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託された想い

今回は信侍の活躍回!

ようやく下水道の出口へとやってきた剣也達はゆっくりと周りを確認しながら地上に出る

するとそこはなんと前に剣也達が小烏丸と戦った事のある爆発した工場地帯に繋がっていた

「なるほどのう・・・確かにここならば人の目はないし警察の目も欺けるか・・・

 しかし随分と大胆な犯行じゃという事には変わりはないのう・・・さて痕跡は・・・」

剣也達は近くにある痕跡を探すとやはりというべきなのか何かを引き摺った跡が残されていた

「・・・本当になんと言うか大雑把な仕事をしておるのう・・・

 これでは見つけてくれと言っているようなものじゃぞ?もしくはそれが狙いか?」

「流石にそれはないと思いますけど・・・油断出来ないのは間違いないですね・・・」

そう・・・相手はこんな跡を残してしまうほど重いコンテナを軽々と運ぶGATを所有している

そしてそれを操る人間の強さが全国レベルを超えるファイターともなれば話はだいぶ変わってくる

この二人という戦力だけで本当に制圧する事は可能なのかと思えてしまうほどに

しかし伊部牧は不安そうに二人の顔を見つめた瞬間、そんな不安はどこかへと消え去ってしまった

(・・・そうじゃったな・・・ここにいるのはGATをこよなく愛している最強のファイター・・・

 そんな二人がGATを食い物にするような者達に負けるわけなどないか・・・)

伊部牧が見ていた二人の顔はまさしく愛する物を利用された事に対する怒りの表情だった

しかしだからと言って冷静さを失っているわけではなくむしろこれまでにないほどに集中している様子だった

つまり今の彼らはどうやって相手を倒せばいいのかを真剣に考えているという事だ

それだけの事を真剣に考えている彼らがそんな簡単に負けるわけがないと伊部牧の不安は消え去る

(・・・じゃが・・・たとえ負けなくても逃げられてしまう可能性に関しては十分にある・・・

 これまでもそうやって惜しいところまで追い詰めては逃げられてきたからのう・・・

 今回ばかりはそうなってもらうわけにはいかん・・・その為にコレを用意してきたが・・・)

実は伊部牧がここまでついて来たのにはちゃんとした理由があったのだ

それは他でもない彼らが再び逃げた場合に追跡する為のとある装置を開発しそれを今回、持ってきていた

とはいえ完成したのはつい最近の事であり大樹署長にすら使い道を説明している時間はなかった

だからこそ危険は承知の上で自分も今回の現場についてきたのだが本来ならばこれは保険として用意した代物

これが活躍するような事にはなってほしくないと思いながら三人は急いで痕跡を追いかけるのだった



一方その頃、敵の拠点の方では順調に鉱石からエネルギーを取り出す為の解析が行われていた

そんな中で部下の人達が気にしていたのはアルゴが派手に残してきてしまった痕跡だった

「・・・あの・・・本当によろしかったのですか?あんな派手に痕跡を残してきてしまって・・・」

「ん?まぁ正直な話、完璧な犯罪としては失敗ではあるが・・・相手を罠に嵌めるのならこれ以上の手はない

 何せ相手はたとえ罠だと分かっていてもこちらの動向を知らなくちゃいけないんだからな」

確かに剣也達の目的は盗まれた博物品を取り返す事なのでたとえ罠だとしても彼らを追わなくてはいけなかった

逆にこちらはそれを承知の上で痕跡を残しており追ってきた剣也達を罠に嵌めようという作戦だった

そしてもちろんその作戦の中には幹部であるアルゴの存在も含まれており言わば彼の為の布石だ

(あの人は頭の中が全て筋肉で出来ているような人だからな・・・ちゃんと戦わせないと後が怖い・・・)

実は彼がここまでお膳立てをする理由は剣也達を罠に嵌める事が目的なのではなくアルゴを満足させる事だった

彼は戦闘狂としての一面を持っており戦う事に対して最上級の喜びを感じるような人間だった

別にこれに関してはGATを持っているファイターならば当然の事のようにも思えるが彼の場合はそれが異常

GATを破壊する事に対して何の罪悪感などなくむしろ弱者は消えて当然だという動物のような精神を持っていた

つまりアルゴという男は頭で考える事を知らず本能だけで生きているような人間なのだ

それ故に強者との戦いを望んでおりそんな楽しみを味わいたいが為にこの組織に属しているようなものだった

(そのおかげでこっちに雑用やら何やらがやって来るんですけどね・・・てか本当に多すぎ・・・)

部下の男はそんなアルゴの尻拭いや補佐などをしなくてはいけないのでかなりの苦労をしていた

本来ならば彼がしなくてはいけない仕事に関しても幹部からはその強さ故に許しをもらっており

逆に彼らはその分の皺寄せが来てしまうので彼の元で働く事を望む者は少なかった

この男も実際は別の幹部の元で働こうと思っていたのだがいかんせん処理能力の高さから補佐に選ばれてしまい

こうやって彼の為に罠の事や頭を使った作業などを死ぬほど担当する事になってしまった

(・・・本当はミッドレイ様の元で働きたかったな〜・・・あの人エロいし・・・

 なんで俺はこんな筋肉しかない男の元で働かなくちゃいけないんだろ・・・面と向かって言えないけど)

「・・・もうそろそろ獲物がやってきそうな気がするな〜・・・あの人が負けるとは想像出来ないけど・・・

 解析に関してはどれくらいで終わりそうだ?それとエネルギーを抜き出す装置の準備に関しても早めにな」

おそらく剣也達が来てもおかしくはないとそう思って部下の男が動き始めると同時に拠点の扉が破壊される



「・・・マジでドンピシャのタイミングだよ・・・出来ればもっと遅れてほしかった・・・」



「どうやら来たようだな・・・!この気配・・・俺が待ち侘びていた強者だ・・・!!」



「・・・伊部牧さん・・・流石にこんなド派手に破壊するは聞いてないんですけど・・・」

「ここは敵の拠点として使われておる施設じゃからのう・・・遠慮は無しで大丈夫じゃろ」

流石の剣也もここまでド派手に破壊してしまった事に対して思う部分はあったようで

本当に良かったのだろうかと思っていたがそんな心配事をしているような場合ではなかった

「!?コイツらは・・・!軍用GAT・・・!しかもこれだけの数が配備されているなんて・・・!!」

「どうやら向こうも本気になって開発を進めておったという事じゃろうな・・・!しかもそれだけではなく・・・」

三人の前に立ち塞がったのはなんと千体を超えるであろう軍用GATと

さらにその奥には剣也達が大会前にどうにか倒したとされる最悪の兵器・GTADがいた

(千体を超える軍用GATだけでも厄介じゃというのにまさかあのGATDまでおるとは・・・!

 どうする・・・!?おそらく時間を掛ければ制圧する事は可能じゃがそれでは彼奴等に逃げられてしまう・・・!)

流石の伊部牧もGATDが出てくるのは予想外だったようで倒すのは可能であってもかなりの時間と労力を必要とし

とてもではないが幹部と戦うだけの力は残されないだろうし何よりも逃げられる時間を作ってしまう

一体、どうやってこの状況を打破するべきなのかと必死に考えていると信侍が二人の前に出る

「伊部牧さん・・・もしもこの場を俺に任せて剣也君を先に行かせた場合・・・勝率はどれくらいですか?」

「!?・・・幹部の強さがどれほどのものなのかワシにも分からんから勝率に関しては何も言えんが・・・

 追いついたとなれば勝負出来る可能性がある・・・つまり負ける確率は少なくなずはずじゃ・・・!」

「それだけ聞ければ十分です・・・ならここにいるGATとあのよく分からない兵器に関しては俺が相手をします!」

なんと信侍は自分のGATであるノブナガを取り出しながらこの場にいる全てのGATを相手にすると宣言した

いくら元日本チャンピオンで日本最強のファイターと言ってもこの数を相手にするのは無謀だと剣也は思っていた

しかし同時に彼の顔を見て気づいてしまった・・・自分達が何の為にここまでやってきたのかと言う事を・・・

(そうだ・・・!俺達は飛行場から奪われた博物品を取り返さなくちゃいけないんだ・・・!

 その為にここまで色んな人達が助けてくれた・・・立ち止まるわけにはいかないんだ・・・!!)

剣也はここまで来た目的とそして託された気持ちを思い出し自分の役目を果たそうと気持ちを引き締める

「まずは俺が彼らの相手をしながら道を作る・・・!その間に二人は奥へと進んでくれ・・・!いいね?」

二人は信侍の指示に対して頷いて返事を返すと彼は先ほどとは打って変わってとても真剣な顔に戻った

そしてそこからは剣也にすらも見せていなかったノブナガの最高速度を出し軍用GATの一団を斬り払う



「今だ!行け!!」

二人はその指示に従って急いでその場を駆け抜けて次の部屋へと繋がる扉へと入っていった

残された信侍はもちろん敵として軍用GATに囲まれておりそしてその奥にはGATDの姿もあった

「やれやれ・・・本当は俺が幹部の実力を見ておきたいと思ってたんだけど・・・

 流石にお前の相手をさせるわけにはいかなかったからな・・・資料で見ているぜ?GATD」

実は信侍が残った理由は他でもない目の前にいるGATDの相手をする為だった

大樹署長から既にGATDの資料を受け取って信侍はそれを目にしており剣也が倒した事も知っていた

ではどうして倒した経験のある剣也をここに残すのではなく自分がここに残ったのか

その理由はとても至極単純なものだった

「お前に搭載されている兵器はほとんどが人を簡単に殺傷出来る物だと資料には書かれていた・・・

 そんな危険物の相手を一般人にさせるわけにはいかねぇからな・・・!テメェは俺がぶっ壊す!」

そう・・・信侍がGATDの相手をしようとしていたのは他でもない剣也の身を案じてだった

防護服を着用している自分とは違って剣也は何も装備していない一般人

そんな彼に相手をさせてもしもの事があってはいけないと判断したが故に彼はこの場に残ったのだ



「覚悟しておけよ・・・!今回は最初から一気に行かせてもらう・・・!」

いよいよ拠点へと進入した剣也達

そして遂にアルゴと戦いが始まる!?

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