表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/170

パートナー

新しい登場人物?

あれから家へと帰ってきた剣也はどうしてもあのヤマトと書かれていたGATの事を忘れられなかった

とても自分の机に置かれていた事は偶然だと思えずどうして自分だったのかずっと疑問に思っていたのだ

それこそもしかしたらあのヤマトというGATは自分の事を知っていたのではないかと思ってしまうほどに

(なんて・・・GATに心なんてあるわけないのに・・・俺って馬鹿だよな〜・・・)

なんて事を考えながら剣也は晩御飯を食べ終えて風呂に入り自分の部屋に戻ろうとしていた時だった

玄関のチャイムが鳴らされて一体誰が来たのだろうと見ているとそこには伊部牧の姿があった

「露天のお爺ちゃん!?どうして家に!?いやそれ以前にどうして俺の家がわかったんだよ!?」

「そりゃあお前さん警察署で住所を聞かれたじゃろうが・・・それよりもお前さんに渡す物がある」

伊部牧は自分の持っていた袋から取り出したのはなんとヤマトだった

「えっ!?何で!?持ち主が見つかるまでは警察で預かってくれるんじゃ・・・」

「その筈じゃったんじゃが事情が変わってのう・・・なんでもこれを作った会社が倒産しておってな・・・

 返そうにもどこに働いていた人間がおるか分からなくなってしまってのう・・・

 それで署長と話して正式にこれはお前さんの物として返す事にしたと言うわけじゃ

 もちろん手続きも済ませておるしこれを使う為のCRバンドも調整しておる。ほれ」

どうやら伊部牧の話では倒産した会社のGATであり返さなくてはいけない人が居なくなってしまったので

警察でも正式に手続きをして最初にこれを届けた剣也に渡すという話にしたようだ

剣也はとりあえずヤマトと伊部牧が調整したCRバンドを受け取ったのだが本当に良いのかと不安に思っていた

返さなくてはいけない人が居なくなったとはいえ元々は持ち主がいた筈なのだ

それなのに自分が受け取ってしまっても本当にいいのかと悩んでいたのだが

「安心せい・・・コイツだって警察の倉庫で眠るくらいならば誰かに遊んでもらいたいはずじゃ

 お主がコイツを大切に扱ってくれるという事はワシも署長も確信しておる

 じゃから・・・そんなに深く考えるでない。お前さんは子供らしく喜んでおればいいのじゃ」

そんな剣也の気持ちを察したかのように伊部牧はヤマトを大切に扱い遊んでくれるのならば

それこそが作られたおもちゃとして十分に本望だろうと告げる

「・・・ありがとうお爺ちゃん・・・!俺、このヤマトを大切にさせてもらうよ・・・!!」

「うむ!どうか大切してくれ!それがコイツにとっても幸せな事じゃからのう!」



「・・・そしてどうか・・・誰にも渡さないでやってくれ・・・」



翌日になり剣也はヤマトが自分の物になった事を清志郎達に説明していた

「そっか〜・・・このGATの名前ってヤマトって言うんだね。でも会社が潰れちゃったのか・・・

 こんな凄いGATを作り出せるのに勿体無いな〜・・・」

「まぁな・・・でも露天のお爺ちゃんにも言われたけど遊んであげないと勿体無いし

 だから・・・俺はコイツを大切にしておもちゃとしての役目を果たしてあげないとな!」

剣也はあの夜、伊部牧に言われた事を思い出して自分がこれで遊んであげないといけないと考えていた

その為にはまずこのヤマトに慣れる必要があると考えていたのだがここで問題が起きた

「実はさ・・・俺ってGATについて何も知らないからどこで遊ばせるのがいいとか知らないんだよ

 清志郎はそこらへん詳しいだろ?どこかいい場所とかないかな?」

「そう言う事だったんだね?そうだね〜・・・やっぱり近くのバトルスタジアムがいいんじゃないかな?

 あそこなら練習用のフィールドもあるし慣れてきたらそこにいる人とバトルしてみるのもいいしね!」

どうやらこの近くにはGATを戦わせるバトルスタジアムがあるそうで清志郎はそこへ行くのがいいと話していた

「それじゃあ放課後になったら行ってみようぜ!そのバトルスタジアムってやつにさ!」

「はいは〜い!それ!私も一緒に行くからね!!」

そこへ乙女も混ざってきて三人は放課後になるとすぐにそのバトルスタジアムへと向かった



「へぇ〜・・・!!ここがバトルスタジアムか・・・!!」

バトルスタジアムは剣也が想像していたよりもかなり大きく驚きを隠せなかった

とりあえず三人は中に入るとそこでは子供から大人まで様々な人達がGATバトルを繰り広げていた

「スゲェ・・・!これがGATバトルか・・・!俺も早くやりてぇな・・・!!」

「その前にまずはGATの動かし方を教えないとね!それじゃあ空いてるフィールドに向かうわよ!」

剣也は二人に連れられて誰も使っていないバトルフィールドに向かった

「動かし方は前と同じだから今日は武器の使い方を覚えようか!」

「そうだな。前は動かし方を教えてもらっただけだし武器も使ってみないとな!」

まずは武器の使い方を覚えなくてはいけないと剣也は色々な武器を用意してもらい

その中からまずは基本中の基本である剣を選んでヤマトに装備させた

「それじゃあ・・・早速、スイッチオン!」

剣也はバンドをスイッチを押してヤマトと視覚を共有するのだが

その時にドギーを動かした時とは何かが違うと言う不思議な違和感が襲ってきた

(なんだ?ドギーは動かしている感覚があったのにヤマトにはまるでそれがない・・・

 なんと言うか・・・本当に自分の体を動かしているみたいだ・・・)

ドギーを動かした時にはあったはずの操縦している感覚がこのヤマトにはなかったのだ

そのおかげなのか前以上に反応が早くそれこそほとんどのズレもないと言ってもいいだろう

「それじゃあ剣を振ってみようか!試しにそこにある岩を切ってみなよ!」

「おう!」

剣也はヤマトの持っている剣を振って感覚を確かめながら岩に向かって振り下ろしたのだが

何故か岩を切るどころか剣が弾かれてしまい剣の方が折れてしまった

「あれ!?普通ならこのくらいの岩は切れて当然のはずなのに・・・どうして?」

GATはコアユニットから武器に対してエネルギーを送り込むようになっており

それによって普通の武器でも凄い威力を発揮するはずなのだが岩は切れなかった

どうしてなのだろうと疑問に思って清志郎は他の武器も使ってもらう事にした

すると他の武器も全く使えず銃などに関しては弾すら発射出来なかった

「う〜ん・・・もしかして壊れてるのか?これは露天のお爺ちゃんに聞いた方がいいかも」

「それってこれを届けてくれた人?それなら早く行きましょう!」

早速、剣也達はバトルスタジオを後にして伊部牧のお店へと向かった



「なるほど・・・もしかしたたらエネルギーを送る機関が稼働しておらんのかもしれんのう」

伊部牧はヤマトを預かるとパーツを外してコアユニットとの接続を見ていた

「う〜む・・・やはりエネルギー変換機構が動いておらんようじゃのう・・・

 故障はしておるわけじゃないから武器を一から登録するしかないか・・・」

面倒な作業ではあるが使う武器を一から登録しておく必要があると伊部牧は作業に取り掛かろうとするが

「ん?プロテクトが掛かっておるのか・・・これは解除するには時間が掛かってしまうな・・・

 仕方ない・・・しばらくの間は素手で戦闘してもらうしかないようじゃのう」

「え〜!?マジか〜・・・それって他の比べてかなり不利になるんじゃ・・・」

確かに剣也の言う通り武器が使えないのはかなりの痛手になってしまうと言ってもいいだろう

しかしヤマトが武器を使えない以上は素手以外の戦闘は無理なので仕方がない

「まぁバトルに慣れるのならしばらくの間、素手の方がいいじゃろう

 それにまだヤマトには専用の武器もない事じゃし作っておくのもいいかもしれんのう」

「専用の武器って事は制作ソフトが必要ですよね?あれってかなり高いんじゃ・・・」

「それなんじゃが・・・実は最新の制作ソフトが余ってしまってのう

 これも何かの縁じゃろうしお前達とも付き合いが長くなるかもしれんからワシからプレゼントじゃ」

「いいのか!?これってGATを買うよりも高いんだろ!?そんなのをもらうなんて・・・」

制作ソフトは市販のGATを買うよりも値段が高くとても学生が手を出せような代物ではなかった

そんな高価な物をタダでもらうわけにはいかないと剣也は返そうとしたのだが

「言ったじゃろ?これはワシからお前へのプレゼントじゃと。ヤマトに関しての迷惑を掛けたし

 それにこれは商品を仕入れたのに残ってしまった言うならばあまり物じゃ

 値段を下げて買ってもらうよりは知り合いにプレゼントする方が得じゃて」

「・・・それじゃあ有り難くもらう事にするよ・・・ありがとうお爺ちゃん!」

「いいな〜・・・私達にも使わせてよね?」

「もちろん!」

子供のはしゃいでいる姿を見て伊部牧は嬉しく思うと同時に巻き込んでしまっている罪悪感があった

(じゃが・・・彼らに託す以外に選択肢はない・・・大人と言う存在ほど信用は出来ぬしな・・・

 それにもしもヤマトに自律思考が備わっているのならばあの制作ソフトを使えるはず・・・

 剣也よ・・・どうかヤマトを悪の手から守ってくれ・・・!)



「それじゃあ急いでバトルスタジアムに戻ろう!ヤマトで素手の戦闘を考えないと!」

清志郎の言う通りこれからの戦いを考えるのならば戦い方も考えなくてはいけないだろう

なので三人は急いでバトルスタジアムに戻ってヤマトでのどう戦うかを検討する事にした

「・・・今の・・・確か同じクラス・・・そっか・・・三人も・・・」

三人が通り過ぎるのを見ていたその女子はクラスメイトだと思い出していた

そして大事そうにカバンからとあるGATを取り出して悲しそうな顔をしていた

「・・・お爺ちゃん・・・」



更にその少女以外にも三人の事を見ている別の存在がいた

『・・・伊部牧・・・あれを子供に託すのか・・・だが仕方ないか・・・

 もはや信じて託せる存在は何も知らぬ子供以外に居らぬ・・・

 ならば彼らを守るのが・・・過ちを犯した我らの役目と言うわけか・・・』

ヤマトに致命的な欠陥が見つかった剣也

まずは素手での戦闘方法を身に付ける事にしたのだった

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ