ポイズンスライム
「あ~つまんないな。1人ぐらい落ちなければよかったのに」
「さすがにこれは誰であっても避けんの無理やと思うねんけど…」
「いや、Cランク位の冒険者ならひっかからなかったと思うよ。小賢しいことをする魔物に出会うことも多いだろうから。」
男達のバッチはDランクのものだか結構顔は老けている。まあ、つまりはそういうことなんだろう。
「こいつらどうするん?」
「レオンさんに引き渡すつもりだよ。ここからバルセの門まであまり遠くないからね。」
「でもどうやって運ぶんだ?さすがに3人とも連れていくのは難しいと思うが」
「もちろんそこも考えてある。…ルーン、特訓の成果を見せる時がきたよ!」
少し前にルーンが持っている影魔法がレベル3になった。レベル3になると使用者の影よりも小さいものを影の中に収容することができるようになる。
自身の大きさを自由自在に変えれるルーンにとってはとっても相性のいい魔法だ。
「おお!!3人とも入った!!!!」
「これ、大丈夫なのか?中で死んだりしないか?」
「その点においては大丈夫。自分で試したから!」
「いや、普通自分では試さへんと思うねんけど…」
「カイ、そういうことは僕らにちゃんと相談してくれ。影の中に動物が入ったら死ぬ可能性があることも否めないからな。」
二人とも少し顔を歪めながらそう言う。どうしてそんな顔をしているのか分からなかったが取り敢えず謝っておこうと思う。
「…できるだけ善処するよ。忘れてたらごめん」
「…今のところその返事で許してやるよ。」
「そんじゃあ行こか!」
「本当にやったんだな…」
なぜだかドン引きしている。
「何か不都合でも?」
「いや、ない。だが、こんなにも早く襲撃するとは思っていなかった。」
「この人らどうなんの?」
「コイツらは自分よりも低いランクの冒険者に盗賊紛いのことをしようとしたからな…。この調子だと余罪も出てきそうだし、冒険者資格の永久的剥奪と期限つきの犯罪奴隷におちるってとこだな。お前達には迷惑料とさてコイツらの財産の半分を貰う権利が発生するから1,2週間程度バルセに滞在してくれ。」
「結構長いな」
「本当は3日程で終わるんだが、どうもコイツらはきな臭くてな…」
「なるほど、わかりました。いつもは木漏れ日って言う宿屋にいるんですけど、野宿していて居ない時もあるのでそこは勘弁してくださいね」
「ああ、もちろん。それじゃあ俺はコイツらを連れていく。」
そう言ってレオンさんは3人を担いで姿を消した。
「なぁ、ポイズンスライムってどう倒すん?」
「僕もよくわからない。スライムは核を物理的に壊すか魔法で焼きつくしたり窒息させたりすることで倒せるんだが毒を吐くからなぁ」
僕らが受けた依頼は、核を取らなければいけないためスライムを物理で倒すことは不可能。てことで魔法を使おうとしても射程圏内に入ったとたん毒の餌食となる。
「もう毒被った方が速いんじゃない?運が良ければ毒耐性スキルがつくかもしれないし。」
「たしかポイズンスライムの毒ってポイズンスネイクの毒と同じくらいなんだよな?毒性ってどれぐらいかわかるか?」
「ポイズンスネイクの毒はさっきの毒風船の中に入ってたやつだよ。見た通り身動き一つできなくなる。まあそれでもEランクの魔物にされてるのはこっちが敵対しない限り攻撃しないし動きが遅いからだけど『新人殺し』って呼ばれるぐらいには強いから注意しないいけないよ。」
「うーん誰か1人が囮になってその隙に後ろから魔法で倒すしかないんとちゃう?」
「そうだね。それじゃあ僕が囮になるからコウが火魔法で燃やして。イリアスは僕が毒を受けたら治療してほしい。ルーンは他に敵が来ないか見張っておいて」
「了解!(任せてや!)(ワフン!)」
本当に死ぬかと思った。スライム15体のために15回とも毒を喰らう羽目になった。もちろん避けることはできたが、スライムが隙を見せるのは毒を吐く時ぐらいだからしかたがなかったのだ。
イリアスがすぐ治してくれたがやっぱり苦しいものは苦しい。毒耐性がlevel3に上がるぐらいと言えばわかってくれるだろうか?
ちなみに今のステータスはこんな感じだ。
名前 カイ
種族 人 年齢 12 レベル 11
体力 840/1500
魔力 1800/1800
俊敏 75
職業 密偵level6
スキル
テイムlevel2 精神的苦痛耐性level3
肉体的苦痛耐性level1 鑑定level4
忍び歩きlevel2 索敵level3 聞き耳level2
水魔法level2(ウォーターボールlevel2)
短剣術level2 new!
毒耐性level3 new!
魔法適正 水·氷·草
称号
異世界転生者 天才(万能型)
創造神の加護(小) 万物神の加護(中)
百発百中 new!
前途洋洋new!
毒耐性level3
少しの毒なら体を動かすことができる。まあ、強力な毒は話にならないが…
百発百中
止まっている物ならどんな時でも外さない
前途洋洋
神からの贈り物。称号自体に特に意味はないが気に入られ度によっては神と交信できるかも?!
前途洋洋って四字熟語で『今後の人生が大きく開けていて、希望に満ちあふれているさま』という意味だった気がする。何でこんな称号がついたのか謎だな…
「カイ、大丈夫か?ポイズンスネイクは明日にするか?」
「いや、大丈夫。ポイズンスネイクは物理攻撃もきくから囮要らないし」
「カイ、イリアス、見てや!卵落ちてた!」
コウが草むらから卵を数個抱えて出てきた。
って、その卵まさか、、
鑑定
ポイズンスネイクの卵 品質:普通
美味だが高級品でなかなかお目にかかれない。
「コウ、それもとの場所に戻してきて、今すぐに」
「なんで?美味しそうやで?」
「それ、ポイズンスネイクの卵なんだ。もし親ヘビに見つかったら…」
「しかもポイズンスネイクって集団で行動するよな?」
そうイリアスが言った瞬間、コウの後ろから殺気を感じた。
よく見ると30匹位のヘビがこちらを睨んで近付いてきているのがわかった。
「これは戦うしかなさそうだね…」
「勝てるのか?」
「戦いっていうのは勝てると思わなかったら勝てないんだよ」
そう言って僕は短剣を構えた。




