「ジュン電話に出ないや。遅刻だね、確実」
カエデ「あ、ナオおはよう」
ナオ「おはよう・・・ちゃんと考えてくれた?」
カエデ「え?あ~」(普通今言う?今聞く?ハルもいるのに!)
ハル「何?何?気になるなー。何の話?」
慌てるカエデ。興味津々のハル。真面目なナオは真っ直ぐにカエデを見てる。
そんな空気をかえてくれたのはマコト。
マコト「おはよ、チャイム鳴るよ」
カエデ「うわぁ、本当だ!急げ~」
そんな普通の朝。
意外にも思い詰めているのは笑顔が自慢のハル。
皆さん初めまして。ハルです。
昨日カエデに告白しました。日に日にカエデへの想いが募りすぎて爆発しそうでした。最初は帰り道で少し遠回りすればカエデの家があって2階のカエデの部屋の明かりがついているかを見るだけでなんだか嬉しくて。
それが日課になってしまっている。
いつも明るく振舞っているけど本当はカエデが誰かと話すだけでも嫌すぎて、誰にも触れないで誰もカエデに近寄らないでと毎日願ってる。
カエデのすべてが欲しいと欲深くなっています。
もしもカエデの足が無くなればどこにも行かなくなるかな?
もしもカエデの目が見えなくなれば・・・もしもカエデの手がなくなれば・・・
何でもしてあげられる。カエデのためなら。
愛は形のないものだけどカエデこそが愛そのもの。
独占欲がとまらない。けど悟られたらいけない。おかしな考えだってわかっているから。
いつも通りに笑顔で元気に・・・。
チャイムが鳴り響き放課後へ。
ナオ「ジュン来なかったね。だいぶ更生したと思ってたけど。」
マコト「そんな簡単に人は変われない。」
カエデ「もしかしたら体調悪いのかも?」
ハル「様子見に行こうか?」
4人でジュンの家まで行くことになった。
ジュンはすごく簡単にいうとナオと真逆の不真面目さん。
ノリはいいんだけど羽目も外しガチ。
最近はナオの管理のもと毎日学校にも来ていたのに。
こんにちは。いや、こんばんは。ナオです。
昨日カエデに告白したことをジュンには相談していました。
誰かを好きになるというのは地震のように突然すぎて。
ジュンといるととても居心地がよく5人でいるよりもジュンと一緒に2人でいる時の方が楽しくて。
更生させる為なんて理由つけて毎日モーニングコール。
ジュンと話す1分満たない会話が毎朝嬉しくてたまらなかったです。
ん?カエデが好きなんでしょう?って思いました?
そうなんです。カエデが好き。ジュンへの想いとは少し違います。
愛にもいろいろありますよね。どの愛が正しいかなんてわかりません。
そもそも愛に正解なんてあるのでしょうか?
こんなこと考えるからバカ真面目って言われるのかな?笑。
4人でジュンの家に到着。
インターホンを押すが誰も出てこない。
ハル「家族も誰もいないんじゃない?ずっと待っていても仕方ないし帰ろうか」
カエデ「う~ん、居ないとかある?」
ナオ「気になるけど電話も出ないからどうしようもないかも。ラインも見ないや。」
マコト「帰りますか」
仕方なく4人はそれぞれ帰宅する。
帰宅中にマコトの自己紹介をどうぞ。
あ、なんかすいません。マコトです。
周りからはクールって言われることが多いけど。そもそもクールってどう受け止めていいかわからない。
冷たい?かっこいい?(自分で言ってしまった。笑)
でも冷めているように思われがち。
自己分析としてはいたって冷静だと思うよ。
この4人に比べてはね。
ハルは隠しているつもりだろうけど異様なまでのカエデへの執着心。
ナオは純粋にカエデが好きなんだろうけどジュンへの態度がいまいち掴めない。
カエデは・・・ホントに2人ともと付き合えたらなんて考えてしまっている。
悪気はなく純粋に好きと思える対象なんだと思う。
2つの選択で悩んだとき。手に入った方が上手くいかなくなると必ず手に入らなかった方を美化してしまう。
後悔してしまう時がくると思う。
そしてジュンは確実にナオが好き。
みんな青春してるって感じだね。
マコトの紹介も一応終えたところで、2日目のストーリーは終了。
3日間のストーリーの最後の日になりました。
ハル「おはよう。カエデ」
カエデ「おはよう」
マコト「ジュン連絡とれた?あ、おはよう」
ナオ「・・・いや」
そして、この後4人はジュンが死んだことを知らされる。
ジュンです。
死んでからの紹介って・・・切ない。
なぜ死んだかって?
一言でいうなら生きるのが辛くなったから。
辛いまま生きるより死を選んだだけ。
そんな簡単に言い切るのも違和感あるけどね。なにせ死んだ後だから他人事のようになってる。
生きてる時は好きな人に好きと言えないまま死ぬのって悲しいのかな?なんて思ったけど全然大丈夫だった。
もともとそれが望みでもあったし。
あのまま生きていたらきっと気づかせてしまってた。思わず口に出していたような気がする。
好きになることで相手を不快に感じさせるかもしれない。
口では「そんなことない」と気休めを言われてもきっとその言葉すら疑ってしまう。でもただの友達のままでいるのは無理だった。
今ならわかる。きっと死にたかったわけじゃない。今のまま生きたくないって思ったから。
生まれてきたのが運命なら死もイコールでついてくる。
心の底から好きになれる人に出逢えただけで嬉しい。
充分に生きつくしました。
勇気がないだけだと思われるかもしれないけど、本当に好きだったからこその沈黙ってありだとおもう。
物語は以上です。
全然、物語っていないですけどね。
そこは、あえてそうしました。ということにしておいて下さい。
もしもここまで、とりあえずでも読んで頂けた方に質問です。
登場人物は5人です。
最初に伝えた通りです。
では、質問します。
この5人の性別は?
アナタのコタエは?
質問のコタエは出たでしょうか?
内容をもっと濃くしていこうか悩みましたが簡潔にできればと思いました。
粗末な文でしたが読んで頂いた方には感謝致します。
有り難うございました。
ちなみに問題ではありませんので質問のコタエは出来ませんが・・・では。