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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

アタリ

作者: nikundon
掲載日:2026/04/09

 私のクラスにはちょっと変わったルールがある。それは、くじを引いて、そこに書かれたお題を、必ずやらなければいけないというルール。お題はみんなが決める。1日1枚順番に引いていくそんな感じ。

お題はほんとしょーもない「一発芸」や「歌う」とか、けど結構楽しめてると思う。

「今日はなにが出るでしょう!」

クラスのムードメーカー遠藤くんが意気揚々と言って、くじの中からカードを1枚取り出す。一瞬目を丸くした遠藤くん。

「誰だよーこんなの書いたのー」そう言ってこっちにカードを見せた。カードには[死んだふりして]と書いていた。遠藤くんは笑いながらも死んだふりをして見せた。こんなお題ちょっと変わってるなって思いながらも笑っていた。

次の日、くじを引いた女子の顔が歪んだ。「えなにこれ」そう言ったカードには、

[爪を一枚剥がして]と書かれていた。「ちょっとこれは度がすぎてるんじゃない?」そういって破り捨てて、その日はカードに書かれたことを実行しなかった。今までお題をすっぽかしたことはなかったので、なんだかダメなことをしたような罪悪感があった。

入ってきた女子を見て驚いた、右手が包帯でぐるぐる巻きにされていたのだ。話を聞くと、急に指が痛くなって爪が剥がれたそう。その女子は昨日くじを引いた女子だった。爪か、昨日のカードを思い出した。ただの偶然か。

今日もいつも通りくじ引きはあった。なんだか昨日のこともあって、くじ引きを引く時は妙に静かだった。そんな中、1人の男子がくじを引いた。くじには、[階段で転んで]と書かれていた。その男子は、「こんなことできるわけないだろ。誰だよ書いたの」とみんなに問いかけた。誰も反応しない。この前から、なんか変なお題ばっかだ。

「うわっ!」

大きな物音と叫び声が聞こえてきた。見てみると、さっきの男子が階段の下に倒れていた。特に大きな怪我はなさそうで、「足捻ったかも」って笑っていたけど、顔はひきつっていた。そんなことが引き続き起こって教室の空気は変わっていた。いつもは楽しそうに、くじを引いていたけど、引く人は覚悟を決めたような顔をしている。

「もうやめようよ」

誰かがそんな言葉を口にした。そうだこんな不気味なくじ引きやめればいい。

「なんでおもしろいじゃん」

そんな声が聞こえた。声が聞こえた方向に一斉に振り返る。そこには、誰かとつるんでるのは見たことがない、金髪の男子がいた。

結局はやめると良くないかなってことで続けることにした。

「これって、くじ引いたことはやらないともっと酷いことが起こるんじゃない?」誰かが言った。確かに、最初の爪のやつは一枚だけだったけど、右手全部になっていた。次のやつは階段で転んだから捻挫だけで済んだ。そう考えると納得はいく。遠藤くんは「くじで出たお題はやろう!」そうみんなに言った。次はなにが出るだろう。変なものじゃないといいけど。

次の番の加藤さんがくじを引いた。加藤さんの顔がどんどん血の気が引いていく。カードを覗き込むと、[左足を折って]と書かれていた。

しばらく経った後、「これやらなきゃなんだよね」そう言って加藤さんは、どこかへ行ってしまった。

少しすると廊下から鈍い音が響いた。

 次の日、カードには[屋上から飛び降りて]と書かれていた。さすがに内容がエスカレートしすぎている。こんなのできるわけがない。もうクラスで笑っている人などいなかった。少し前まで、この瞬間は笑いに包まれていたはずなのに。いったい誰がこんなことをしているんだろう。「私、飛び降りなかったらどうなるの?」くじを引いた女子が言った。そんなことわからない。飛び降りより酷いことってなんだろう。

朝、昨日の女子は何事もなく登校してきた。

「鈴木さん!いる?」

そう勢いよく担任が入ってきた。鈴木さんというのは昨日くじを引いた女子だった。

「お母さんとお父さんが交通事故に遭って意識不明だから早く病院に来て!」鈴木さんは顔色を変えて、教室を飛び出して行った。みんな心配そうに見つめていた。しばらくして、鈴木さんは戻ってきた。

「もう手遅れだった」鈴木さんが言った。

教室は静まり返っていた。

このタイミングで、鈴木さんの両親が事故に遭うって偶然とは言えなかった。自分だけじゃなくて、自分の身近な人にも危険が訪れるってことだ。

一回みんなでくじ引きの紙を調べることにした。

「これ、なんだよ、」

紙を見たみんなの顔は固まった。くじ引きの中の紙は全部不気味で笑えないような内容ばかりだった。「ほんとに誰がこんなこと」遠藤くんが言った時、

「書いてもいいじゃん」あの金髪が言った。遠藤くんは「お前が書いたのか?なんも面白くない」と喧嘩腰になっていた。そのとき

「これ、全部同じ人が書いたんじゃない?」誰かが言った。そう全部同じ筆跡だった。それが誰かはわからないけど、これを書いた人はこんなことになると予想していたのだろうか。私は、箱の下にあった、最後の一枚をとった。

「次引くのはあなた」と書かれていた。



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