迫ってくるは鮫
新キャラの名前が明かされます
翌日、剣也達は昨日とは違い今日はバトルスタジアムで色んな人と戦おうとやってきたのだが
何やらみんなの中ではとある噂でもちきりになっており一体何が起こったのか店員に聞いてみる事にした
「あの〜・・・昨日何かあったんですか?なんかみんないつもと様子が違うみたいですけど・・・」
「ああ・・・実は昨日、すごい新顔さんが現れてね・・・たった十分足らずで百人斬りを達成
しかもその後の人相の悪い男達のとファイトも一瞬で終わらせてしまったんだ・・・
それからはこのバトルスタジアムではそのこの噂でもちきりってわけなんだけど・・・」
「・・・もしかして何かマズイ事でも起こったんですか?」
明らかに言い渋っている店員に剣也はその人が普通とは違うのであろう事を察し彼に何が起こったのかを聞く
「・・・実はその子・・・なんか知らないけどここら辺で一番強いファイターを探しているみたいでね
それでさっきの人相の悪い人達が勝負に負けた罰として氷塔君の名前を出してしまったんだ」
「・・・えっ?それだけ?別に氷塔の名前が出るくらいなら別に問題はないんじゃないですか?」
剣也は先ほどまで言い渋っていた割にはそこまで重要な情報ではないのではないかと思っていた
どうやら問題なのは彼の居場所を教えた事ではなくそれを聞いた少年の実力だった
「・・・あの子は間違いなく全国クラスでもそうはいない人間の一人だと僕は思ってる・・・
多分だけど・・・氷塔君でもあの少年に勝つ事は出来ないんじゃないかって・・・」
「・・・なるほど・・・まさかそこまでの実力者だったとは・・・でも不思議ですね?
なんでそれほどの実力者がこんな場所に居るんですか?ここにそこまでの実力者っていましたっけ?」
「・・・ごめんね?流石にそこまでは分からなくて・・・僕らもどうしてなんだろうって不思議に思ってるんだ」
そう・・・ここで問題になってくるのはそのやってきた少年の具体的な目的だった
強いファイターを探しているのは理解出来たがどうして探しているのかその理由までは分かっていない
なので今からその少年に会いに行ったとしても話を聞いてもらえるかどうかすら怪しいのだ
「・・・流石にアイツらの仲間って事はないわよね?ここまで露骨に行動するなんてありえないし・・・」
「そうだね・・・それに彼らはもうすでに僕らの顔を知っているからこんな風に探す必要だってないはずだよ
そうなってくるとその探している人物は彼らと無関係だと考えていいだろうけど・・・」
「やっぱりどうしてそこまで強いファイターを探しているのかは気になるな・・・会いに行ってみるか?」
剣也達はバトルスタジアムでのバトルを終えたら氷塔達に会いに行ってみようと考えるのだった
一方その頃、氷塔達は律矢達の定期検診に病院までやってきていた
医者の話ではどうやらもうほとんど治っているようなのでもう来なくても大丈夫らしい
「まぁ傷と言ってもそこまでのものではなかったし普通に動けてはいたからね」
「だが油断は禁物だぞ!?それに早く怪我を治してくれなくては俺が困ってしまうからな!」
「そうだね・・・それに例の組織についての調べもまだ進んでいないし・・・これから色々大変そうだよ」
確かに例の事件以降、伊部牧は持ち帰ったデータを精査しているがあまり成果は上がっていない
というのも入手出来たデータは別々の文章を断片的に切り抜いたものだったのだ
つまり同じ文章として繋がっているものもあれば全く違う書類のものだったりするので
精査するにしてもまずはそれらの仕分けをしなくてはならず時間が掛かってしまっていた
なので病院からの許可が出た今、律矢達はすぐさま伊部牧の手伝いをしようと考えていたのだ
「全く・・・お前は少し働き過ぎじゃないのか?少しくらいは休んでもバチは当たらないだろ?」
「・・・そう・・・だね・・・でも私としてもやはり彼らのやっている事は許せないからね・・・
それに・・・このままにしておくともっと被害が多くなりそうな気もする・・・だから・・・ね?」
そう・・・律矢はこれ以上、自分達のようは被害者を増やしたくはないと考えていた
だからこそどんなに無理をしてでも彼はやり切ると決めたのだ・・・一人のGATを愛する人間として・・・
「・・・そうか・・・いや・・・あんな事件を経験して本当にGATを愛する者ならば黙ってなどいられないか・・・
そう言った意味では俺もお前も同じ人間だったというわけか・・・つくづく縁のある話だ」
そしてそれは言うまでもなく氷塔も同じでありだからこそ例の事件にも協力し今も捜査を続けている
更に言うのならば今日、病院に来たのは律矢達の定期検診の為だけに来たわけでもなかった
「・・・その様子だとやっぱりまだ意識は戻っていないみたいだね・・・例のGATを使った彼は・・・」
「ああ・・・医者の話では目が覚めるのにどれくらいの時間が必要なのかは分からないらしい・・・
それに・・・目を覚ましたとしても後遺症がないと言う保証もないみたいだ・・・もどかしいもんだ・・・」
いくら彼が事件を引き起こした犯人だったとしても彼だけが悪いというわけではない
しかし氷塔が気にしているのはそこではなく彼をそんな風に変えてしまった罪悪感だった
「・・・君が気にする必要はないと思うとは言わないよ・・・でもその選択を選んだのは・・・」
「分かってる・・・アイツが選んでアイツがやった事だ・・・分かってはいるが・・・な・・・」
そう・・・氷塔も分かってはいるのだ・・・自分が罪悪感を感じても意味なんてない事を・・・
何故ならばあの事件は彼が選択した事であり言って仕舞えばこれは彼の自業自得なのだ
つまりたとえ犯行の原因が氷塔にあったとしてもその後の彼が負った業までも気にする必要はない
するとそんな彼らの前に一人の少年が姿を現した
「・・・お前が氷塔という男で間違いないか?」
「ああ・・・それで?お前は一体何者なんだ?」
「俺の名前は国崎 鮫牙・・・俺とファイトしてもらおう・・・!」
それからしばらくしてバトルスタジアムでの戦いを終えた剣也達は氷塔達の元へと向かっていた
「そういえば今日は律矢さんの定期検診の日だったよね?本当にもう治ったのかな?」
「そうなんじゃないか?本人の話では別にそこまで酷い怪我ではなかったみたいだし」
剣也達はこれから行く律矢達の心配をしながら彼らの拠点に向かうとそこには怪我をしたはずの律矢の姿しかなかった
「あれ?律矢さんだけですか?氷塔さんもいるかと思ってここに来たんですが・・・」
「・・・アイツなら帰ったよ・・・壊された自分のGATを修理する為にね・・・」
その言葉を聞いて剣也達は驚きを隠せなかった。氷塔は彼らの知る中で最も強いGATファイターのはず
そんな人物が負けたと聞かされてば誰だって驚くのは無理もないだろう
「・・・おそらくは私達が聞いた例の全国大会クラスの少年・・・どうなの?」
「どんな話を聞いたのはか分からないけど・・・おそらくはそうだろうね・・・あの強さは尋常ではなかった
それに使っている機体も従来のような市販品ではなく私達も全く知らないハンドメイド・・・
まさにGATを熟知していた相手だったよ・・・あの国崎 鮫牙という少年はね・・・」
律矢の話では彼は氷塔に勝負を挑みお互いに同意の上での戦闘が始まったのだがその戦いは一方的なものだった
鮫牙の機体は氷塔のベアルを大きく上回るほどの性能を持っており操作技術も彼の方が上だったのだ
そんな中でも氷塔はなんとか善戦しようと頑張ってはいたが結果は相手に傷を与える事なく敗北してしまった
「・・・正直な話、氷塔があそこまで手も足も出せずに敗北する瞬間を見たのは二度目だ・・・
その人も全国クラスのファイターではあったが・・・やはりここまでの差があるとはね・・・」
「・・・律矢さん・・・もしもその相手と剣也君が戦った場合・・・どっちが勝つと思いますか?」
相手の実力をその目で見た律矢ならば正確な答えを出せるだろうと清志郎は尋ねてみる事にした
もしもその鮫牙と氷塔と互角の勝負を繰り広げていた剣也が戦った場合の勝率を・・・
「・・・残念だけど・・・傷を付ける事すらも出来ないで敗北するだろうね・・・
そりゃあ氷塔は相性的な話もあって一方的に倒されるだけだったけどヤマトの場合は違う
おそらくは戦闘スタイル自体は似ているだろうが・・・そうなってくると致命的になってくるのは」
「・・・武器を持っているかどうか・・・つまりは攻撃力のないヤマトが負けるって事か・・・」
律矢の見立てでは鮫牙の戦闘スタイルと剣也の戦闘スタイルは酷似しており性能自体の差はないと感じていた
しかしそうなってくると問題になってくるのは武器を使っているかどうかの差だった
その差は彼らが考えている以上に致命的なものでありそれが剣也でも勝てないと言わせる要因となっていた
(・・・それにしても本当にそいつ・・・一体、何の目的でこんな事をしているんだ?)
一方その頃、氷塔に勝利した鮫牙だったが彼の本来の目的とは違う結果となっていたようだった
(あの男・・・確かに他の奴らと比べたら強いと言っても過言ではないが・・・あれでは県大会レベル・・・
いや・・・地区大会が妥当だと言ったところ・・・とてもあんな事件を解決した人間とは思えないな・・・
となると・・・違法GATと戦ったのはおそらく違う人間・・・また一から探し直さないといけないか・・・)
どうやら鮫牙はとても氷塔があの事件を解決するほどのファイターだとは思えなかったようで
おそらくは別で他に強い人間がいるのではないかと判断したらしい
そして鮫牙はその人物・・・剣也を探す為に再び情報を集めに向かうのだった
剣也達を探している鮫牙
果たして彼は一体、何者なのか!?
そしてその目的とは!?




