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異世界で幸せに~運命?そんなものはありません~  作者: 存在証明
ルーヴルへの旅路

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Eランク昇格試験

一次試験


「それでは試験を始める!まず剣術を選ぶ者は俺の前へ出ろ。魔術を選ぶ者はあそこにいる男の元へ行け。」


僕とコウを含めて30人程、大体全体の2/3程度が剣術を選んだ。


「それでは1人ずつ1分間俺と打ち合いをしてもらう。もちろん勝てなくても構わない。それから自分の武器を使ってくれても構わない。それじゃあそこのやつから始めていく。他の者は周りで見ておけ。何か質問はあるか?」


質問できるならば聞いておいて損はないか…


そう思ってパッと手を挙げた。


「剣術の試験でしてはいけないことは何ですか?」



「良いところに眼をつけたな。魔法の使用はもちろん禁止だ。あと、()()()()()()()()()は使ってはいけない。それぐらいだな。他には?」


「Eランク試験であなたに勝った人はいますか?」



「ああ、もちろん。今のところ2人だけだがな。他に質問はあるか?……なさそうだな。それでは開始!」













今ちょうど30人目が終わった所だ。生き残ったのは20人。半分は生き残るのか…。大体の最低ラインは見えた。僕が受かるかは五分五分だろう。コウはすんなり受かったけど。やっぱり正攻法じゃあ厳しいからあれを使うしかなさそうだな…てゆうか、最後は嫌だったなぁ。全員試験終わってるからこっちを見てくるし…



「次、そこのお前だ」


ついに呼ばれてしまった。僕だけFランクだとさすがに気まずいから頑張らないとな…



「それじゃあ開始!」


カキンっと短剣と長剣が重なる音がなる。


力強い、このままだとやられるな。一旦下がるか…


そう思い2メートル程距離をとる。まったく隙がない。やっぱりやるしかないのか?後で怒られるの嫌なんだけどな…


腰につけた煙玉に手を伸ばし思いっきり地面に叩きつけた。


自分の半径10メートル位に煙が現れる。そして僕は煙の中にいる試験官に向けてナイフを投げた。


カキンと音が聞こえたので多分弾き返されたのだろう。まあ、想定内だけど…


それでもめげずに10本程投げた所で煙の効果が消えて姿があらわになった。片足をついた試験官はどこか苦しそうな眼で睨んできたが、そんなことはお構い無しに首もとに剣をつきつけた。


「…合格だ」


「それは良かったです。」


「…ゴホン。えー、試験合格者は一時間後に筆記試験を開始するため冒険者ギルドの2階に集まってくれ。それと、そこのお前は残れ」



「えー、あ、コウとイリアスは先行っといて」


「「了解」」


















「なんで僕呼び出されたんですか?」



「どうやって俺に勝ったのか教えてくれないか?」



「僕の質問に答えてくれるならいいですよ」



「…まずその質問内容から聞いていいか?」



「あなたは冒険者ギルドで僕らに絡んできた人ですよね?」



「…どうしてそう思うんだ?」



「顔も背格好も違いますけど匂いが同じだったんです。なぁ、ルーン?」



「ワフン!」


っと誇らしげに鳴いた。


「こいつは犬じゃなくてオオカミだったのか…。」


「はい。そのためにこの訓練所まで連れてきたんです。あれがEランク試験を受けるための試験かどうか気になったので」


「そこまで気づいていたのか…。君の言うとおり、あれはEランク試験を受けるに値するか見るための抜き打ち審査だ。」


「それに落ちたらどうなるんですか?」


「どうもならん。Eランク試験を受けれないだけだ。まあ反面教師ってやつだな。昔は乱暴なやつが多くてカツアゲとかが普通に横行していたから、それを問題視したギルマスが5年前に勝手に組み込んでしまったんだ。」


「なるほど、それのせいで僕らが魔法鞄持ちってばれたんですけど?責任とってもらえます?」


「それは本当にすまなかった。まさか本当に持っているとは思わなかったんだ。これで責任がとれるかはわからないが君たちが困ったときはなるべく融通を聞かせてあげよう。」


「まあ、それで許してあげますよ。ああ、そういえば名前を言ってませんでしたよね。僕の名前はカイです。少しの間世話になります。」


そう言ってにっこり笑った


「俺の名前はレオンだ。あとその笑顔めっちゃ怖いんだが?!…それで、質問に答えやったんだから俺の質問にも答えてくれ。」



「僕の剣、おかしくなかったですか?」


「お前の剣?ああ、なんか普通の剣より滑ったような…」


「自分の剣にキーエルっていう花から出る油を塗ったんです。ほんの少しだけ。そして塗った部分を偶然を装ってレオンさんの剣に当てたんです。この油、不思議なことに実は暗闇で光るんですよ。煙玉とゆうか僕は闇玉って呼んでるんですけど、これを使ったときにも少しだけ光るのが見えるんです。だから僕はナイフを当てれたわけです。」


「煙玉の類いにしちゃあかなりエグかったと思うが?」


「ただ暗闇にしてもレオンさんは対応できるから意味ないでしょう?だから自分で改良して、この玉の中にライの実を混ぜたんですよ。」



「ライの実ってあの激辛の…マジか、、、でもそれ自分にも影響でるだろ?」



「え、はい。でも息とめたら大丈夫なので…」


「眼はどうしたんだ?めっちゃ痛かったが」



「ナイフを投げる瞬間しか眼を開けてなかったからそれも問題ないです。」



「え?ナイフ投げるのってずっと見とかないと無理じゃないか?」



「投げるフォームは覚えているんで。対象の場所さえわかれば眼をつぶっていても当てれますよ。まあ、対象が動けないような今回の場合位しか使えませんけど…」



「もし、剣術のみの試験だったらどうしてたんだ?」



「剣の細工が禁止されてなかったら剣にキーエルよりも滑る油を塗って時間を稼いでいましたね。」



「なるほどな。末恐ろしいやつだ…。それじゃあ聞きたいことは聞けたんでもう行って構わない。」



「わかりました。それでは1時間後、またお会いしましょう。」



「おう、、、、、、まさか、負けるとはな…」

























2次試験


「なぁ、カイ。俺、受かると思う?」



「…さあ?でもたかがEランクの試験でしょ?魔物とか薬草とかの判別や簡単な計算、文字の読み書きくらいだと思うよ。」


まあ、僕はそのたかがEランクの試験に反則みたいなことしたけど…


「全員席に着け!これから2次試験の説明をする。試験時間は30分だ。できたやつから提出しに来い。不正行為は冒険者資格の剥奪処分となる。それでは用意始め!」


そう言った瞬間目の前に紙が現れた。


問1

自分の名前を書け


問2

4人パーティーで46440リビアを平等にわけたい。1人何リビア貰えるか


問3

ゴブリンの特徴を5つあげよ

             ・

             ・

             ・

















問30まで全て終わらしてレオンさんに渡すとギョッとした眼で見られた。…なぜ???




部屋の外で待っているとコウとイリアスも出てきたのでそのまま宿に帰ることにした。


ちなみに3次試験は面接らしい。それはギルドの都合上により明日行われる。まぁ、面接って言っても形だけで本来の目的は別にあると思うんだけどね…




































「今回はどうだった?」



「期待以上です。」



「確かお前、負けたんだったな」



「面目ありません。しかし、この少年は将来有望ですよ。本当に頭がいい。普通の人間が考えつかないことをする。天才とは彼のためにあると言っても過言じゃないでしょう。」



「そんなに気に入ったのか?」



「私に勝った上、筆記試験では満点で誰よりも速く終わったんですよ?」



「彼だけじゃないだろう?」



「ギルマスは彼が何分で解いたと思います?」



「うーん、最低でも15分はかかると思うが?」



「5分です。」



「ほんとか、それ?」



「間違いありませんよ。私でも5分は無理ですよ。見た瞬間に答えを書かないと間に合いませんし」



「そうか、まあ、後は面談次第といった所か」



「あの面談意味あります?なに答えても合格じゃないですか」



「意味はある。将来の優秀な人材に顔を覚えて貰わねばならないからな。」



「そんなことで試験をあらたに作らないでくださいよ。それにしても『盗賊に襲われている人を見たらどうするか』なんて聞いてどうするんです?」



「どうもしないが?だって思いつかなかったんだもん。仕方ないだろ。まあ思考アンケートだと思ってくれ。」



「…いい年した大人が"もん"って…はぁー」

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