GATF
今回は新しいキャラクターが出てきます
大会も終わり夏休みが明けて剣也達は久しぶりの学校へとやってきたのだが話題は彼の大会優勝で持ちきりだった
「はぁ・・・流石にあんだけの人相手にした事はないから疲れた・・・てか助けてくれても良いじゃん・・・」
「いやよ。巻き込まれたくないし何よりも私だって大会に参加してたのに何も言われないのは悔しいしね」
剣也はそれを聞いてそんな理不尽なと思ったが優勝の栄光を手にした者の扱いはこんなものである
そんな中で彼らが気にしなくちゃいけないのは他でもない学生ならではの問題だった
「・・・そういえば忘れたけど・・・夏休み明けってテストがあったよな?」
その言葉に対して反応を示したのは二人だけであり、その二人とはもちろん清志郎と乙女の二人だった
そしてその反応を見る限り間違いなく彼らは勉強なんてしておらずテストの事も忘れていたのだろう
「・・・また生徒会長を呼んでテスト勉強をしてもらうわけにはいかないし・・・どうする?」
「こっ今回は大会とか何もないしぼっ僕は勉強に集中出来るから教わらなくても大丈夫かな〜・・・」
「わっ私も月白に教えてもらうから大丈夫よ!赤点だけは回避してみせるって宣言してあげるわ!」
しかし二人は今回に関しては他に何も集中する事がないのでちゃんと勉強をすると言っており
それならば大丈夫かと思った剣也も多少、気にはなったが二人を信じてみる事にした
「・・・えっと・・・後輩の私が言うのはなんですけど・・・本当に大丈夫なんでしょうか・・・」
「・・・やっぱり見てた方が良かったかな?でもあんだけ宣言してる二人を信用しないのはな〜・・・」
図書室にやってきてテスト勉強をしていた剣也は歌女に先ほどの事を話すと本当に大丈夫なのかと不安に思われていた
それほどまでに二人には前科というものがあり後輩の彼女ですらも疑いをかけるほどだった
それでもあれだけの宣言をしておいて二人が期待を裏切るとは剣也としても思いたくはなかった
なのでちゃんと彼らに任せて自分は自分の事だけに集中しようと再びテスト勉強をしようと思った時だった
図書室の扉が開けられてそこから入ってきたのは三夏だったのだが明らかに様子がおかしかった
「・・・歌女ちゃん・・・一生のお願いっす・・・私に勉強を教えてくださいぃぃぃいい!!」
「ちょっ!?三夏ちゃん!?一旦、落ち着いて!!ここ図書室だから静かにしないと追い出されちゃうよ!!」
三夏は泣きながら歌女に抱きついて勉強を教えてほしいと懇願しておりこちらの話を全く聞いておらず
そんな彼女を落ち着かせるのにしばらく時間が掛かったがどうにか落ち着かれる事が出来て話を聞くと
どうやら彼女の両親から部活に専念するのは良いがテストの成績を落としているのはいただけないと怒られたらしく
もしも今回のテストで赤点を取るような事があれば塾に行かせるか家庭教師をつけると言われたそうだ
「・・・いやまぁ・・・確かにこのテストの点数を見たら親御さんがそんな風に言うのも分かるわ・・・」
「そんなぁ〜!先輩まで親の味方をするなんて〜!横暴っすよ〜!」
「いやいや・・・俺だってここまで酷い点数を見せられなかったらお前の味方をしたかったよ・・・」
念の為に三夏から期末テストでどれだけの点数を取ったのだと剣也は見せてもらったのだが
ほとんどが赤点でありしかも中にはなんと一桁しか点数が取れていないものもあり
これには流石の剣也も便宜をするのは無理だと判断したようで三夏の事を庇う事は出来なかった
「だっ大丈夫だよ!とにかくまずは赤点を回避すれば良いだけだから!私が勉強を教えるよ!」
「しょうがない・・・俺もこのまま見捨てるわけにもいかないし・・・手伝うとするか・・・」
それに対して三夏は涙を流しながら喜んでいたがすぐにその笑みは消える事になった
何故ならばその数分後には自分の前にこれでもかと言うほどの本とプリントが置かれていたから
「・・・えっと・・・歌女ちゃん?まさかと思うっすけど・・・これを全部やるんすか?」
「そうですよ?これくらいはしないと三夏ちゃんが赤点を回避出来るとは思えないので」
なんとも屈託のない笑みを浮かべる歌女の顔を見て流石の三夏も引き笑いを浮かべており
かといってせっかく手伝ってくれると言ってくれた厚意を無駄にするわけにもいかなかった
その様子を隣で見ていた剣也は心の中で実は歌女はSなのではないかと少しだけ不安に思いながらも
とりあえずは三夏が分からないであろうと言う場所を教えていきながら時間は過ぎていった
「はぁ・・・ようやく半分くらいっすか・・・流石にこれを今日中に全部は無理っすよ・・・」
「何を言ってるんですか?今日中に終わらせるだけじゃなくてここから苦手な部分を持ち帰って復讐もしますよ?」
まさかの回答が返ってきてもはや三夏は声すらも出ない感じになっており剣也は御愁傷様と思いながら
彼女が解き終わったプリントなどを見て一体、何が苦手なのだろうと確認する事にした
(う〜ん・・・猪突猛進な性格が災いしているのかひっかけ問題に思いっきり引っ掛かってる・・・
他にも難しい文章問題に関しても内容をよく分からずに回答してるって感じだな・・・)
これまでの傾向から三夏は問題を急いで解こうとする習性があるようでそれが災いし
ひっかけ問題や長い文章問題などを間違えておりそれが赤点に繋がる事になっていると剣也は判断した
なので剣也はまず落ち着かせて問題文などを確認させる事を覚えさせる事にしたのだが問題はその方法
(おそらく三夏は口で言っても理解は出来ないだろうからな〜・・・自分で実感させるのが良いんだろうけど
問題はどうすれば本人を落ち着かせてそれを実感させる事が出来るかって事なんだよな〜・・・)
一方その頃、警察署では前に伊部牧が話していた企業からのテストプレイヤーが集められていた
「みんな・・・此度は本当に集まってくれた事に感謝する・・・!早速だが今の現状を話させてもらおう」
大樹署長が端末を操作すると巨大なモニターにこれまで起こった事件とその容疑者が映し出される
「彼らの存在が確認されているのはおよそ三年前・・・世界大会が終わった頃くらいから活動しています
ですがその時は私達ですら存在しているかどうかを怪しむ程度の行動しかしていませんでしたが・・・
そんな彼らが突如としてその存在をアピールするかのような事件を起こし始めました・・・」
「・・・その一つが例の工場地帯の爆発事件ですね・・・それ以外にも発電所の襲撃に科学者の誘拐・・・」
「まるで世界征服でもするかのような犯罪だな・・・いや・・・あながち間違いでもないのか?」
集められたテストプレイヤーの言う通り世界征服が狙いだと言われてもおかしくはない組織なのだ
何故ならば彼らは警察組織にすらも顔が効いてこれまでその存在を揉み消してきた
それを考えれば世界征服が彼らの狙いだとしてもそこまで遠くはない狙いだと言っても良いだろう
しかし彼らの危険性をよく知っている大樹署長からしてみればそれぐらいの目的で済めばいいとすら思っていた
「・・・正直な話をするのならば彼らの狙いが世界征服くらいで収まるとはとても思えない・・・
下手をすれば世界を破壊する事であってもおかしくはないんだ・・・だからこそ頼む・・・!
どうかみんなの力を私に貸してほしい・・・!市民と・・・GATの未来を守る為に・・・!」
もはや大樹署長の頭を下げている光景は土下座に近くどれだけ必死なのかが伝わってきた
それだけで彼らにとっては自分達が力を貸すだけの価値はあると考えていたようで大きく返事を返した
「それにしても署長・・・先ほどの話では警察にも我々を牽制する動きがあるんですよね?
それなのに自分達を招集してしまって本当に大丈夫なんですか?この部隊も潰されてしまうんじゃ・・・」
「それに関しては心配しないでくれ!ちゃんと警察組織のスパイに関してはこちらで捕縛済みだ
と言っても・・・まさかあそこまでの偉い人物が関わっていたとは思っていなかったがな・・・」
どうやら懸念していた警察組織のスパイに関しては既に捕縛済みらしく事情聴取も進んでいるそうだ
しかしその人物は単純に家族を人質として利用されていただけのようでそこまで詳しい事は聞いていないらしい
更にその人物は警察組織の中でも上位に位置する管理職の人間であり警察内では大騒ぎだった
故に一人の署長が勝手に独立した部隊を作ったとしてもそこまで気にしている場合ではないし
何よりもここで迂闊に話題などを出してしまえば自分が敵だと言っているようなものだった
(と言っても彼らが本当に手出ししてこないという訳ではない・・・おそらくどこかで情報は仕入れているだろうな)
こうしてしばらく情報の交換やこれからの事を話し合って最初の会議は無事に終わりを迎えた
そんな中で大樹署長は彼らのリーダーとなる男の元へと向かい彼に話しかける
「今回は招集に集まってくれて本当にありがとう・・・!君が参加してくれてとても感謝しているよ」
「いえいえ!前回の事件から弟が何やら協力していたようなので・・・やはり兄としては心配していましたから
むしろこちらから参加する理由を作ってくれた事を感謝していますよ・・・
それよりもここに書いてある協力者となっている少年達なんですが・・・強いんですか?」
「う〜む・・・剣也君に関しては君の弟である鮫牙君に勝利するほどの実力は持っているが・・・
やはり元日本チャンピオンである君には負けてしまうだろうな・・・信侍君」
「どうでしょうね・・・戦ってみないと分からないですけど・・・弟に勝ったのなら実力は確かだと思いますよ」
成立されたGAT犯罪対策特殊部隊・GATF
そのリーダーは元日本チャンピオンであり
なんとあの鮫牙の兄だった!?




