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折れない心

大会第一回戦!対戦相手は一体誰なのか!?

みんなの最終調整が終わった頃、ようやく受付も終わりいよいよ大会が始まろうとしていた

『まもなく大会が始まります。参加者はメインステージまで集まってください』

「アナウンスも鳴ったし・・・いよいよ大会も本番か・・・!気合い入れていくか!」

剣也達は自分のGATを持ってメインステージまで向かうと係員が参加番号の確認を行っていた

予め受付をしていた剣也達はもちろんこの参加番号が書かれたカードを持っていたのでそれを見せる

確認が終わると受付の人から番号のゼッケンを貰いそのままステージの側で待たされる

そして確認が終わったのか係員は下がっていきステージにMCのお姉さんが上がっていく

『やっほ〜!みんな〜元気にしてるかな〜?今日は待ちに待った大会当日!

 今日はここのお店で最強のGATファイターが決まっちゃいます!準備はいいかな〜!?』

お姉さんの声に反応したのは男衆だけであり剣也も彼女はそんなに人気なのかと思っていた

どうやらお姉さんもこの反応には慣れているようで丁寧に対応すると同時に着々と進行していく

『今回の大会に参加してくれたのは十六人!よって今回の大会は四回戦に分けられるよ!

 その順番はなんと私が今からクジで決めちゃいます!みんな覚悟をしておいてね!』

ステージ中央のバックモニターにはトーナメント表が表示されておりまだ番号は出ていなかった

お姉さんの話ではその番号を決める為にクジを引くらしくここからがまさに勝負の始まりと言うわけだ

係員がクジの入った箱を持ってきてお姉さんはゆっくりとその中に手を入れて番号の書かれたクジを引く

『まず最初に戦うのは・・・!一番!一番最初の人はまさかの一番でした!』

何やら仕掛けられていたのではないかと言うほど偶然な事に一番最初に番号を呼ばれたのはまさかの一番

そしてその一番のゼッケンを身に付けていたのは他でもない剣也だった

『続いてその一番と戦うのは〜・・・じゃじゃん!五番!五番の人が対戦相手となりました!』

「五番・・・って事は俺が一番、最初に戦う事になったのは・・・!」

五番という番号を聞いて剣也は誰がそのゼッケンを身に付けているのかを知っておりその人物を思わず見てしまった

「やれやれ・・・出来る事なら剣也君とは決勝で当たりたかったのが本音なんだけどね」

そう・・・五番のゼッケンを身に付けていたのは他でもない優だった

つまり一番、最初に戦う事になったのはまさかの友達同士での戦いとなってしまったと言う訳だ

(・・・いや・・・確率としては最初から半分以上はあったんだ・・・!覚悟は・・・決まっている!)



『それじゃあここからはじゃんじゃんクジを引いていくよ〜!

 あっ!最初の二人はすぐにバトルが始まるから準備しておいてね!』



「・・・まさか剣也君と最初に戦うのが僕になるとは・・・これも運命なのかな?」

正直な話、優は最初に剣也がGATを動かした時になんとなく自分が追い抜かれる日が来る事を予見していた

いや・・・正確に言うのならばその時点でもう自分の方が負けていると思っていたと言った方が正しいだろう

自分はGATを最初に動かした時は満足に歩く事すらも難しくあんなに細かな操作まで出来た覚えはなかった

そして剣也がヤマトと言う愛機を手にしてから初めて戦った時に自分はもう勝てないと優は確信した

しかし不思議と優の心には悔しいと言う気持ちはあったが不思議と悲しい気持ちにはならなかった

その理由はおそらく・・・その時に考えていた優の気持ちがそうさせたのだろう

(僕はあの時、素直に剣也君の事をすごいと思った・・・自分では絶対に勝てない。あれこそが天才だと・・・

 だけどその後ですぐに分かった・・・確かに剣也君は天才だけど決して無敵ではないのだと・・・!)

そう・・・確かに剣也とヤマトの相性はよくみんなの中ではおそらく最強の部類に入るだろう

だからと言って全戦無敗と言うわけではなく優にだって何度か負けてしまった事だってあるのだ

その時から優はどうして剣也が強いのか、どうやったらそこまで強くなれるのかを理解した

(剣也君は気づいていないだろうけど・・・おそらくその理由は気持ち・・・GATに対する気持ちだ・・・!

 僕達は長い間、GATに触れ続けてきたからこそ初めての発見や出会いというものがほとんどない・・・

 でも剣也君は違う・・・!初心者である彼はそんな発見や出会いがありそれをとても楽しんでいる・・・!)

優を含めた他のメンバーは小学生の頃からGATに触れてきておりほとんどの事を経験してしまっている

もちろん新しい発見や出会いが無い訳ではないがもうそんなのに喜べるような感情もなかった

どちらかというのならばそれが敵として現れた時の事を考えて気持ちが沈んだりした時の方が多い

しかし初心者である剣也だけはそんな発見や出会いを楽しみそれを力に変えていた

(だからこそあそこまで強いのだしこれからも剣也君は強くなっているのだろう・・・!・・・だが・・・!)



「僕は剣也君よりもGATの先輩だ・・・!楽しむ心ならば絶対に剣也君にも負けられない・・・!」



『さて・・・クジも順調に終わりいよいよトーナメント開始だよ〜!最初に戦うのはこの二人だ〜!』

お姉さんの紹介と共に剣也と優はステージに上がりフィールドを挟んでお互いに向かい合う

両者とも喧嘩をしているわけでも仲が悪くなったわけではなく絶対に負けないという気持ちが前に出ており

会場もその空気を感じ取ったのかピリピリとした緊張感に包まれていた

『おぉ!?何やら戦う前から二人の間には火花が散っているように見えるぞ!?

 どうやらここからは言葉など不要!お互いにGATをフィールドにセットして〜!』

お姉さんの指示を聞いて二人はフィールドにGATをセットしてバトルの準備を始める

それを確認し終わるとお姉さんはステージの中央に向かいみんなにマイクを向けながら叫んだ

『それじゃあみんなも例の掛け声いっくよ〜!準備してね〜!せ〜の!』



『GAT・・・ファイト!!』



試合が始まるとステージが草原だった事もあり二人はお互いの姿を一瞬で発見し攻撃を開始する

もちろん有利に戦いを進めるのは他でもないバズーカを持っている優であり

剣也のヤマトはその攻撃を躱しながら徐々に優のダビデに近づいていく

(ここで逃げてしまえばヤマトのスピードについていけなくなる・・・!なら僕がやるのは逃げる事じゃなく!)

「真正面からヤマトに向かっていく事だ!」

優はこれまでの経験から逃げてしまえば余計にヤマトのスピードに翻弄される事は分かっていた

だからこそここは逃げるのではなく向かっていく事で剣也の意表を突き同時にヤマトのスピードを利用した

これによりダビデの突進を受けたヤマトはそのパワーで吹き飛ばされてしまい体勢を崩してしまう

そしてもちろんそんな隙を逃すような優ではなく追撃としてバズーカを当ててヤマトにダメージを与える

(剣也君が乱された!?もしかして優君は今までの戦いからこれをずっと考えていたのか!?)

この戦い方には外から見ていた清志郎も予想外だったようで初めて剣也が崩される瞬間を目撃した

しかし同時にこれくらいでどうにかなるような男ではない事も理解しておりこれからどう動くのかをしっかり確かめる

そしてそれは実際に戦っている優も同じで土煙が上がっている場所に注意を払っており

いつでも攻撃出来るようにバズーカを構えて待っていた

するとそんな二人の期待を裏切るかのようにダビデの足元から音が聞こえてきた

「うぉぉおおぉお!!」

「っ!?下から!?」

なんとヤマトが姿を現したのは煙が上がっている場所ではなくダビデの真下からだった

完全に油断していた優はこの攻撃を躱す事は出来ずバズーカと一緒にダビデの片腕を破壊されてしまう

それでも戦闘不能にはなっていなかったのでヤマトを蹴り飛ばしてなんとか距離を空けるが

向こうは万全な状態であり対する自分は満身創痍で武器を失っており勝敗はすでに見えていた

(流石は剣也君だ・・・!まさか僕が起こした土煙を利用して穴を掘って近づいてくるなんて・・・!

 確か世界大会に出ている一人にそんな戦法を使う人が居たと思うけど・・・まさか自分で実践するなんて・・・!)

いくら出来る事は分かっていてもそれを自分の機体、しかも初めてでやろうとは思わないだろう

しかし剣也は初心者だからこそ、そんな失敗を恐れたりはしないし立ち止まったりしない

今回の作戦はまさにそんな剣也だからこそ成功したのだと優は思っていた



「でも・・・!僕のダビデはまだ動ける・・・!戦闘不能にならない限り、僕の負けじゃない!」



(・・・凄いな優は・・・その折れない精神力・・・本当に見習わないとな・・・!)

その姿を見ていた剣也は優の姿がとても眩しく見えて自分も見習わなくてはいけないと考えていた

同時に、こんだけ真剣な相手に最後まで全力で戦わなくては失礼だとも思っており

次の一撃に全身全霊を込めようとしていた

それは満身創痍の優も同じであり今のダビデの状況ではどちらにしても次の一撃が勝負になるだろう

そして武器を失っている今、その一撃はどちらも拳での一発に他ならない

「「・・・!うぉぉぉおぉお!!」」

両者は一斉に動き出して真っ直ぐに突っ込んでいきお互い渾身の力を込めた拳を振るう



(ああ・・・やっぱり剣也君は凄いな・・・今はまだ・・・君に勝てないみたいだ・・・)



たった一瞬・・・1秒にすら満たないその時間で優だけは己の敗北を悟った

そしてその優の考えは正しくダビデの放った拳はヤマトの拳に粉砕されそのまま頭を打ち貫いた

頭を無くしたダビデはゆっくりと膝から崩れ落ちて地面に倒れ込む

それと同時に優のモニターには戦闘不能の文字が表示され戦いの勝敗が決まり

剣也はまるで自分の勝利を表すかのようにヤマトの拳を天へと突き上げた



『それまで!見事に初戦を飾ったのはゼッケン番号一番!二回戦に進出です!!』

見事に優との戦いに勝利した剣也

続く第二回戦も無事に勝ち抜く事は出来るのか!?

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