地方の強者達
新キャラが三人登場します!
合宿翌日、いよいよ剣也達が待ちに待った地方の強者達が合宿所にやって来る日となった
「いや〜・・・いよいよ今日は地方の人達と模擬戦をする日だな〜・・・何時くらいに到着するんですか?」
「確か今日の午後くらいに到着すると書いておった気がするし・・・
それまでは他のみんなとファイトしながらカスタマイズや作戦を考えておくのがいいじゃろうな」
伊部牧の言う通り剣也達は地方の人達が来る前に色々な準備を進めながら
どんな人達が来るのだろうと楽しみにしながら妄想を膨らませていた
「う〜ん・・・どんな性格の人が来るのか分からないけど・・・強いのだけは間違いないと思うよ?
伊部牧さんの話では今回来る人達は地区大会の優勝候補で県大会でも上位の成績を収めている人達らしい
この合宿の参加理由は全国大会に進出する為だって話だから・・・おそらくその実力は・・・」
「少なくとも鮫牙と同じくらいはあるって事か・・・それを考えたら確かに強いな・・・」
間違いなく剣也達が出会ってきた中で鮫牙は全国クラスの実力者だと言っても過言ではないだろう
それを目指しているという事は少なくともそれだけの実力を持っているという事でもある
自分達の実力を上げるにのこれほどまでにうってつけな人物は他にいないだろう
それを考えただけで剣也は今からバトルするのが楽しみだとばかりに笑顔が止まらなかった
「それよりも作戦なんだけど・・・今回は三対三のチーム戦らしいんだけど組み分けはどうしようか?」
「そうだな・・・俺は遠距離攻撃が二人でも問題はないかもしれない・・・相手と出来るだけ長く戦いたいからな
そうなってくるともう一つの方は必然的に前衛を乙女と三夏の二人に任せる事になりそうだし・・・」
「それじゃあ僕は間違いなくそのチームに入らないといけないよね・・・作戦を考えられる人がいないし」
そう・・・剣也が前衛を一人で担当するとなると残るチームには必然的に乙女と三夏が入るのだが
彼女達は何を隠そう基本的に何も考えず直進するタイプなので作戦なんて考えられる人間ではない
なのでそれを制御する人物が必然的に必要となって来るのでこの場合だと清志郎以外にいなかったのだ
「そして・・・そうなった場合、俺のチームメイトは蜜柑と優の二人になるわけか・・・」
「・・・なんだろう・・・チームは決まったはずなのに凄い不安要素が残るんだけど・・・」
確かに清志郎の言う通りお世辞にも二つのチームはとてもバランスがいいとは言えないだろう
別にチームの中に弱い人物がいてお荷物になるとか言う話ではなく単純に相性の問題を話していた
果たしてその相性が良い方に出るのか悪い方に出るのか・・・こればかりは本番を待つしかなかった
そして色々な準備をしているといつの間にか時刻は午後になっており地方の人達が来る時間となった
どんな人達が来るのか気になっていた剣也と清志郎は伊部牧と一緒に入り口で待っている事にした
するとそこへ一台の大型バスがやってきて入り口の前に止まるとそこから人が降りてきた
「はぁ〜・・・合宿の為とは言え随分と長い時間、掛かったな〜・・・」
「それはアンタがパーキングエリアとかで買い食いとかをしてるからでしょうが!!」
最初に降りてきたのはなんとも派手な頭をしたちゃらけた男の人でもう一人はキツイ感じの女性だった
どうやら到着するのは遅れたらしいのだがその原因は男の人が色々と寄り道をしていたのが原因だったようだ
その様子を見ていてこの二人がチームメイトなのだという事はよく理解出来たのだが
問題は三人のチームで来てるはずなのでもう一人はどこなのだろうと思っていると
「んはぁ〜・・・全く・・・お前らは本当にうるさいな・・・痴話喧嘩も後にしなよ
ほら・・・目の前に困った顔でこっちを見ている人達がいるんだからさ」
なんだか気だるそうな男がバスから降りてきて喧嘩をしている二人を戒める
清志郎なその様子を見て何だかこの人が保護者のようだなと思っていたが剣也だけは違っていた
(この人・・・こんな見た目だけどおそらく・・・最初に出てきた二人よりも・・・強い・・・!)
それは色んな人物と戦ってきた剣也だからこそ気がついたオーラのようなものだと言っても良いだろう
最初に出てきた二人よりも後に出てきた人物の方がそのオーラは強く剣也はすぐに彼が一番強いのだと理解した
そして自分の中に彼と戦ってみたいという欲が出てきておりいつの間にか笑みが溢れていた
すると向こうもそれに気がついたのか少しだけ興味深そうな顔をしながら剣也を見ていた
「・・・ほらほら二人とも・・・とにかくこの後にはバトルも控えてるんだから
早く部屋に荷物を置いて作戦会議もするよ・・・てか後輩もいるって事を忘れないでよ」
そう・・・バスの中にはまだ大勢の人が乗っておりそのほとんどが彼らの後輩であった
だからこそ早く降りて道を開けなくてはいけないのだが先輩である彼らに強く言えるような人はいない
それが分かっていたからこそおそらくは彼も早く退くように言っていたのだろう
「分かってるわよ。ほら!とっととアンタも自分の荷物を持ちなさいよ!」
「イッテェ!?分かってるよ・・・ってなんか俺の荷物だけやたら多くないか?出発前からこんなんだったか?」
「何言ってるのよ・・・それはアンタが途中で買ったお土産やらの荷物でしょうが・・・」
((・・・本当にこの人達とこの後、戦うのか・・・大丈夫か?))
そして彼らは部屋に荷物を置き終えたのか伊部牧に案内されながら特製のバトルスタジアムへとやってきた
「そう言えば紹介が遅れたな!俺がこのチーム・トライハウンドのリーダーをしている白石だ!よろしくな!」
「私はこの馬鹿のチームメイトをしている小寺よ。今回はよろしくね?」
「・・・同じくチームメイトの九重・・・まぁ気楽にやってよ・・・俺も適当にするから」
自分のチーム名と自己紹介を済ませてくれた白石達は早速と言わんばかりにGATを取り出した
すると三人はそれぞれ色は違うが同じGATを取り出しており清志郎はすぐにそれが何かを理解した
「あれはドギーと同じ時期に開発されたヴォルフ・・・!扱いが難しい機体だ・・・!」
「へぇ?これを知っているなんて随分とGATに詳しいみたいだな?だが普通のヴォルフとは違うぜ?
外見とかはそのままだけど中身はそれなりにカスタマイズしているからな・・・あんまり舐めない方がいいぜ?」
確かに彼らは県大会にも名を連ねている常連なのでたとえ見た目は市販品のままだったとしても
その中身はおそらく剣也達が考えている以上に別物なのだと認識を改めた方がいいだろう
「それじゃあこれ以上は話しても特に意味なんてないだろうし・・・そっちの彼も待ちきれないみたいだからな?
早速で悪いが始めようぜ・・・!俺達のGATファイトは想像以上だって事を教えてやるよ・・・!」
どうやら白石は剣也が楽しみという顔をしていた事に気づいていたようで先ほどのおちゃらけた態度はどこかにいき
既にその目は獲物を狩る狼の如く獰猛な獣の目へと変わっていた
清志郎達はそのさっきに飲み込まれてしまいそうになるが剣也だけは違っていた
初めて鮫牙以外の強いファイターと巡り会えて同じだけのプレッシャーを感じていた
だからこそ強くなりたいと思っていた剣也にとってはまさに待ち望んでいた戦いが始まろうとしていたのだ
「もちろん最初は俺達に行かせてもらうぜ・・・!いいよな?清志郎」
「うん・・・僕達は三人の戦いを見させてもらってから戦わせてもらうよ」
こうして剣也達と白石達はお互いに向かい合う形でGATをセットしバトルの準備を始める
本来ならばここで作戦を考える時間があるのだが白石達はチーム戦をあまりした事のない剣也達へのハンデとして
自分達はいつも通りに戦う事を宣言し剣也達も下手に作戦を考えてもうまくいかない事が分かっていたので
ここは敢えて何も考えず各々が思う通りに動くという作戦らしくない作戦でいく事にした
(随分と面白い考え方ではあるが確かに即席で作り上げたチームならばそれが一番いい作戦だろうな
それじゃあ見せてもらおうとしようか・・・彼らの実力がどれほどのものなのか・・・!)
『GATバトル・・・ファイト!』
フィールドに降り立ったヤマト達はそのままゆっくりと白石達を探しに行動する
するとその途中で凄まじい速度で何かが飛んでくるのは見えて剣也はすぐさまそれを受け止める
「・・・俺の一撃に反応するなんて・・・反応速度はGATの中でもトップクラス・・・
そしてファイターの技量も予想以上って感じかな・・・まぁ戦う相手としては合格だよ」
「そりゃどうも・・・!随分と手洗い歓迎でしたけど何とか受け止めさせてもらいましたよ・・・!」
なんと弾丸の如きスピードで飛んできたのは他でもない九重のヴォルフであり
それに何とか反応して受け止める事が出来たヤマトに対して彼は素直に称賛していた
しかしここで剣也は彼だけが突っ込んで来ているわけがないと周りも警戒していると
「・・・!そこ!」
どうやら蜜柑も同じ事を考えていたようで隠れていた二体に対して牽制射撃を行う
蜜柑達の方に突っ込んでいた白石達はすぐに前進をやめて近くにあった岩場に身を隠す
「おぉ・・・まさかこの奇襲を受け切るなんて・・・どうやらただの初心者じゃないのは間違いなさそうだな
それにしても・・・九重の特攻ギリギリで躱す奴は何人もいたが真正面から受け止める奴がいるとはね」
「そうね・・・私達が知らない間にとんでもない大型新人が現れたものだわ」
白石達の中では剣也達を舐めていたわけではなかったのだが過小評価していた事に変わりはないようで
ここからは認識を改めた上で戦わなくてはならないと思考を冷静に切り替えていた
「ああ・・・でもこっちにも先輩として意地ってものがあるからな・・・そう簡単には負けてあげられないぜ?」
いよいよ始まった地方の強者達との戦い
果たして剣也達とどのようなバトルを繰り広げるのか!?




