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過去の事件

伊部牧がソロモンについてを話してくれます!

ビルへと戻ってきた剣也達は改めて伊部牧から先ほどのGAT・ソロモンについてを聞く事にした

そして本人も目の前にいる蜜柑の為にも話しておいた方がいいと決心を固める

「・・・前にワシが研究で失敗した事は話したの?その時にヤマトに使われているコアユニットのプロトタイプ

 それを組み込んだのがお前さん達を助けたあのGAT・・・ソロモンじゃった・・・

 例の事件で獣兵衛は意識を失い永遠に目覚める事は無くなってしまったのじゃが・・・

 実はその事件が起きた時に実験で使っていたソロモンも消失してしまったのじゃ・・・」

どうやら伊部牧の話では実験が失敗した時に蜜柑の祖父である獣兵衛が使っていたソロモンも消失したようで

彼はてっきり爆発で本体は粉々になってしまったのだと諦めていたらしいのだが

「・・・実際は違った・・・誰かは分からないけどあのソロモンを回収し今も使っている・・・って事ですか?」

「それはありえん・・・ワシらはその実験をする時に誰かへの被害や悪用を防ぐ為にソロモンにセキュリティをつけた

 そのセキュリティを解除しない限りは獣兵衛以外にソロモンを使う事は出来ないようになっておった

 セキュリティを解除するにはパスワードが必要でもしも違えばソロモンは自爆するはずじゃ・・・

 そしてワシが保証する・・・そのパスワードを知っておるのはこの世ではもうワシだけじゃ・・・」

伊部牧が言うにはセキュリティに使われていたパスワードは伊部牧と獣兵衛の二人にしか分からないもののようで

獣兵衛が亡くなってしまった今ではもはやそのパスワードを知っているには伊部牧しかいなかった

つまりその伊部牧本人にパスワードを解除した記憶がない以上はあのソロモンが動いている事はありえないのだ

「なんかオカルトみたいな話ね・・・死んだ蜜柑のお爺さんが使っていたGATが突然、現れて

 しかもそれがそのお爺さんと伊部牧さんにしか使えないから動くはずもないなんて・・・」

「やっやめてよ・・・!僕はそう言ったお化け的な話が苦手なんだからさ・・・!」

これまでの話を聞いた剣也達は乙女の言う通りまるでオカルト的な体験をしているような気分になった

動くはずのないGATが動いておりしかもそれが自分達を助けてくれたなど普通の人間ならば信じないだろう

しかしここにいる全員がそれを実際に目撃しておりなんならば声すら聞いていた

そしてその声を聞いた蜜柑には本来ならば絶対にあり得ない可能性が頭の中を過っていた

「・・・蜜柑ちゃんや・・・君にこんな事を聞くのは酷かもしれんが・・・君の意見と聞かせてほしい・・・」

実際にソロモンを目撃した蜜柑に伊部牧は一体、何を感じていたのかそれを尋ねると彼女はゆっくりと口を開いた

「・・・伊部牧さん・・・もしもなんですけど・・・GATに人の意思が宿ったって聞いたら・・・信じますか?」



「!?・・・科学者ならばそんな話を信じるつもりはないが・・・ワシ個人としてはあり得なくはないと思っておる」



「詳しい話はお前さん達には理解出来ないと思うからワシらが行っていた実験の内容を話してやろう

 ワシらが作っていたコアユニットは人とGATを一つにしようと設計されて作られたものじゃった

 それは失敗してしまったが・・・もしもその実験の影響があったとしたのならば・・・

 何らかの形で獣兵衛の意識がソロモンにコピーされたとしても不思議ではないとワシは考えておる・・・」

どうやら伊部牧の考えでは実験で人とGATを一体化させる事には失敗したが獣兵衛の意識がソロモンにコピーされ

それが今のあのGATが勝手に動かしているのではないかという意見だったのだが

それに異を唱えたのは他でもないGATに詳しい清志郎ではあり彼はそんな事はあり得ないと思っていた

「そもそもGATには人間の思考や感情を理解出来るようなCPUは搭載されていないはずです!

 それに例えソロモンに人の意識があったとしても数年も整備なく動き続けられるわけがありません!」

清志郎が問題視していたのはGAT本体のCPU容量と事故が起きてからの数年間を整備や補給もなく動いている事だった

普通にGATを知っているものならばそんな事は不可能であり絶対にありえない現象ではあった

しかしあまりGATの事を知らない剣也からしてみれば清志郎が否定したとしても伊部牧達の話を信じた

その理由は実際に自分達はソロモンを目撃し助けてもらったという事実があるからだった

かといって清志郎の上げた問題を無視するわけでもなく伊部牧にどうすればその問題を解決出来るのかを尋ねる

「ふむ・・・清志郎君には申し訳ないが整備や補給自体ならばそこまで大した問題ではないのじゃよ・・・

 そもそもGATのパーツは十年単位で劣化はしないように工夫されて作られておるし

 補給に関してもソロモンにはワシらが開発した新型のエンジン・・・太陽の光や空気などを取り込んで

 勝手に発電しそのエネルギーを蓄えられるように改造したものが搭載されていたからのう・・・

 事件からこれまでの年数を考えるのならば整備などなくても問題なく動かせるはずじゃよ・・・」

当時の最先端技術の粋を集めて作られたソロモンは市販されているGATとは何もかもが違った

違法に改造されている訳ではないがそれでも普通のGATならば不可能な長時間稼働もソロモンならば可能であり

整備や補給に関してならばこの数年はおろかもっと長い間でも問題はないと伊部牧は告げる

むしろ問題はもう一つのGATのCPUが人の思考や感情を完全にコピーしたのかという事だった

「ワシらの考えではそもそもGATのCPUだけでは人の感情が伴った動きを完全に再現するのは難しかった・・・

 だからこそ例のコアユニットを作り出しGATに完璧なる人の動きをトレースさせようと考えたのじゃ」

「それってつまり・・・ソロモンに月白さんのお爺さん・・・獣兵衛さんの思考は宿る事はないはずだと?」



「うむ・・・奇跡が起こったりしない限りは不可能・・・それが科学者としてもワシの出した結論じゃ・・・」



(奇跡か・・・月白さんからしたらたとえ奇跡だと言われても信じたいだろうな・・・)

剣也はたとえ奇跡であろうとも蜜柑は自分の祖父が生きていると信じたいのではないかと思っていた

そして現在の状況はその奇跡が起こっていなければあり得ないはずだとも考えていた

それはもちろん伊部牧も理解している事でありだからこそ蜜柑の言葉を否定しなかった

しかし問題はどうして生きていたはずの彼が現れしかも姿を隠し続けているのか、その理由が分からない事だった

自分達ですらこれまで例の組織について何の情報も得られなかったのに対して獣兵衛はそれを知っていた

つまり彼は独自の情報網を持っておりそして組織についての何かしら重要な情報を知ってしまったからこそ

それを止める為にたった一人で秘密裏に行動し続けているという事なのだが伊部牧としては複雑な心境だった

(家族である蜜柑ちゃん達を巻き込みたくはないと言う事は流石のワシでもわかる・・・

 じゃが・・・問題はどうしてワシや当時の知り合いにすら黙って行動しているのかという事じゃ・・・

 いくら彼奴が優秀な科学者であったとしても今はGATの体で動いている身・・・当然ながらトラブルは起きるし

 何よりも問題なのは・・・下手をすればもう一度・・・自分の命を失う事になるという事じゃ・・・)

自分の命を賭けてまでどうして誰にも相談せずに危険な行動をしているのか

伊部牧はその理由に例の組織がそれほどまでに危険な何かを計画しているからなのかとも考えていた

(・・・なんにしてもこれ以上はこの子達に聞かせるべき話ではないじゃろうな・・・

 それに先程の戦いで体のほうも疲れておるはず・・・とりあえずはこのビルでゆっくりさせるとするかのう)

伊部牧はみんなもビルの会議室まで連れて行きそこでゆっくりと休むように告げる

彼らの両親には登校の途中で爆発事故の現場を目撃し大事をとって現在は警察で保護しているという事にしていた

それをみんなにも説明してようやく安心したのか剣也達は会議室でぐったりとしており

特に剣也の為にナーガとの戦いを繰り広げた清志郎達はもはや立っている事すらままならず会議室で眠ってしまった

その様子を見て伊部牧はもう大丈夫そうだと安心しながらナーガの残骸を調べていた大樹署長達と合流した

「どうかの?ここまで粉々に破壊されてしまってはあまり有用な手がかりを得る事は出来んと思うが・・・」

「そうですね・・・悔しいですけど分かっている事は彼らの技術力が明らかに普通とは違うって事だけですよ」

どうやら伊部牧の予想通り、新しい手がかりは一切なく、ナーガの破片を調べて理解出来る事は

彼らの技術力が明らか一般のものとはかけ離れているという事だけだった

しかし子供達があれだけの苦労をしたのにそれを無駄になど大人としてはしたくはなく伊部牧は全力で解析を進めた



一方その頃、剣也の暗殺に失敗したリーダーはナーガまでも自爆させたのに結局は無傷で帰す事になってしまい

改めて剣也の事を危険対象として認識し直す必要があると考えていた

(それにあのナーガの足止めの為に残った謎のGAT・・・確か開発主任が見せてくれた資料に見覚えがある・・・

 もしかして例のコアユニットを搭載して失敗し粉々に破損したと思われていたプロトタイプなのか?)

「・・・なんにしても我々の障害となる者はかなり多そうですね・・・これは本格的に動く必要があるかな?」

獰猛な笑みを浮かべるリーダーの手にはまるで蛇のような禍々しいGATが握られていたのだった



『・・・いよいよ本格的に奴らが動き出すか・・・どうやら本気で命を落とす覚悟を決めた方が良さそうだな・・・

 いや・・・元から命を落としているようなものか・・・

 ・・・蜜柑・・・お前だけは平和に過ごしていて欲しかったんだかな・・・』

無事に命の危機を脱した剣也達

そんな日々も束の間、再び忙しい日々がやってくる!?

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