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異世界で幸せに~運命?そんなものはありません~  作者: 存在証明
冒険者の街アルクィンにて

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初依頼

「か…か……い、カイ、カイ!朝やで!朝食作ったから食べよ?」



「…うん。今何時?」



「6時」


えっ、6時に起きるとか聞いていない…


「…。早くない?後2時間寝させて…Zzz」


もう一度寝ようとすると布団をひっぺがされた。


「なにゆうてんの?冒険者ならではの依頼争奪戦に俺らも加わらなあかんやろ?てことで、起きて!」


なにその戦い…やだなぁ


「……は~い」
















「何こえ?めっちゃうまひ」


目玉焼き?みたいなものめっちゃ旨い



「食べるかしゃべるかどっちかにし?」



「モグモグ」



「食べる方を選んだ…。てか、前から思っとったんやけどカイ朝弱すぎひん?」



「ゴックン…。うん、低血圧だから…モグモグ…」



「ていけつあつ?ふぅん、なんやようわからんけどとりあえずゆっくり噛んで食べや」



「お母さんみたいだね…」


思わずボソッと言ってしまった。


「うん?何か言った?????」


そんなに嫌なの?圧が強いんだけど…


「…。いや、何も」



_____________________________________________



「今何時?」



「7時過ぎや」


コウは太陽?を見るだけでだいたいの時間が分かるらしい。いいなぁ


「なのに何でこんなにこんでんの?」



「マシな方とちゃう?俺らも行くで!」



「あっちょっと、」



コウが無理やり人をかきわけて依頼掲示板から依頼をむしりとってきた。



「どうだった?」



「どうやったって…ほら」


Gランク ヒール草の採取 

10束(1束10本) 1束300リビア  3日以内

     ※過剰分追加で引き取れます

     ※品質によって値段の変動あり


Gランク 癒し草の採取 

10束(1束10本) 1束300リビア 3日以内

    ※過剰分追加で引き取れます

    ※品質によって値段の変動あり


Gランク 配達(受付で説明) 1200リビア 今日中


「どう?これ3つ受ける?」



「いいね、受けようか。たしか赤色のカウンターだったよね。あ、あれシーナさんじゃない?すみません、依頼を受けたいんだけど…」



「あら、ルーチェのカイくんとコウくんじゃない。この3つね。Gランクだから無いとは思うけど依頼に失敗してしまうと違約金が発生するから気をつけてね。はい、これでヨシッと。依頼が終わったらこれも一緒にカウンターに出してね。あと、配達の依頼の方だけどこの裏に書いてある地図を参考にして。もう配達の依頼する?」

     


「うん。そのつもり」



「なら裏から持ってくるね。」


シーナさんは大きい袋を何個か持ってきた。


「この中に小麦粉が入っているの。大事に運んでね。」


「分かった」




それにしても結構重い。


しかも持ちにくい。そらそうか…。異世界だもんな


段ボールなんて無いに決まってる。



30分後


「あれじゃない?」



「あれやな。カイが道間違えたかと思ったわ。」



「僕はこの地図がおかしいのかと思ったよ。約15分って書いてあったのに」



「俺らがゆっくり歩きすぎなんちゃう?」



「何度も往復するのがめんどくさくて一気に運ぼうとした代償だね。僕ら、端から見たらおかしな人だよ。」



僕らは両手に袋、背中と腹に袋を抱えていた。


やっぱり何かチラチラ見られてるよな…。


トントン


「すみません。冒険者ギルドから来たものですが、いらっしゃいますか?」



「まあまあ、可愛らしい冒険者さんですねぇ。その年になると重たいものが持てなくて困ってねぇ。これでパンが焼けるよ、ありがとう。はい、判子。」


ポンっと判子をお婆さんが押した。


「じゃあまたねぇ」





「コウ、1回ギルドに戻ろうか?」



「そやな。薬草取るには東門に行かなあかんけど、ここは南門の近くやからな。」


そして僕らはギルドに15分もかからずに戻った。


「依頼終わったでぇ!」


「では、確認しますね。……はい、確認が完了しました。報酬の1200リビアです。」



「初の依頼達成や!!よっしゃぁ!」


「Gランクの依頼を後4つ完遂できたらお二人ともFランクに昇格できますよ。」


「ホンマに?!速くない?」


「GランクからFランクの昇格は比較的楽なんです。小手調べ的な?感じなので。ただ、ここで依頼を失敗してしまうとギルドから目をつけられるので気を付けてくださいね。」



「はーい」




______________________________________________



      鉱山

 

  北門    ティマール 森森森森森 ハールーン

西門  東門   草原   森森森森森 帝国

  南門     

       フランドル高原



ティマール草原では比較的弱い魔物しか出ず、夜でもそんなに脅威はない。


ハールーン帝国に続く森にもほとんど強い魔物はいないことで知られている。まあ、大人にとってはだが…


ただ、ティマール草原の南にフランドル高原があるが、そこはE~D,Cランクほどの魔物がいるらしい。


だが、今回行くのはティマール草原だ。



「1泊するんやっけ?」



「うん。できるだけ多くの薬草を取りたいし、討伐練習もしたいしね。普通の新人冒険者なら無理だけど僕らは何日も野宿をしてきたからね。あ~そういえば聞くのを忘れてたな。ヒール草と癒し草の違い、説明してくれる?」



「もちろん覚えたで!ヒール草は下級ポーションの材料になって、癒し草は風邪薬の原料になるんやろ?」



「正解~。じゃあ取り方は?」



「ヒール草は根っこを残して茎だけ切るんやろ?で、癒し草は花だけ摘むとまた生えてくるって図鑑に書いとったで。」



「うん…。あってる…」



「何でそんなしょんぼりしとんねん!間違えてほしかったん?」



「いや、そういう訳じゃないけど…。改めてコウは頭いいよなって。」



「カイには言われたないねんけど…」



「いや、僕ゆうて人生2回目だからね?スタート地点が違うから。でも、コウの記憶力は天性の才能だよ。君と同年代の子供で僕を除いたら絶対に一番をとれると思うよ。」



「しれっと自分を一番にすなぁ?」



「ごめんってぇww」


でも図鑑を昨日見ただけで完璧に言えるなんて普通出来ないと思うんだけど……

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