いよいよ始まり地区大会
いよいよ大会本番!
こうして地区大会まであっという間の日々を過ごした剣也達
そしていよいよ本番前日となり彼らは各々に最後の調整をしていた
清志郎はこれまで勉強に集中していた事もありGATの研究と改造を
乙女が三夏と一緒にバトルスタジアムで長い間、戦っており
蜜柑も伊部牧の手を借りながら月兎を修理しており万全な状態に戻そうとしていた
そんな中で剣也だけは誰かと戦うわけでもなくそのまま家へと帰ってきていた
その理由はこのままバトルをしてしまえば熱が入ってしまい止まらなくなってしまうと判断したからだった
夜までやるつもりはないがそれでも止められるかどうかは不安だったようで
それならば今は気持ちを沈めて明日の大会に備えようと思ったのだがそれでも感情は抑えられるものではなく
(・・・いよいよ明日・・・明日になったら・・・アイツとまた戦えるんだ・・・!)
今までの人生でおそらく剣也は一番と言っていいほどにワクワクしており笑顔を浮かべていた
その様子を見ていた剣也の両親はまさかここまで彼がGATに熱中するとは思ってなかった
しかし同時に嬉しくも思っており明日の大会は自分達も応援に行こうと考えていた
もちろん剣也はそれを了承しており大会の応援には次郎と雲母も来る事になっていた
「ねぇねぇ兄ちゃん!明日は大会があるんだよね!?また優勝しちゃうの!?」
「どうかな〜?・・・でもこれだけは約束してやる・・・!明日はワクワクする試合を見せてやる!」
その言葉を聞いて次郎はとても嬉しそうな顔をしており明日の戦いをとても楽しみにしているようだった
雲母もバトル自体は好きではないがどんなGATが出てくるのかを楽しみにしているようで
そんな二人の様子を見ながら剣也は少しだけ二人とGATを使って遊んであげる事にした
そして剣也は色々と明日の準備を終えて自分の部屋に戻ると机の上に置かれていたヤマトに向かい合う
「ヤマト・・・いよいよアイツと戦えるぜ?お前もアイツのGATと戦える事にワクワクするだろ?
いや・・・アイツだけじゃない・・・!戦って勝っていけばもっと色んな奴らと戦えるんだ・・・!
それを考えただけでも俺は明日が待ちきれなくてたまらない・・・!お前もそうだろ?ヤマト」
剣也の言葉に対してヤマトは目に淡い光が灯っておりまるでそれが返事をしているように思え
それを嬉しく思いながら剣也はベッドに向かいそのままゆっくりと眠りにつくのだった
そして翌日・・・剣也達は大会が行われるこの街で一番大きなバトルスタジアムへと向かった
「スゲェ・・・!地元のバトルスタジアムとは比べ物にならないほどデケェ・・・!」
「まぁここはドームとして作られた場所を改修して作られたから規模は大きいよね〜・・・
県大会もここで行われるはずだけど全国大会の会場はここよりもっと大きいんだよ!!」
清志郎が熱弁している横で剣也は会場の大きさにとても驚いている様子だったが
これからここで戦いをする事になると考え急に緊張感というものが芽生えてきていた
「・・・まさか会場の中じゃなくて入る前にお前の事を見つけるとはな・・・」
聞き慣れた声が聞こえてきて後ろを振り返るとそこにいたのはなんと他でもない鮫牙の姿がそこにはあった
本人もまさかここで彼らと出会うとは思っていなかったようで驚いたような表情を浮かべていたが
すぐにその顔はこれからの戦いが楽しみで仕方がないという顔へと変わっていた
それに応えるように剣也も笑みを浮かべており両者の間には他には見えない火花が散っていた
「おいおい?二人だけの空間を作っているところ悪いが・・・それに俺も混ぜてもらうぜ?」
「氷塔!?どうしたんだよその傷!?まずは病院に行った方がいいだろ!?」
さらにそこへ何故かボロボロになっている氷塔も姿を現して二人の間に割って入ってきた
しかしそこに居た全員がこれまでの氷塔とは明らかに違う実力を身につけている事を理解出来た
一体、これまでの間で何をして来たのだろうと思っていたがそれを聞く事は出来なかった
何故ならば今の彼の瞳に映っているのは鮫牙と剣也の二人だけであり彼らにゆっくりと近づいていく
「・・・なるほどな・・・確かにお前も想像を超えるほどの修行をしてきたみたいだな・・・
だがそれはあくまでもごろつきを相手にしてきて得た実力だ・・・純粋な強さではない」
「確かに俺が相手をして来たのは碌でもねぇ野郎達ばっかりだったよ・・・だが・・・
果たして俺と戦う時にも同じような言葉が言えるか・・・そん時を楽しみにさせてもらうぜ・・・!」
彼の口ぶりからしてどうやらまともではない人物達と戦ってきた事だけは理解出来たが
正直な話、氷塔がここまで勝利に飢えている瞬間を見るのは初めてであり剣也達は若干、不安に思っていた
しかしそこへ律矢が現れて彼の言う事は聞いていたのでおそらくは大丈夫だろうと安心していると
「・・・言い忘れていたが・・・俺が戦いたい相手は鮫牙だけじゃねぇ・・・お前もだぜ?剣也・・・!」
「・・・ああ・・・!戦えるかどうかは分からないが・・・その時は全力で相手してやる・・・!」
その言葉だけが消えれば満足だとばかりの笑みを浮かべて氷塔達はその場を去っていった
「おぉ!みんなここにおったのか!!今日はワシらも会場で応援するから全員、頑張るのじゃぞ!!」
「伊部牧さん!?それに大樹署長まで・・・仕事とかあるのに良かったんですか!?」
剣也達はまさか彼らが来ているとは思っておらずとても驚いたような表情を浮かべていたが
どうやら彼らはちゃんと仕事としてこの会場にやって来ているらしい
「私はこの会場の警備責任者を担当しているんだよ。本来なら署長が呼ばれる事はないんだけど
例の事件で責任者の人達がそっちに手が回っていてね・・・それで暇は私がやる事になったんだ」
「ワシも今回の会場のセッティングなどを担当している知り合いから手伝いを頼まれてのう
おそらくは試合を見る事は出来るじゃろうがほとんどは裏方じゃからのう・・・すまんな」
大樹署長は足りなくなってしまった会場の警備をする為、伊部牧は今回の会場のセッティングを手伝う為であり
おそらくその仕事の都合上、全ての戦いを見守る事は出来ないだろうがそれでも応援はしてくれるらしい
しかし剣也達にとっては応援してくれる事こそが一番嬉しい事であり別に申し訳なく思う必要はなかった
「それよりも早く会場に行って受付を済ませておいた方が良いぞ?もうそろそろ他の参加者も来るはずじゃからな」
伊部牧に急かされて剣也達は急いで会場へと向かっていきその後ろ姿を二人は見つめていた
そして先ほどまでの笑顔は消えて真剣な顔をしながら大会は無事に終わるのかを考えていた
「・・・一応は警備を厳重にして彼らの襲撃に備えてはいますが・・・伊部牧さんはどうお考えですか?」
「現状では彼らに動きはないからのう・・・おそらく大会で仕掛けてくる事はないじゃろうが・・・
逆にそれが何かしらの準備をしていると予感させてくるからのう・・・まぁワシらは何もない事を祈るだけじゃ」
ここまで彼らは前までの事件が嘘かのように大人しくしており目立った行動は全くと言っていいほどなかった
それ故に今回の大会に対して何か仕掛けてくる可能性は低いと考えていたが問題は終わった後
息を潜めているという事は何かしらの準備をしているという事でありそれが起こるとしたら大会が終わった直後
それが分かっているからこそ伊部牧達は警戒を解くわけにはいかず難しい顔をしていたのだった
しかしそれでも今日だけは剣也達にとってとても大切な日であり彼らにとっては思い出になる日でもある
ならば自分達に出来る事はたった一つ・・・この大会を最大限まで盛り上げて無事に終わらせる事だと二人は考える
「・・・今回は彼らの晴れ舞台です・・・我々大人がこんな難しい顔をしているわけにはいきませんね」
「・・・そうじゃのう・・・今のワシらがやらなくてはいけないのはこの大会を最大まで盛り上げる事じゃ!
今日は年甲斐もなく張り切って頑張るとするかのう!大樹署長も期待しておくのじゃぞ?」
そして受付を終わらせた剣也達は時間になるまで会場の中を見て回る事にした
「なんか凄いね・・・ここにいる人、全員がこの大会に参加する人達なんだよね・・・」
「だろうな・・・地元大会の日じゃねぇな・・・参加者でこれだけなんだから観客はもっとだよな・・・」
地元大会ではおそらく二十人ほどしか参加していなかったが
この地区大会ではすでに百人以上の参加者が会場に集まっていた
今、目の前にいる人物が全てライバルなのだと思った瞬間、剣也達は気が引き締まる思いがした
「・・・てか思ったんだけどさ・・・流石にこの人数は多すぎだろ?どうやって数を絞るんだ?」
「えっと・・・いつもはCRバンドに登録されている戦績で選ばれるらしんだけど
今回は初心者でも参加してもらえるように趣向を変えたらしいんだけど・・・それが何かまでは・・・」
どうやら清志郎の話では今回の大会から初心者も参加出来るような何かしらの企画があるらしいのだが
それは本番までの極秘事項になっているようでこう言った事に詳しい清志郎も知らなかった
「まぁ普通に考えたらここにいる全員でバトルロワイヤルをするのが普通なんじゃないの?
その為に今の時点から味方を集めてチームとかを作ってるんだろうし・・・ほらあそこ」
乙女の言う通りどうやら他の参加者もバトルロワイヤルを考えているようで
会場に出会った人達と交渉してすでにいくつかのチームが作られているようだったが
剣也達はそんな事をしようとは考えていなかった
その理由はもちろん、チームを組まなくても勝ち上がって来れるとみんなを信じているからだ
『参加者の皆様、これよりメインステージで開会式を始めたいと思います
どうぞ入場口からお入りになりステージの周りにお集まりください』
「いよいよか・・・!どんな闘いになるのか楽しみになってきたぜ・・・!」
大会本番を迎えた剣也達
そして迎える第一回戦はとんでもないものだった!?




