表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/170

過去の思い出

今回はとある人物が大活躍!

剣也達が必死にコンビネーションの練習をしている中、乙女はもう一人の参加者である蜜柑を探していた

もちろん家にも行ったのだが学校から帰ってきてすぐに何処かへと出かけてしまったらしい

乙女は道すがらに色々と聞いてようやく蜜柑がいるかもしれないとある場所へとやってきた

「・・・ここが・・・蜜柑のお爺さんが眠っている霊園・・・本当にここに?」

その場所とは他でもない蜜柑のお爺さんである獣兵衛が眠っているとされている霊園だった

おそらくこの前の話が原因でここに来たのだと乙女判断しており蜜柑を探していると

一つのお墓の前で立ち止まっている蜜柑の姿を発見、すぐにそこがお爺さんの墓だと悟った

(・・・お爺ちゃん・・・本当にまだ生きているというのなら・・・どうして会いに来てくれなかったの?

 それに・・・どうしてあんなコアユニットを作ろうと思ったの?もしもあんなものを作らなければ・・・)

「そんなところで立ってるだけじゃ誰も何も答えてなんてくれないわよ?聞きたいのなら自分で聞くしかないわ」

蜜柑は振り返るとそこにはこの場所を教えていないはずの乙女の姿があったが

そんな事にすら驚けないほど蜜柑の心は混乱しており先ほどの言葉に関しても耳には入っても頭には入ってなかった

だからこそ彼女が何を言っているのか理解出来ずそのまま去ろうとするが乙女に腕を掴まれて止められてしまう

「待ちなさいよ・・・私がなんでここに来たのか・・・何を話に来たのかくらいは聞きなさいよ・・・!」

「・・・私に話しても無駄・・・今の私は何をどう信じればいいのか分からなくなってしまったから・・・」

今の蜜柑は獣兵衛の事もあった所為なのか、どんな話や言葉にも心を動かされる事はなかった

正確にいうのならば先ほどのように頭に残らないようになっていると言えばいいだろう

その言葉を聞いて流石の乙女も我慢出来ず彼女を無理やり自分の方に振り向かせてGATを突き付けた

「ならこれで勝負しなさい!口で言っても分からないのなら拳で教えてあげるわ!」

「・・・分かった・・・でも今の私は機嫌が悪い・・・八つ当たりになる事を先に謝っておく・・・!」

もはや二人の間に言葉はなくお互いに思いの丈をぶつける為にファイトする事になった

(こいつの目を覚まさせるにはこれくらいはしないとダメだわ・・・!こんな事は柄じゃないけど・・・)

(・・・どうして私はこんな勝負を受けてしまったんだろう・・・こんな事をしてる場合じゃないのに・・・

 でもこの心に渦巻いている感情をぶつけるにはちょうど良いのかもしれない・・・)



近くのバトルスタジアムに着いた二人はそこでフィールドを借りると無言でファイトの準備をする

そこへGATを練習しに来ていた歌女と三夏が通り掛かって二人の事を発見する

「あれ?歌女ちゃん!あそこにいる二人ってもしかして天理先輩と月白先輩じゃないっすか!?」

「うっうん・・・でもなんか様子が変・・・なんか二人とも・・・喧嘩してるみたい・・・」

それを聞いて流石に不安になったのか三夏は練習を一時、中断して二人の様子を見に向かってしまい

歌女も申し訳ないとは思いながらもやはり気になったのか三夏の後を着いていった

二人は静かにファイトの準備を終えるとファイト開始のコールがなり戦闘が始まった

フィールドは草原となっておりなんの遮蔽物もないので遠距離攻撃の出来る蜜柑が有利だった

しかしいつものような冷静なファイトが出来ておらずいつもの彼女には似合わない接近戦を行なっていた

「いつものアンタらしくないじゃない!?戦う前から勝負を諦めたって事なの!?」

「別に・・・今回は貴方の戦闘に付き合ってるだけ・・・言うならばこれはハンデ・・・」

「それは負ける時の言い訳って事なのかしら!?まぁ今のアンタじゃ私の相手なんて無理みたいだしね!」

確かに乙女の言う通り今の蜜柑はとても戦いに集中しておらず投げやりな戦い方をしていた

そしてもう一つ問題なのは彼女は別にこの戦いに関して負けてもいいと思っていた事だった

それこそが投げやりな戦い方になっている原因でもあり乙女もこれだけはどうすればいいのか分からなかった

(無理やり戦いの場にあげればいやでもその気になるかと思ったけど・・・これは相当、重症ね・・・!

 目の前の私を無視されるのは正直、腹が立つけど今はそんな事を考えてる場合じゃない・・・

 どうにかしてアイツに現実を見てもらわないと・・・でも・・・私一人じゃとても・・・!)

乙女がどうやって蜜柑の心を動かせばいいのか戦いっている姿を遠くから見ていた三夏と歌女

二人の目から見ても今の二人は明らかに戦い方がおかしく何かあったのは明白だったが二人はその理由を知らない

それ故に手を出しても大丈夫なのだろうかと悩みながら二人の戦いを見続けていた

「・・・歌女ちゃん・・・うまく言葉には出来ないっすけど・・・なんかあのままじゃダメな気がするっす」

「・・・私も同じ気持ちだよ・・・でもあの二人がどうしてあんな風になっているのか・・・その原因が分からない

 そんな私達が手を出しちゃったら・・・もっと馬をかき乱してしまうだけじゃないかって思うの・・・」

三夏はその言葉を聞いても諦められないようで今にも飛び出してしまいそうな感じだった

しかし外野である自分達に何が出来るのか、歌女はそれが分からず二人を見ていた時に思い出した事があった



『別に俺は誰かの為になんて言うつもりはないよ・・・俺は助けた人が笑って欲しいって・・・

 俺が勝手にそう思って困ってる人を助けてるんだ・・・だから魚住さんも自分の思った通りに動いてみなよ』



「・・・自分の・・・思った通りに・・・三夏ちゃん!少しだけ私の話を聞いてくれますか!?」

「っ!?はっはいっす!!」

二人が話し合いをしている中、やはり乙女と蜜柑の戦いは泥試合となっていた

片方は相手の目を覚まさせる為に手加減して戦わなくてはいけなくもう片方は戦いに対して無関心

こんな二人が戦えばこれだけの泥試合になってしまうのは当然と言えば当然だろう

そう思いながら二人が戦いを続けようと思っていると二人の前にそれぞれ別のGATが降り立った

「っ!?誰!?」

「!?三夏ちゃん!?って事はもしかしてもう一人は・・・歌女ちゃん!?」

そう・・・二人の前に降り立ったのは他でもない三夏のGAT・虎娘と歌女のGAT・メロウだった

どうして二人がここにいるのかと驚いている乙女だったが

今はそれどころではない事を思い出し出ていくように告げようとした時だった

「あっあの!月白先輩!私にGATでの戦い方を教えてください!お願いします!!」

なんとあのGATで戦う事が苦手だと話していた歌女が蜜柑に戦い方を教えて欲しいとお願いしたのだ

これには乙女だけじゃなくお願いされた蜜柑も驚いておりどうして彼女がこんなお願いをするのか分からなかった

おそらくは自分達の先ほどまでのやり取りを見ていた上での発言だという事は理解出来るのだが

どうしてそこから蜜柑にGATでの戦い方を教えてもらう事になったのかと乙女は悩んでいると

「大丈夫ですよ・・・ここは歌女ちゃんに任せて欲しいっす・・・!天理先輩は私とコンビを組んでください」

「三夏ちゃん・・・はぁ・・・なんか後輩に助けられちゃって情けない先輩っぽいけど・・・

 正直、今の私じゃアイツの目を覚まさせる事は出来ない・・・歌女ちゃんに賭けさせてもらうわ・・・!」

自分の頭の中では蜜柑を元に戻す為の方法なんて分からず手詰まりだった事もあり乙女は賭ける事にした

何よりもこんな勇気の必要な事を震えながらも迷いなく実行した歌女を信じたかった

「・・・分かった・・・戦い方を教える・・・でも厳しいのだけは覚悟しておいて・・・!」

「っ!ありがとうございます!」

その言葉を聞いて歌女は感謝の言葉を告げる

そしてここからは変則的な二対二のチーム戦を行う事になるのだった



(魚住さんは戦い方を知らない初心者・・・なら私もいつも通りの武器に切り替えて援護に集中する)

遺憾ではあるが彼女に戦い方を教えると約束した以上、下手な事をするわけにもいかず

蜜柑はいつも通りの武器に切り替えて初心者である歌女を最大限にフォローする動きをし始めた

「魚住さん・・・二人は近距離戦に特化した機体、直線的な動きは速いけど小回りは効かない

 だから私達は小刻みに動いて相手を翻弄しながら遠距離から攻撃する・・・いい?」

「はっはい!」

元々、真面目な性格の歌女はちゃんと蜜柑の指示を聞いておりまだまだ動きに無駄があるが

先ほどまで三夏が教えていた時とは比べ物にならないほど上手く動かせていた

そして歌女自身も自分がこんなに早く成長する事が出来るとは思っておらず驚いている様子だった

「う〜・・・なんか歌女ちゃんが強くなってくれるのは嬉しいっすけど・・・敵なのは複雑っす・・・」

「そんな事、言ってる暇があるならちゃんと戦いに集中する!私達は追い込まれてるんだからね!?」

しかし相手は大会に出ていた乙女達でありこれくらいの事では別に動じる事はなかった

むしろ初心者である歌女のカバーをしなくてはいけない分、蜜柑達の方が不利だった

だと言うのに何故か蜜柑は先ほどまでの戦いとは違い楽しいという気持ちが出てき始めていた

(・・・あれ?どうして私・・・楽しいと思ってるんだろう・・・

 さっきまで別にバトルなんてどうでもいいと思ってたのに・・・)

「月白先輩!GATって楽しいですね!?」

「っ!?」

歌女の言葉と表情で蜜柑はどうして自分が楽しいと思えてきたのかその理由を悟った



(・・・そっか・・・私・・・彼女を見て思い出してたんだ・・・お爺ちゃんにGATを教えてもらった自分を・・・)



彼女はようやく思い出す事が出来た。たとえ自分の祖父が生きていたとしても

彼が自分に教えてくれた大切な事は何も変わらないという事を・・・

(・・・ありがとう・・・魚住さん・・・)

そこから四人は閉店ギリギリまでバトルを行い帰る頃には蜜柑の表情もいつも通りに戻っていた

ようやく迷いを振り切る事の出来た蜜柑

そんな中、三人での戦い方に悩む剣也の前にとある人物が姿を現す!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ