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月白蜜柑

今回は過去について少しだけ話します

(植物状態!?それってかなり危険って事だよな・・・それがこのヤマトに関与している?

 ・・・これは一度、伊部牧さんに聞いた方が良さそうだな・・・)

「・・・分かった・・・月白さんに協力させてもらうよ・・・」

「・・・いいの?兜君には関係のない事だし・・・危険に巻き込む事になる・・・」

「俺もこのヤマトに関しては気になっていたからね・・・お互い様だよ」

まさか協力してもらえる事になると思っていなかった蜜柑は目を見開いて驚いていた

しかしそれ以上に嬉しいという気持ちが芽生えており初めての気持ちに蜜柑は困惑もしていた

「・・・ありがとう・・・早速なんだけど兜君はこのGATをどこで手に入れたの?」

「それなんだけど・・・実は・・・」

剣也は突拍子もない事ではあったがヤマトを手に入れた経緯についてを説明した

流石に全てを信じてもらえるとは思っていなかったがそれでも何かのヒントくらいにはなるだろうと

「・・・なるほど・・・もしかしてそれがお爺ちゃんの研究していた事なのかも・・・」

「えっ?今の話を信じてくれるの?」

「兜君は嘘を言うような人間じゃない・・・それに私が調べたいのはそう言った非科学的な事・・・

 だからたとえどんな話であろうともまずは話を信じてどうしてそうなったのかを確認する・・・!」

どうやら蜜柑は剣也の話を信じるようで信じた上でどうしてヤマトが彼の元に来たのかを必死で考えていた

しかし話を聞いただけではやはり明確な証拠に辿り着けるわけもなく蜜柑がどうしようかと考えていると

「あのさ・・・ヤマトなんだけど実は伊部牧って露天を開いているお爺ちゃんにも見てもらった事があるんだ

 もしかしたらその人ならもっとヤマトの事についても知っているんじゃないかって思うんだけど・・・」

「・・・確かに・・・このGATのCRバンドを調節した人なら何か分かるかも・・・」

ヤマトは特殊なGATなのでそのCRバンドを調節するにもそれなりに機構を知っている必要がある

知っていなくてもCRバンドを調節する時に何か分かった事があるかもしれないと蜜柑は考える

「それじゃあ放課後になったら一緒にその伊部牧のところに行ってみよう!」

「・・・分かった・・・改めて・・・協力してくれてありがとう・・・」

蜜柑はお礼の意味も含めて手を差し出し握手の姿勢を取ると剣也は迷う事なくその手を握り返す

「こちらこそ・・・お爺さんの事、何か分かるといいね!」



(!?・・・何だろう・・・兜君を見ていると・・・何だか胸がポカポカする・・・)



放課後になり伊部牧の元へと向かう事になった剣也と蜜柑だったのだが

「・・・なんで清志郎と乙女も一緒について来てるんだよ・・・」

「いいでしょ!?そんないわくつきのGATなんて聞いてないからそのお爺さんに色々と聞きたいのよ!!」

「僕も色々と気になっていたんだよね・・・このヤマトは剣也君が考えている以上にとても高性能

 それこそ市販のGATはおろかハンドメイドのGATすらも超えると言っていいよ・・・!

 だからこそ僕も知りたいんだ・・・!こんな凄いGATを作った人が一体、何を考えているのか・・・」

二人共、理由はそれぞれだが剣也を心配している事だけは確かなようで

仕方ないと思いながら蜜柑の方を見る剣也だったがどうやら本人はあまり気にしていないようだった

「ん?おっ!剣也じゃないか!どうしたんじゃ?それにそっちの可愛い娘さんは誰じゃ?」

「・・・初めまして・・・私は月白蜜柑と申します・・・」

(月白じゃと!?)

「・・・その顔・・・やはり私の祖父について何か知っているのですね?」

伊部牧の反応を見てすぐに彼は自分の祖父の事を知っていると判断した蜜柑

彼女はゆっくりと近づいてカバンの中から彼に何者かに渡された手紙を差し出した

「今朝、私の家に届いた手紙です・・・これに書かれている事に関して教えて頂けませんか?」

詮索は後にして伊部牧は蜜柑からその手紙を受け取り中身を見ると目を見開いて驚いていた

(これは!?どうしてワシや大樹署長しか知らぬ事を知っておるのじゃ!?

 それ以前にこれは明らかにヤマトに使われているコアユニットの危険性を知っておる・・・

 もしや!?この手紙を送ったのは・・・お主なのか!?獣兵衛!?)

手紙の内容は明らかにこれまでの経緯についてを書かれており

しかも手紙の主は明らかにコアユニットの危険性を把握していた

それを見てこんな手紙を書けるのはかつて死んだはずの親友以外に考えられないと伊部牧は思っていた

「・・・それで?お主達はこの手紙に書かれている内容が真実だとして・・・一体、何を知りたい?

 悪いが・・・知ってしまえば後戻りする事は出来なくなってしまうぞ?それでも良いのか?」

「もちろん・・・!その覚悟があるからこそ俺達は伊部牧さんに会いに来たんです・・・!」

「・・・分かった・・・それでは話すとしよう・・・五年前の事を・・・」



「五年前・・・ワシらはGATを発展させる為に特殊なコアユニットを作ろうとしていた

 それはGATの性能を強化させ人間でしか分からぬ感覚すらも共有するというものじゃった

 そうすれば人間では入れない場所での作業や人間の手では大き過ぎて行えなかった作業も可能になる

 ・・・それほどまでに素晴らしい研究だとワシらは思っていたんじゃ・・・あの事件が起きるまでな・・・」

伊部牧と蜜柑の祖父である獣兵衛はとにかくGATを人の未来の為に役立てたかった

たったそれだけの事なのに・・・五年前の事件がその考えを一変させる事になってしまった

五年前、とうとう二人はその特殊なコアユニットを完成させる事に成功した

しかしそれは実際に使ってみないとちゃんと完成したのかどうか調べる事は出来ず

危険ではあったが獣兵衛は自分がその実験を引き受けて・・・その事件は発生してしまった

「・・・獣兵衛がそのコアユニットを使った瞬間・・・コアユニットが特殊が現象を引き起こしてしまい

 ・・・彼奴はそのまま意識を失い・・・永遠に目を覚まさなくなってしまったのじゃ・・・

 ワシはその責任と罪悪感から科学者を辞めて例の研究資料も全て抹消した・・・はずじゃった・・・」

「・・・もしかして・・・その特殊なコアユニットがこのヤマトにも搭載されているんですか?」

「ああ・・・じゃがワシらが作った物よりも性能が劣っているからなのか例の現象は起こる危険性はない

 そして・・・それが誰がどんな目的で作ったのか・・・何も分かっておらん・・・」

伊部牧はヤマトにもそのコアユニットが搭載されている事実を剣也達に打ち明けた

しかもそのコアユニットを作った人物もその理由も何も分かっていない事すらも・・・

「・・・すまん・・・!本当ならばこんな事にお前さんのような子供を巻き込んではならない・・・

 じゃが・・・!出来る事ならばどうか!どうかワシらに力を貸してほしい!!」

その上で彼は頭を下げて剣也達に謝罪しその上で改めて自分達に協力してほしいとお願いする

「なっ!?そんなの駄目に決まってるでしょうが!どうして警察に引き渡さないのよ!?」

「・・・警察にも協力者がいるからって事だと思う・・・そうでなければ兜君に渡すなんてあり得ない・・・」

「そんな・・・!そこまで大事になっているなんて・・・!」

乙女もまさか警察が動いているほどの大事件になっているとは思っておらず驚いている様子だった

しかしそんな中で剣也だけはまるで何かを確認するようにヤマトの事を見つめていた

「・・・伊部牧さん・・・色々と話してくれげありがとう・・・

 さっきの話だけど・・・俺も協力させてもらうよ・・・!」

「・・・良いのか?下手をすればお主の命にも関わってくるのじゃぞ?」

「確かに思うところがないわけじゃないけど・・・俺はどうしてもコイツを他人には思えない・・・

 もしかしたら俺はコイツに選ばれたんじゃないかって思うんだ・・・!だから・・・!」



「俺はコイツと一緒にいるよ!そして・・・必ず真実を突き止めてみせる!」



(・・・大樹署長・・・約束を破ってすまんのう・・・じゃが・・・この子は大丈夫のようじゃ

 ワシらの心配など不要だったかのように・・・剣也君は強かったようじゃ・・・)

「・・・分かった・・・そこまで言うのならばお願いしよう!その代わり何かあったら必ず連絡してくれ!

 それともう一つ・・・出来るだけ自分から危険には飛び込まないと約束するのじゃぞ?」

「それに関しては私が管理するから安心して!絶対に剣也に無茶なんてさせないから!」

「私も協力する・・・!お爺ちゃんの研究を悪用するような人は放って置けない・・・!」

乙女と蜜柑も剣也に協力する事を約束し必ず無茶はさせないと伊部牧に約束させた

そんな中で清志郎が何かを考えているようで伊部牧に質問をする

「そういえばヤマトなんですけど・・・制作者は登録されていなかったんですよね?」

「うむ・・・ワシもそれが不思議でのう・・・」

「えっと・・・どう言う事?」

話についていけない剣也と乙女は二人が一体、何の話をしているのか尋ねる

「前にも話したと思うが・・・GATには制作者を登録するのが普通なのじゃが・・・ヤマトにはそれがない

 そしてもう一つ不思議なのが・・・どうしてパーツを作り出す必要があったのかという事じゃ」

「確かに・・・先ほどの話を聞けば重要なのはコアユニットだけでパーツ自体は別に何でもいいはず・・・

 なのにわざわざ制作者が不明のパーツを作り出してまでこのヤマトを作り出した・・・

 これはとても不可思議・・・全くと言っていいほど考えが理解出来ない・・・」

「・・・それってつまり・・・この特殊なコアユニットを作った人とパーツを作った人は別って事か?」

みんなの話を総合した結果、剣也はコアユニットとパーツを作った人は別なのではないかと考えるが

伊部牧はもしもそれが事実だとして今度は別の疑問が浮かんでいた



(ならば何故・・・パーツを作り出した者はヤマトを剣也君に託したのじゃ?)

深まるヤマトについての謎

果たして剣也達は真実に辿り着けるのだろうか?

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