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銀の槍を没収され解雇された老騎士が、若返って最強となったので仮面の騎士として解放軍を支えることにしました

作者: 真黒三太

「ジェガン。

 本当に言いづらいんだが……。

 君には、部隊を去ってもらいたいんだ」


 帝国軍相手のある戦闘を終えた後……。

 野営地において、アルス王子は私にそう言い放った。


 ――光の王子。


 彼を指してそう呼ぶ者は多く、私もそれに異論はない。

 海を思わせる青い髪は、短めに整えられ……。

 同じ色の瞳は、どこまでも慈愛と優しさに満ちていて、見る者を安心させる。

 だが、戦場においては、レイピア片手に勇猛果敢な戦いぶりを見せ、解放軍の屋台骨として活躍しているのだ。


 父王エドガー様と、母君マナリア様の長所を受け継いだ若獅子……。

 それこそが、我が主君アルス王子と言えるだろう。


 そんな彼の瞳に映ったもの……。

 それは、見るからに老いさらばえた老騎士の姿であった。

 かつては黒かった髪も、今は全てが白髪となっており……。

 肌には張りというものがなく、骨が浮き立つくらいに筋肉は衰えている。

 長年愛用してきた鎧は、もはや、着ているというより着られているという有り様であり、最近はこの重さへ負けそうになることも、しばしばであった。


 ――聖騎士ジェガン。


 ……私の姿である。

 エドガー様の代から王国に仕えてきた騎士からは、全盛期の力というものがことごとく抜け落ちていた。


 だから、分かる。

 心優しいアルス王子が、何故、かように残酷なことをおっしゃられているのか……。


「アルス様……。

 理由を、お聞かせ頂けますか?」


 それでも、あえてそれを聞いたのは、万に一つ――自助努力にて、改善可能な理由であることを期待してのことだ。

 しかし、現実とは常に無情なもの……。

 アルス王子が告げられたのは、私が予想した通りの言葉だったのである。


「ジェガン。

 父の代から仕えてくれた君のことは、騎士として……いや、一人の人間として尊敬している。

 だが、その……」


 そんなことは、言いたくないというように……。

 アルス王子は、言葉をためらった。

 しかし、今の王子は、優しいだけだった幼い頃とは違う。

 だから、ためらいこそしたものの、はっきりとこう告げたのだ。


「――戦いは、ますます激化している。

 ジェガン……。

 加齢により、かつての力を失った君では、これから先の戦いへついてこれそうにないんだ」


 王子の言葉は、私自身、痛感していたことである。

 だから、無念さを噛み殺すために両目を閉じた。


「君が育てた後進たちは、しっかりと実力を示している。

 特に、カイルとアインの活躍ぶりは目覚ましい。

 君が抜けた穴を、あの二人なら十分に埋めてくれるはずだ」


 カイルとアイン……。

 直弟子というべき騎士二人のことを思い浮かべる。

 片や、実直。

 片や、軽薄。

 戦技においても、前者は一撃の重さを重視しているのに対し、後者は身の軽さを信条としている。

 性格も戦い方も正反対な二人であるが、戦場においては抜群の連携を見せ、これまで、大いに活躍してきた。

 まとった鎧の色から、今では帝国軍でも赤き聖騎士とか、緑の聖騎士と呼ばれているという……。


 もはや、私などとうに抜き去っている二人であり、抜けた穴という言葉には、アルス王子の気遣いが感じられる。


「……承知致しました」


 これ以上、主君に気を遣わせないために、素早くうなずく。


「それと、君が持っている銀の槍なんだけど……」


 そんな私へ、王子はさらに言いづらそうにしながら、この手に握った槍を見つめてきた。


「これは……」


 私自身もまた、手にしている槍を見つめる。


 ――銀の槍。


 銘はない。

 しかしながら、聖別された銀の合金を穂先に用いたこれは、柄や石突きの素材に至るまで選び抜かれた業物だ。

 騎士団長へ昇格した際に、エドガー様から授かって以来……。

 私の人生は、常にこの槍と共にあったと言って、過言ではない。


 自らの写し身というべき槍の穂先は――輝いている。

 これはただ、私の手入れが行き届いているからではない。

 戦場において遅れを取るようになり、振るう機会が激減しているからであった。


 ぐっと、槍の柄を握り締める。

 そして、ひざまずくと、うやうやしくアルス王子に差し出した。


「……これは、騎士団長が受け継ぐべきもの。

 アルス王子。

 どうか、今後の戦いにお役立て下さい」


「ジェガン……。

 すまない」


 アルス王子が、私から槍を受け取る。


 ――我が槍よ。


 ――さよならだ。


 立ち上がり、槍を受け取った主君と視線を合わせた。


「ジェガン、今後のことなんだが……」


「どこか、穏やかな地で過ごすことにいたします。

 我らが故郷は、いずれ必ず御身が取り戻してくれると、確信しておりますから。

 その報を聞いた時は、私も一人の老人として、ふるさとに帰りましょうぞ」


「ああ、必ず取り戻す。

 だから、安心して待っていてくれ」


 ありがたくも涙をこらえた王子が、私に向かってうなずく。

 こうして私は、生まれてからずっと守護してきた王子の下を離れ、自由な身となったのである。




--




 それから一ヶ月……。

 何をどのようにして過ごしていたのか、自分でもよく分からない。

 現実でありながら、白昼夢をさまよっているような感覚……。


 今まで、アリスティア王家に仕え戦うことは、人生の全てだと思ってきた。

 それは、間違いではない。

 何故なら、それが失われた途端、残されたのは重たい鎧へ身を包んだ空っぽの老人だったのだから……。


「――ひん?」


 ただ一人、行く当てもない旅の道連れとなってくれた愛馬が、背中の私に視線を向ける。


「よし、よし……。

 疲れたか?」


 現実感がない日々の中で、首を撫でてやるこの感触だけは本物だ。

 今は、どの辺りをさまよっているのだったか……。

 暗い森の中は、方向感覚を失いそうになった。

 帝国の勢力圏から離れるように移動してきたので、おおよそ、かの帝国が支配する領域の境目といったところのはずである。

 何となく、人の住む場所を避けて旅してきたが、そろそろ森を抜け出し、街道へ出ることを考えるべきだろう。


 生きる指針を失ったところで、腹は減るものであり、手持ちの食料は有限だ。

 また、孝行者なこの馬にも、十分な休息を与えてやる必要があった。


 そのようなことを考えていた、その時だ。


「――やめて!

 誰か! 助けて!」


 このような森には、似つかわしくない女子の叫びが聞こえてきたのである。


「――はいや!」


 すぐさま手綱を操り、その場所へと向かう。

 森の地面は、木の根などによって隆起しており、決して馬が駆けるのに適した場所ではない。

 しかしながら、よく訓練された軍馬であるこの馬は、自分ばかりか、背中の私が枝などにぶつかることのない最短経路で駆けてくれた。


「――何事だ!」


 叫びながら、木々の間を抜け出す。

 そこで展開されていた光景……。

 それは、フード付きの黒いローブを身にまとった少女が、複数の男に剣を向けられているというものであった。

 男たちの格好は……これは……。


「――帝国兵か!」


 やや軽装な皮鎧は、通常、戦場でまみえる敵兵の姿ではない。

 しかし、黒く染められた鎧と装束は、帝国兵に共通する特徴だった。

 それに、よしんばこやつらが帝国兵でなかったとしても……。

 戦闘意思のない女子供に刃を向ける外道など、放置できようはずもない!


「貴様ら、切り捨ててくれるわ!」


 私はそう叫びながら、腰の愛剣を引き抜いた。




--




「――騎士様!

 ――聞こえますか!? 騎士様!」


 薄れゆく意識の中……。

 どうにか、閉じようとする目を見開き、眼前の光景を見る。

 目に映ったのは、驚くほどに綺麗な少女だ。


 腰まで伸ばされた薄紫の髪は、さらりとして枝毛一つ見当たらず……。

 整い過ぎるほどに整った顔立ちは、どこか幻想的な雰囲気を漂わせている。

 これは、何か民族的な特徴なのだろうか?

 耳は、矢じりのように鋭く尖っていたが、それは少女の神秘性を増す役にこそ立てど、決して醜悪な印象は与えなかった。

 髪と同じく薄紫をした瞳に映っているのは――私の姿。


 ただし、常日頃、水面へ映った時などに見る尋常な姿ではない。

 口からは、血反吐を吐き出しており……。

 顔からは血の気が失せ、土気色になっているのが見て取れた。

 その顔に浮かぶのは――死相。

 それも、今すぐにでも死にそうな色濃いものである。


 だが、それも当然のことだろう……。

 目線を下に向ければ、自分の腹……鎧に覆われていない脇腹から、おびただしい量の血が流れているのを見て取れた。

 これは、帝国兵と思わしき悪漢らと戦った結果である。


 あの戦いは、ここしばらくの中で、最もよく体が動いたものであったと見てよい。

 今となっては、知る由もないが……。

 おそらく、あの連中は帝国軍の中でも、何か特殊な任務を任される立場だったのだろう。

 誰かが注意を引きながら、残る者が背後へ位置取りつつ隙を突いてくる戦い方は、野生の肉食獣めいた狡猾さであった。


 だが、年老いかつての身体能力を失った今となっては、正統派の戦士よりも、そういった相手の方がいくらも戦いやすい。

 私は、きゃつらの連携を見抜き、重たい鎧の装甲へ敵方の刃を滑らせることで、攻撃を無力化。

 返す刃で、一人……また一人と、その数を減らしたものである。

 もっとも、戦いの疲労と最後の一人が見せた決死の覚悟により、こうして相打ちへ持ち込まれてしまったわけだが……。


 上等な死に様だ。

 戦場を去った老人が、こうして最後に一働きし、婦女子を助けることができたのだから……。


 と、ここで気付く。

 自分を見下ろす少女が着ているローブは、フードこそ下ろされているものの、助けを求めていたあの子と同じものだ。

 ……ああ、そうか。


「君が、助けを求めていた娘か……。

 ふ、ふふ……。

 最後の最後、こんなに綺麗なお嬢さんを助けて死ねるなら、悪くはない」


 血が喉へ詰まるのをこらえながら吐き出したのは、心からの言葉だ。

 主君へ忠誠を尽くすと共に、婦女子を崇め、礼を尽くすのが騎士たる者の生き様……。

 生涯現役として、アルス王子にお仕えし続けることは叶わなかった。

 だが、もう一つの本分だけでも叶えられたのなら、それは素晴らしいことではないか。


 大いなる満足感と共に、目を閉じる。

 これが、聖騎士ジェガンの終わり方であると、噛み締めながら……。

 それが妨げられたのは、不意に唇を塞がれたからだ。


「――むぐ!?」


 驚き、目を見開く。

 すると、おお……どうしたことか。

 助けた少女が、私の唇へ自らの唇を押し当てているではないか!


 ひどくやわらかで、どこか蠱惑的で……。

 脳髄そのものを貫くような衝撃が、走る。


 どう考えても、これは接吻……。

 ならば、この少女は死にゆく騎士へ、せめてもの感謝を示すべく、儚げな唇を押し当ててくれたのか……?

 その答えは――否だ。


 ――ドクン!


 ……と。

 今にも生命活動を終えそうだった心臓が、高らかに鼓動を響かせる。

 いや、それだけではない。

 とうの昔にしなんでいたはずの筋肉が、一気にその太さと密度を増していき……。

 全身を流れる血液は、明らかに勢いを増しており、これはもう血潮と言い表すのが相応しい。


 視界は、おお……世界とは、こんなにも輝かしいものだったか。

 かつてないほどに色鮮やかなものとなり、また、見るものの全てがこれまで以上の緻密さで観察できるようになっていた。

 いや、もしかしたら、若き日には常にこんな見え方がしていたのかもしれないが……。


「良かった……。

 契約が間に合いました」


 少女が、唇を離しながらそう告げる。


「契……約……?」


 そこで、気付く。

 傷の痛みが、一切存在しないことへ。

 いや、そればかりか、体中にみなぎるこの力は……。

 まるで……。

 まるで、かつての……。


 ガバリと上半身を起こし、体を確かめた。

 腹の傷は――ない。塞がっている。

 そして、この腕も脚も、若かりし日と同様の充実した筋肉に包まれているのだ。

 頬を触れば、カサカサだったはずの皮膚が、張りのあるものへと生まれ変わっていた。


「騎士様……。

 あなたは、わたしと契約を結び、全盛期の肉体を取り戻しました」


 驚く私に、謎の少女が告げる。


「契約……?

 では、これは回復魔術の類でもないのですな?」


 私の言葉に、少女がうなずく。


「わたしは、ラフィヤ。

 竜の末裔にして、巫女たる者……。

 騎士様、同意なく契約した上に、勝手な願いであるとは分かっています。

 ですが、どうかわたしと一緒に戦って下さい。

 帝国は……あの恐るべき皇帝は、古代竜族の力を利用しようとしています」


「何……?」


 伝説に聞く竜の末裔を、明らかに人間の姿をした少女が名乗る……。

 この突拍子もない出来事を、しかし、私は受け入れていた。

 この先に、新たな……。

 そして、今までとは違う形で、アルス王子をお助けする戦いがあると感じながら……。




--




 直立した爬虫類のごとき巨体には、しかし、コウモリを思わせる巨大な翼が生えており……。

 その上、口からは灼熱の炎を吐き出す。

 また、丸太じみた太さの尾で繰り出す一撃や、鋼の刃よりも鋭い爪や牙による攻撃も、恐るべき脅威だ。


 ――竜。


 伝説通りの姿。

 伝説通りの強さであった。

 だが、それが目の前にいるというのは、伝説ではなく、悪夢のごとき現実だ。


「まさか、帝国が本当に古代竜族を復活させたなんて……」


 折れたレイピアを握り締めながら、アルスがつぶやく。

 幸い、解放軍に死者はいない。

 だが、負傷者は数多く、僧侶の振るう杖による回復も、追いつかない。


「アルス王子。

 ここは、俺たちが!」


「ええ、この命に換えても、必ずあの化け物を討ち果たしますよ」


 片や豪胆に……。

 片や軽薄に言いながら、赤緑の騎士が前へと馬を進ませた。


「カイル! アイン!

 無茶だ!」


「無茶でも何でも、やってみせます。

 ジェガン殿から受け継いだ、この槍にかけて……!」


 騎士団長の地位と共に受け継いだ銀の槍を掲げながら、カイルがそう言い放つ。


「で、それを支えてやるのが、オレの役目ってわけです」


 一方、アインの方は槍を片手に肩をすくめていたが……。

 その瞳は笑っておらず、恐るべき竜を見据えていた。


「だが、無策で挑んでは……!」


 勇敢なる騎士たちを止めようにも止められず、アルスがほぞを噛む。


「――やめられよ!」


 乱入者が現れたのは、その時だ。

 竜が吐き出した炎によって包まれた街の中……。

 その騎士は、ゆらりと愛馬を歩ませながら現れた。


 ――白い騎士。


 そう形容するのが、相応しい人物である。

 身にまとった装束も鎧も、純白に染め上げられており……。

 顔には金縁の仮面を装着していて、詳細な顔立ちを伺うことはできないが、精悍であることは間違いない。

 艷やかな黒髪は、香油によって後ろへ撫でつけられていた。

 また、彼がまたがる馬には、フード付きのローブをまとった若い女も同乗している。


 いかにも派手な出で立ちをした、女連れの騎士……。

 そんな彼以上に目立つのが、手にしている槍だ。

 そのこしらえの、何と見事なことか……。

 穂先は神秘的な輝きの金属を素材としており、武芸者ならば誰もが溜め息を吐き出すほどに美しい。

 鎧と同じく純白に染め上げられた柄は、魔法の力を感じる文字が隙間なく彫り込まれていた。


「あなたは……?」


 敵意は感じないが、全てが謎に包まれた人物……。

 これなる騎士を前にして、アルスが訝しげに問う。


「私は、あの竜を倒すために現れた。

 アルス王子とその配下よ。

 ここは、私に任されよ。

 貴公らの武器では、竜に太刀打ちすることが出来ぬ」


 騎士の言葉に宿りしは、有無を言わさぬ威厳……。

 まるで、そう……亡き父のように、アルスたちの動きを封じ込めるのだ。


 ――カッ! カッ!


 ……と、馬を進ませ、先頭へと躍り出た騎士が、同乗する女性を下ろす。

 そして、こちらを睨み付けていた竜に対し、手にした槍を掲げたのである。


「――神槍グラディスよ!」


 その呼びかけへ応じるかのように……。

 グラディスなる槍の穂先が、鮮烈な光を放つ。

 それは、雷光のように見る者の目を焼き……。

 光が収まると同時に、騎士は愛馬を跳躍させた。


「――――――ッ!」


 迎撃すべく放たれた竜の炎……。

 それは、虚空へ向けて横薙ぎに振るわれた神槍の一撃により、霞のごとく霧散する。


「――はあっ!」


 無防備となった竜の額へ、白騎士の一撃が叩き込まれた。

 ただ、それだけで……。

 あれだけ強大だった伝説の獣が、白目を剥く。

 それから、ゆらりと巨体を揺らがせると、地響きを立てながら倒れ伏したのだ。


「おお……」


「何て強さだ……」


 カイルとアインが、見惚れたようにつぶやく。

 それも、致し方あるまい。

 目の前で展開されたのは、伝説の一節じみた戦いだったのである。


「白き騎士よ!

 あなたは一体!?」


 再び女性を後ろに乗せ、悠々と立ち去ろうとする白騎士に、アルスはそう呼びかけた。


「私は、この戦いの裏で暗躍する者たちと戦いし者……。

 アルス王子よ。

 表と裏が交差する時、私は再び御身の前へと現れることだろう」


 それだけ言い残し……。

 謎の騎士は、戦火に呑まれた街を立ち去ったのである。




--




「ジェガン様……よろしかったのですか?」


 十分に街から距離を取り……。

 仮面を外した私に向け、背後からラフィヤが問いかけた。


「いいのだ。

 私は、尋常ならざる力で再び戦場へと舞い戻った身……。

 そして、伝説の竜たちと、同じく伝説に残りし武具で相対する者……。

 そのような人間は、歴史の裏でひっそりと戦う方が望ましい」


 手にした槍――グラディスの脈動を感じながら、うなずく。

 ただ、愛馬を止めて振り返ると、これだけはつぶやいた。


「アルス王子……。

 あなた様の戦いを、私は陰から支えましょう」


 これは、宣誓である。

 光の王子が、この大陸をあまねく照らすために……。

 枝打ちをするのが、我が役目なのだ。


「そのジェガン様を、わたしがお支えします」


 そんな私の背に、ラフィヤがそっと頬を押し付ける。

 これこそが、新たな戦いの始まり……。

 そして、聖騎士ジェガンにとっては、新たな人生の始まりでもあった。


 お読み頂きありがとうございます。

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