ドローン包囲網
今回は伊部牧の開発品が大活躍
ビルでの戦いを終えた剣也達だったが昨日の夜に起きた事件もある疲れた体をどうにか動かして
伊部牧達の元へと向かい現状がどうなっているのかを確認する事にした
「剣也君!?まだ休んでいても問題はないと無理して体を動かしおって・・・!」
「俺の事は大丈夫です・・・!それよりも昨日の爆発・・・何があったんですか・・・!?」
「・・・分かった・・・ちゃんと説明するわい・・・何が起こったのか・・・そして何をするのかをな・・・」
伊部牧は昨日の爆発が違法GATを作っていた工場を爆破させたものだと言う事を剣也に説明した
そしてそれに巻き込まれて律矢達が怪我をしたという事も説明すると彼は驚いている様子だった
「まさかみんなも巻き込まれるなんて・・・俺達が協力を依頼してしまったから・・・」
「そんな事はない!律矢君達は自ら望んで捜査に協力してくれていたのじゃ!
だから剣也君がそのような顔をする事もないし謝る必要もない!・・・むしろ酷いのはワシら大人じゃよ
子供達を頼るだけ頼って・・・何もしてあげられていないのじゃからな・・・だが・・・!」
そう・・・伊部牧は今回、彼らの作戦を見て流石にこのまま黙ってみるわけにはいかないと思っていた
だからこそ前から考えていたとある物を使って絶対に生産工場を見つけ出そうと考えていたのだ
「じゃがそれには多くの人の手を必要とする・・・歩いて探すよりは人の数を必要としないが・・・
それでもおそらくは十人以上の人手が必要になるのじゃが・・・どうしたものか・・・」
「それなら私達が手伝わせてもらうわ!」
どうやら伊部牧の作戦は思った以上の人手を必要としているようでそれをどうしようか考えていると
そこへ剣也と同じく前回の戦いで倒れた清志郎と乙女が現れてその作業は自分達が手伝うと告げる
「今の僕達はGATを持っていないからね。これくらいのお手伝いしか出来る事はないけど」
「それでもいないよりはマシでしょ!?それよりも剣也はヤマトの整備をしておきなさい!」
二人はビルでの戦いで壊れてしまったGATで活躍出来ないかわりに伊部牧の手伝いをするそうだ
そしてその生産工場を探している間に剣也にはヤマトを万全な状態にしておくように告げる
「えっと・・・乙女の言う通りではあるんだけど今は修理道具を持ってなくて・・・」
「それなら持ってきてる・・・今の時点で動けるのは私と兜君だけだから・・・」
そこへ蜜柑もやってきて修理道具を持っていない剣也に自分の道具を貸して上げた
彼女の言う通り今の時点で動けるのは二人だけであり機体は万全にしておく必要があるだろう
「なら私達も伊部牧さんのお手伝いをさせてもらいましょうかね?ベッドで寝ているのも性に合わないので」
「律矢さん!?もしかして病室のベッドから抜け出してきたんですか!?なんて無茶を・・・」
「別に寝ているほどの怪我ではないですし休む事に関しては全てが終わってからでもいいですからね」
律矢は今は体を治す事よりも優先しなくてはいけない事があると考えて病院を抜け出してきたようだ
それを聞いて思わず清志郎は大丈夫なのか心配するが様子を見る限りは大丈夫なのだろう
「それと氷塔は幸いな事になんの怪我もしてなかったから後で合流してもらうつもりだ
だから今の内に伊部牧の作業を一刻も早く進めて起きたいのですが・・・具体的に何をするつもりなのですか?」
「うむ・・・!ワシがこれから使うのは大量の小型高性能ドローンじゃ!本来ならばこれは犯罪行為じゃが
今回に関しては大木署長からも許可を貰っておる!よってこれを使って全ての工場を調べるのじゃ!」
どうやら伊部牧が考えていた作戦とは自らが作り出した大量の小型ドローンによる探索だったようで
これを使えば人の手で探すよりも遥かに速いスピードで怪しい場所を絞り込めると考えていた
確かに伊部牧の話していたドローンの性能は折り紙付きで怪しい場所を探すのはうってつけだろう
他のみんなもこの作戦には異論はないようで早速、怪しい工場の場所を探そうとドローンを操作し始める
その間に剣也達は昨日のビルでの戦いでボロボロになってしまったヤマト達の修理に取り掛かる
「・・・改めて見てみると酷い光景ね・・・こんな事を平気でやるなんて・・・!」
「うん・・・だからこそ僕達はなんとしても彼らを止めなくちゃいけないんだ・・・!
これ以上の犠牲者を出さない為にも・・・!ここで終わらせなくちゃ・・・!」
「清志郎君の言う通りですね・・・!私達も探すのに専念しましょう・・・!ここで終わらせる為にもね・・・!」
ドローンを操作している乙女達の視界に入ってきたのは昨日、爆破された工場跡地だった
そこは見るも無惨な状況となっておりもしも人が居ればタダでは済まなかっただろう
それを平然と行える彼らにはもう人の心なんてものは残されてはいないのだろう
だからこそ乙女達は絶対に彼らを止めなくてはいけないと決意を固め生産工場を探していく
その様子を見て伊部牧は心配する必要はないみたいだと考え同じく工場を探していくのだが
問題は工場を見つけた後・・・剣也達がそこへ乗り込んでいく場合の問題だった
(彼奴らはおそらく人が居たとしても構わずに工場を爆破していたじゃろう・・・そしてそれは本命でも例外ではない
もしも情報がバレる可能性があった場合は・・・彼等ごと爆破して証拠を隠滅する可能性がある・・・
工場を見つける作業と並行してそれの対策を考えておく必要もあるじゃろうが・・・一番の問題は・・・)
伊部牧の考えでは最悪の場合は工場ごと証拠隠滅として剣也達を亡き者にするのではないかという不安もあり
工場を探しながらもそれの対策を考えていたのだが一番の問題はそこでなく小烏丸の実力だった
今までは裏で暗躍するだけの彼だったがおそらく今回は真正面からの戦闘が予想されるだろう
そして彼の操作技術と機体はビルで戦ったあの最新軍用GATをも凌駕しているのは間違いなかった
となればいくら整備を万全にしたヤマト達でも勝ち目はほとんどないと言っても過言ではない
(使い捨てでもいい・・・!何かしら強力な武器があれば対抗出来るかもしれないのじゃが・・・!)
そして伊部牧の不安は直接、戦う剣也達も感じている事であり修理をしながら思わずその不安を口にしていた
「・・・月白さん・・・あんまりこんな事、言いたくはないけどさ・・・本当に勝てると思う?」
「・・・分からない・・・あの子の実力は未知数・・・絶対とは言えない・・・」
「だよね・・・でも俺は正直・・・今のままだったら絶対に勝てないんじゃないかって思ってる・・・」
ビルでの戦いも結果的には相手の装甲の弱点を利用して勝ったようなもので直接的な勝利ではない
相手が特殊な軍用GATを使っていたからだとしてもその辛い勝利は剣也にとって不安を残すものとなった
(今のヤマトじゃ素手による戦闘しか出来なくて攻撃力はほとんどないし操作技術も未熟・・・
もしもヤマト以上の機体が出てきたら・・・間違いなく俺達は負けてしまう・・・!)
剣也は自分の実力がどれほどのものなのかを強く実感しており
今回の戦いは絶対に勝てないのではないかという不安すらもあった
しかし戦わなければ相手を止められない事も知っているので戦おうという気持ちだけはあった
だがその気持ちだけで結果が変わるほど戦いというものは甘いものではない事も知っていた
そんな不安がる剣也の手を蜜柑はそっと掴んで真っ直ぐと彼の目を見ながら言葉を発していく
「・・・確かに今回の相手は協力・・・とてもまともに戦って勝てる相手とは私も思ってはいない・・・
でも別に相手を倒す事だけが戦いの勝利ではないし機体の性能や操作の腕だけで勝負が決まるわけでもない
だから・・・私は必ず兜君なら勝ってくれると信じてるし私も手伝う・・・だから・・・頑張ろう・・・!」
「・・・ありがとう・・・その言葉が聞けただけでも凄い勇気を貰えた気がするよ・・・!
さぁ!早くヤマト達の整備を終わらせていつでも戦えるように準備をしておかないとね!!」
蜜柑の言葉で勇気をもらった剣也は元気を取り戻してヤマト達の修理を進めていく
その姿を見ていた蜜柑は自分の言葉で剣也が元気を取り戻してくれて良かったと思っていた
するとそんな二人に対して朗報かと教えるかのように伊部牧が生産工場らしい場所を発見した
「どうやらここにはまだ人の出入りがあるようじゃの・・・おまけに機械類も稼働しておる・・・!
まだ確証に足らんが・・・おそらくはここが例の生産工場と考えて良さそうじゃな・・・
ワシはこの事を大木署長に伝えてくるから剣也君達はヤマトの修理が終わり次第、向かってくれ」
「氷塔には私から連絡しておくから現地で合流してくれ」
「分かりました・・・!月白さん!すぐにヤマト達の修理を終わらせよう!二人も手伝ってくれ!」
一方その頃、生産工場で待機している小烏丸達もこの場所が察知された事に気づいていた
「ふ〜ん・・・やっぱりこの場所も気づかれてしまったみたいね?流石は伊部牧博士といったところかしら?」
「へぇ〜・・・あいつらも結構やるじゃん!あっ!って事は今度こそ俺も戦っていいんだよね!?」
「まぁそういう約束だったからいいんじゃないの?と言ってもみんなが撤退するまでだけど」
そう言って女性はその場から離れながらこれからの事についてを考えている様子だった
(まさかこの場所まで突き止められる事になるなんて・・・
どうやらリーダーの言う通り本当にここを放棄しなくちゃいけないみたいね・・・
問題は小烏丸ね・・・負けるという事はないだろうけど子供から余計な事を口にしそう
まぁ特に教えても特に問題にならないような事しか話していないから大丈夫だとは思うけど・・・
いざとなったら切り離す覚悟をしておいた方がいいかもしれないわね・・・)
女性はこの戦いの行方次第では小烏丸の処遇も考えておりそうならないように小烏丸が勝つ事を祈るのだった
違法GATの生産工場をようやく発見した剣也達
果たして彼らはその工場で小烏丸を捕まえる事は出来るのか!?




