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異世界で幸せに~運命?そんなものはありません~  作者: 存在証明
ルーヴルへの旅路

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バカなやつら

「すぐにバルセから移動するん?」



「できれば1週間くらいいてもいいかな?ペパー探ししたいんだ。」



「じゃあついでに周辺でできる依頼を受けてから探しに行こうか。」



「いいの?てっきり反対されるかと思ったんだけど…」



「反対して勝手にふらっと探しに行かれるよりは全然ましだからな。でも当てはあるのか?」


さすがの僕でも勝手に探しにいったりはしない。


「貿易用で箱に詰められる前のペパーをルーンに嗅がせたから多分見つかると思う。ねぇ、ルーン?」


「ワフフン!」


と、ルーンもこの通り胸を張っている。


「じゃあどの依頼にするん?E、Dランクの依頼は結構残ってるみたいやけど」


「これとかあれとかどうかな?」


Eランク ポイズンスライムの毒(核)×10 

1つ1000リビア 3日以内

    ※過剰分追加で引き取れます

    ※品質によって値段の変動あり


Eランク ポイズンスネイクの討伐 証明部位:魔石

最低7匹 1体1500リビア  3日以内

(ポイズンスネイクの牙は1本2000リビアで引き取れます)



「僕が毒状態解除(ポイズンキュア)を使えるからそれでいいと思う。」



「コウもこれでいい?」



「もちろんええで!」

































「そうそう、先に2人に言っておかないといけないことがあるんだ。」



「なんだ?」



「ちょっと待って、このくだり嫌な予感がする。今の発言、カイがなんかやらかす前の言い訳でよく使ってるやつや。」


失礼な…


「そういわれると確かに…」


イリアス、君もか…


「実は僕らが魔法鞄持ちだって勘づいた奴らがいてね。そろそろ囲まれる気がするから準備しようか」


そう言って僕はニコッと笑う。


「えっ、この近くにおるん?てゆうか俺らで倒せるん?」



「3人だけだし、レオンさんにもとめられなかったから大丈夫だと思う。ちなみに奴らは10分程でここに到達する見込みだよ。」


そう言って鞄の中からあるものを取り出す。


「カイ、それはなんだ?」



「これ?僕オリジナルの毒風船だよ。危ないから中の液体には触らないでね」


水風船なるものが近くの雑貨屋に売っていたのだ。ここは異世界だから日本と違ってちょっとやそっとで壊れるんで苦労したけど風船の中にライの実と毒を混ぜて作った液体をいれるのに成功した。ちなみにその毒はポイズンスネイクの毒で死にはしないが辛い毒だ。

僕もミスって毒を受けたがあれは本当に最悪だった。その上即効性なためタチも悪い。

でもまさかこんなすぐに使うことになるとはね。正直活きのいい実験台がノコノコと向こうから来てくれるなんて思っちゃいなかった。


仲間で試すわけにもいかないし、かといって今回の討伐対象の魔物にはあまり効かないしもて余してたんだよね。

自分だけじゃなくて仲間も狙ってるんだ。容赦はしないよ。


そう思ってふふっと笑みを溢すと呆れているような顔をしたコウと眼があった。


「ほんまカイってこういう時が一番生き生きしとるよな。」



「え~そんなことないと思うよ」


と軽く流す。


さて、罠をしかけますか


潰すなら3人同時が好ましい。だから3人を固まらせる状況をつくらなければならない。そう思うとやっぱり落とし穴が一番効くだろう。そして今ここにはちょうど大きな穴がある。

おそらくだけど、この穴は大食いイノシシ(グラトニーボア)が植物を掘り返して出来たものだろう。


その落とし穴に満遍なくかかるように毒風船を割っていく。落ちるときに受け身をとるために手をつくだろうし、少量つくだけでも効果があるからこれでいいだろう。






「イリアス、ここに葉っぱとかを置いてわからないようにできるかい?精霊術は魔法と違って魔力が残るわけじゃないしバレないと思うんだ。」


「やってみる、リン」



するとリンがどこからともなく現れ、じっくり見てもわからないぐらいに葉や草木が落とし穴の上を埋め尽くした。



「僕が引き付けてここら辺に誘導するからイリアスは木の上に登って様子を伺ってソイツ等が倒れたらここら辺の草木で縛ってほしい。コウはもし避けられた時のために隠れてて。ルーンは僕と一緒に来てくれ。」












それじゃあ1芝居打とうじゃないか

















別視点


「おい、本当にこっちであってんだろうな?」


と言って大きい斧を背負った男が剣を腰に着けた男を睨み付けた。


「ああ。例の3人組がこっちに歩いていくのを見た。」


剣の男はなんともないかのように答える。


「あ、アイツじゃあねぇか?」


「オオカミが隣にいるようだがパーティーメンバーがいない今のうちに行くべきか…」








「よぉ、兄ちゃん、1人だけか?」



「パーティーメンバーとはぐれてしまったんだ。ここら辺で見なかった?」



「いや、見てねぇな。だが、ちょうどよかった。お前が魔法鞄を持ってるって情報をつかんでな。痛い目みたくなかったら早く渡した方がいいぜ」


そう言った男をカイはとても冷ややかな眼で見つめた。



「ふーん、だってさルーン?」


そう言うと隣にいる狼がガルルルと威嚇した。


「んじゃあ、逃げようか」


と、とてもいい笑顔で告げるとカイは狼に跨がって颯爽と逃げた。



「おい、待てコラ!!!」



男達は我にかえってカイ達を追いかける。3分程追いかけたときに前方に下半身ほどの高さの岩が見えた。それを狼は大ジャンプをして乗り越えた。そして次は俺達だと言わんばかりにジャンプをし、地面に着地した、いや、着地するはずだった。男達は着地するはずの地面がないことに気がつき、急いで受け身をとった。

手にべちゃっとした何かがついたと思った時には体の力が抜けて動けなくなった。

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