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26.1.14「成人式」
「やっほーい!」
「紬〜振袖で走るな〜」
紬と真の成人式。12月に誕生日だったから大晦日に通過儀礼である酒解禁をして、成人の晴れ舞台であるこの日を迎えたわけである。
「せっかくの着付けが崩れるじゃない」
もう、と詩音がすかさず紬の振袖を直す。
「今日は成人式のあと、そのまま篠塚にも顔を出すんだから崩さないようにな」
「はーい!おじいちゃん、特製お菓子用意して待ってるって言ってたもんね!」
「お前のおじいちゃんじゃないけどな……」
篠塚のおじいちゃんは、紬のことを本当の孫のように可愛がっている。紬もおじいちゃんと言って懐いている。
だがしかし、紬との縁は遠い。その人から見れば、孫(華乃)の婿(真)の双子である。
「お前、あの人が何者だかわかってんのか……」
「んー?おじいちゃん」
「大企業の取締役な……」
そういうところが、紬の良いところでもあるが。
「ほら、会場行くぞ。啓史たちが待ってる」
「うん!」
紬が威勢よく歩き出す。歩きなれないだろうに、よくやることだと思いながら、真は紬の後ろを歩いた。




