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異世界で幸せに~運命?そんなものはありません~  作者: 存在証明
アルバード王立高等学院~迫りくる悪の手~

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クラブ対抗祭~チェス大会予選~

チェス大会の受付はここら辺か…


そう思って立ち止まっていると後ろから声がかけられた。


「ハルシャ卿もチェス大会に参加するのですか?」


後ろを振りかえるとチェスクラブのクラブ服を着たフローレス嬢が立っていた。


「そのつもりだよ。あそこの人だかりが受付てあってる?」



「はい、あっていますよ!せっかくなので私が受付を担当しましょう。こちらに来てください。」


フローレス嬢についていくとなんかいろいろな視線を感じた。


嫉妬や羨望、憎悪までとにかくいろいろだ。よほど人気があるのだろうな。


「ここに署名してください。」


と言って彼女は一枚の紙を渡してきた。内容を見るに簡易的な契約書のようなものだ。


具体的に言うと


・受付完了と同時に5万リビアを渡すこと

・試合中に相手の集中を乱すことをしないこと

・賞金は終わってから直接手渡しで渡される

                   等々

   


「これでいい?」



「はい、構いませんよ。毎年の参加者はおおよそ200人と多いため10時から予選がスタートします。また、準決勝と決勝以外は早指しチェスとなっていて持ち時間は120秒、ハルシャ卿の場合だと60秒与えられます。今回は一気に10組ができる仕様となっているため待ち時間は少ないですよ。」


てことは一試合を一律5分と設定すると準決勝まで100分ぐらいか…

それならリーダーのパフォーマンスには間に合うな。


「準決勝は午後1時からで決勝は午後2時からを予定しています。また、上位3名からチャレンジがあれば午後3時以降に試合を行う予定なので楽しんでくださいね。」



「フローレス嬢はでないの?」



「私はチェスクラブのリーダーなので出るわけにはいかないんです。」


チェスクラブでは年齢関係なくチェスの一番強い人がリーダーを勤めるって言ってたな…


「強いんだね。」



「そんなことないですよ。私には何百回やっても勝てなかった相手がいますから。」


例の人だろうか?心なしか嬉しそうに見える。


「それじゃあチャレンジの試合でまた会おう。」


そう言って僕は大会の開催場所まで足を進めた。




予選


第一試合


「チェックメイト」


「くそっ、なんでこんなガキに!」


負け犬の遠吠えとはこのことか...


第二試合


「…はぁ...チェックメイト」


「うわああん!!せっかくいいところまでいったのにぃ!」


いってないよ


第三試合


「…チェックメイト」


「ええっ、うそぉ、、この私が負けるなんて…アンタ、なんかズルしたでしょ!」


いや、してねぇよ…さっきから面倒な相手ばっかだな…ハズレか?


第四試合


「チェックメイト」


「持ち時間が半分のやつに負けるなんて…くソッ」


うわっ、コイツ唾吐きやがった…汚なっ


第5試合


「まさか君とあたるとは…奇遇だね…」


そう目の前にいるコウに話しかけながら駒を操る。


「うわっ、マジか…最悪や…。なんで5試合目であたんねん。おっちゃんに教えてもらって結構うまなったから準決勝まではいけると思ったのに…。せめて6試合目までいかせてやぁ」


とコウがぼやいている内にも時間は刻々と迫っていく。


まあ確かに本人の言った通りコウのチェスの腕前はかなりあがったように思える。

コウの絶対的な記憶力が助けているのだろう。ほんと、羨ましい限りである。


「うん?カイ、その腕なんなん?」


彼の瞳は僕の腕の謎の模様を正確に捕らえていた。たしかライが僕以外には見えないって言っていたはずだが?


「…えっ、なんのこと?」


と、ちょっととぼけてみる。


「ほら、そこ…なんか変な模様入ってるくない?自分でやったん?」


マジかよ…ライのやつ、嘘つきやがったな


てへっとベロをだして僕を煽るライの姿がありありと思い浮かぶ。


「これねぇ、僕もよくわからないだけど…今のところそこまで害はないらしい。普通の人には見えないっぽいから言わなかったんだけどね...チェックメイト。」


「…あっ、、、マジか…ミスったわ今の。くっそぉぉ」



「僕の勝つならあと9174(悔いなし)年経ってから出直してきな。」


と僕が言うと


「なんで9174年やねん」


と呟きながらコウには退場した。



それから第6試合も無事に終え僕はとある場所に足を運んだ。


リーダーが一世一代の大勝負をする場所は街中の広場である。僕は知り合いに見つからないようにマントについてあったフードをかぶってその広場にある時計台の屋根に登った。


ここなら誰も来ないだろうし彼のパフォーマンスをおもいっきり楽しむことができるだろう。


どうやって登ったかは秘密だがこの時計台は結構な高さなのだ。


もちろん、高いだけあってパフォーマンスが見えにくくなるだろうが問題はない。


なんてたって僕の視力は誰よりもいいのだから。


ただまあ、僕にとってあと30分もここで待たなければならないのが一番苦痛である。


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