第17話 月夜は私に不満があるようです
朝日は月夜をだまして付き合っているけど、おもったより朝日は苦労している気がします。
もう少し、二人をいちゃつかせたいですね。でも、別な方向に引きずられているような。特に宍戸先輩、小春…君が入るとずれてしまいます。話が別方向に引きずられてしまう。ハワハワ笑笑
「ファッ〜」
あくびを間抜けにさらす、アホの娘は誰かな。
……私だけどさ。
寝たのは零時まわってたしふざけんな。
そう小春、 急に来るのはなしでしょ。
といいつつ、受験時はこの時間はふつうだった。
一年前のことで一年後に起こるまでの休み期間……虚しい……なんのためなんだろう。
小春の努力を思い出すと、私は痛々しくなる。
そう、私は卑怯なのではないかと……
私も努力した。月夜のそばにいられるように努力したはず……そして、チャンスを利用した。
それは、私がモンモンと悩んでいた時に月夜が家から出ていてくれた。
「月夜。おはよう」
私は月夜にそっけなく挨拶をする。
寝ぼけ眼の私の挨拶に、月夜は私の姿に半笑いを浮かべていた。
「朝日、おはよう。クマすごいね」
「きのう寝るの遅くて」
あぁ~、朝の5時半はなんとか4時間半は寝れたけど……やっぱり眠い。
珍しく、髪も整えられなかった。
だよね、月夜も呆れてしまう。
そう、月夜はこだわらないからこそ、適当なショートカットにしている。
剣道女子の苦労の一つは面を外したあとに前髪問題がある。
そのめんどくさいことから解放されるために月夜はショートに髪をきっている。
私は二つ結びが気にいっているし、そこはこだわりたい。
「早くねなよ」
「そうね……」
私は気だるげに頭をかく。そんな私の髪を月夜がふれる。
私を気づかう月夜にうれしくなる。
「がんばりすぎ」
適当に私は顔を背ける。
「そういう、月夜だって……練習試合のためにがんばってるんじゃない」
確かに、本来ならもう少し遅くてもいいはずなのに月夜は部活に向かう。
幼馴染の恋は気楽かもしれない。
きやすい中だからこそ、手を抜いてしまえる。
私は月夜のだらしなさをみても嫌にならないし。
ねぼけて考えがまとまらない。
「あのさ、朝日……」
月夜が指先をイジイジとまわして、顔を赤く染めて、少し怒っているような。
私は首をひねる。沈黙がおとずれる。
どうしたのだろうか。
「ライン。きのう、どうしたの?」
モジモジとする月夜に……私は目を丸くする。
そうだった忘れていた!
スマホを取り出すとラインには未読の月夜からの通知が……
十時頃に通知がある。
この時はそうだ、お弁当の食材を作っていた時だ。
「あ、あの。昨日は忙しくて……」
上目づかいで月夜の表情を見つめる。
そんな私に月夜は不安げだ。
「ねえ、私は待ってたのにさ」
月夜は耳まで赤く染めて口にした。
そんな表情と、態度は反則。
「……ごめん」
私は身を縮めてしまう。
これは、私が悪い。
月夜が入院していた時は夜はあんなに話していたのに……
「いいよ。忙しいなら仕方ないよね」
どこか、納得してなさそうな所がかわいいけど、
「ごめんね。あとでお詫びさせて」
「えっ、それは悪いよ」
私は月夜に頭を下げた、すごく、困っている。
素直な月夜は、私は好きだ。
「あのさ、いつか、ふたりで遊びにいこうよ。喫茶店でケーキをおごるから」
これ、むしろ2人でどこかに遊びにいこうという誘いなんだけど。
部活は今週は全て埋まってるし、遊びに行けるとしたら再来週の日曜日、もしくは部活の後かな。
「それって……」
やっと、わかったみたい……そう、デートのお約束。
「……あのさ、デートのお約束……だめ?」
私の言葉に月夜はうつむいて、コクリとうなずいていた。
今日は月夜は真っ赤な顔を隠しているんだ。
かわいい。やっぱり私は月夜が好きなんだな。
嫉妬する月夜って珍しい気がします。いわれて付き合うようになり。王子様なのに中身は乙女という感じなのかもしれません。




