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決意の夜

今回で日常編は最後になります

いよいよ県大会が明日に迫りみんなは最後の追い込みに入っておりこれまで以上に気合が入っていた

特に今回、足を引っ張るかもしれないと不安になっている優と歌女の二人は本当に努力していた

それこそチームメンバーとして誘った剣也や蜜柑も驚くほどでありそれに比例して実力も上がった

これならば県大会も勝ち抜けるのではないかと思っている中で彼らが気にしていたのは参加する選手達の事だった

ここまではチームワークを磨く事に集中しており相手を調べるという事を何もしていなかったのだ

勝利する確率が増えてきた今ならば情報も十分な武器になる事は分かっており

優の執事が色んな情報網を使って大会に参加する選手達の情報を集めてくれていた

「・・・流石にここまで多いとは思ってなかったな・・・もしかして全員の情報を集めてきました?」

「ええまぁ・・・おかげでそれなりの時間を必要としてしまいましたがこれで漏れはないかと・・・」

どうやら執事は大会に参加する全員の情報を集めてくれたようで剣也達としてはとても有り難かった

何故ならば今回、警戒しなくてはいけないのは常連であるトライハウンドの三人だけではなく

初参加となっている人達の中にも全国レベルの強さを持った選手達がいるかもしれないからだ

そして三人の考えは当たっていたようで剣也が何気なく手に取った資料にはとある選手の戦績が書かれていたのだが

それはその人物が怪物だと言わんがばかりのものとなっておりまさに剣也達が警戒するべき選手だった

戦羽(せんば) (ともえ)さんか・・・何というか・・・名前と顔からして女侍って感じだな・・・」

「そうだね・・・しかもこの戦歴には最初のバトルロワイヤルで他がチームを組んで戦ってたのに対し

 たった一人で戦い自分以外のGATを全滅させて異例の初戦で優勝するなんて・・・まさに怪物だね・・・!」

何と巴という選手は剣也達も行った篩にかける為に行われたバトルロワイヤルで不利な状況にも関わらず

たった一人で他の選手達を全滅させて異例の初戦優勝を飾った正真正銘の怪物だった

これに関してはもはや剣也達が予想していた以上であり県大会に対して不安を感じる要因となってしまった

他の資料にも目を通してみたのだがやはり彼女ほどに強い選手はいないようだったが

逆を言えば彼女も確実に勝ち上がってくるという事であり戦う事になるのは目に見えていた

(う〜ん・・・情報を集めて自分達の実力に自信を持とうって考えだったんだけど・・・

 完全に予定とは違う結果になってしまった・・・特に優君は完全に気圧されてる・・・)

巴の資料を見たせいで完全に優は弱気になっており本当に自分は彼女に勝てるのか心配になっていた

これに関して情報を集めようと提案した清志郎も責任を感じている中、剣也だけは未だに資料と睨み合っていた



「・・・なぁ・・・悪いんだけどこの人と当たった時さ・・・俺一人だけで戦っていいか?」



「なっ!?何を言ってるんだよ!?確かにあの鮫牙に勝った剣也君ならそれも大丈夫かもしれないけど

 この資料だけじゃ相手の本当の実力に関して分からないんだよ!?それなのに一人で戦うなんて・・・」

「そうなんだけどさ・・・この人の資料を見ていて一つだけ気づいた事があるんだ・・・

 この人・・・ずっと一人で真っ向から戦ってるんだよ・・・全ての試合でさ・・・」

剣也の言葉を聞いて清志郎は慌てて資料に目を通してみると確かにバトルロワイヤルもそうなのだが

普通の地元大会でも正々堂々、真っ向から戦っておりそれで尚も敗北というものをしていなかった

清志郎はこの事実に対して巴という選手に更なる恐怖を覚えるが剣也は少しだけ違った

「多分だけどこの人は真正面から戦う事しか出来ない人なんだよ・・・だから俺はそんな人と真っ向から戦いたい!

 それがこの人に応えられる・・・最大の誠意だと思うから・・・ダメか?」

これに対して二人は何も言い返す事は出来なかった。それは自分達が彼女と戦う事に怯えていたからだけではない

剣也だけは彼女と戦う事に対して勝つ事だけではなく誠心誠意尽くして全てを出そうと考えていたからだ

その時点で自分達は勝負をする前から既に負けを認めていたのだと悟ってしまったのだ

「・・・はぁ・・・本当はもっと反対するべきなんだろうけど・・・多分、僕らじゃ足手纏いにしかならないからね

 それならきっと剣也君だけで戦うのが良いんだと思う・・・でも分かってると思うけど大会はチーム戦!

 基本的にはちゃんと僕たちの事も信頼してほしい!それがこの人と一対一で勝負する条件だから!」

「うっうん・・・別に言われなくても分かってるんだけど・・・なんでそんなに必死なの?」

流石の清志郎も考え方で負けたと思われたくはなかったようで理由までは口に出さなかった

しかし同じように何も口に出せなかった優も剣也の事を羨ましそうに見ており同時に強くなりたいと思った

それはGATファイターとしての実力だけではなく心の方も・・・そしていつかは彼に恥じない男になると・・・

「そういえば気になってたんだけど・・・今回って何か特殊な仕掛けとかってあるのかな?

 それによっては俺達の戦い方とかに関してもだいぶ変わると思うんだけど・・・」

「そうだね・・・多分だけど序盤に関しては普通にフィールドで戦わせてもらえるんじゃないかな?

 初めての大きい戦いで緊張している選手とかもいるだろうしそれを和らげる為にもね

 でも・・・後半戦になったら間違いなくギミックのあるフィールドで戦う事になるだろうね・・・」

剣也達はそのフィールドでどう戦っていくのかも考えなくてはいけないと色々と試していく事にした

気づけばいつの間にか時刻は夕方になっておりこうして大会前日、最後の打ち合わせは解散となった



時刻は朝まで戻り別の場所では蜜柑達がバトルスタジアムで歌女に最後の特訓を行なっていた

「・・・うん・・・まだ実力的にはムラがあるけど十分にメロウを使いこなせるようになってる・・・

 これなら県大会でも大丈夫だとは思うけど・・・後はどれだけ勝ち上がれるかだけね・・・」

流石の蜜柑も自分達が県大会で優勝出来るとは思っておらず今回は目標を立てる事にした

「そうね・・・せめて全国大会への出場枠は取りたいわよね〜・・・どこからだっけ?」

「確かベスト4からじゃなかったかしら?・・・って事は目標としては準決勝まで残らないといけないわね・・・」

今回の全国大会に出場する為の枠は四つでありベスト4に残ったチームが選出される事になる

つまりは準決勝にさえ残ればその時点で全国大会に出場する事が確定するのだ

「問題はそこまでどれだけ勝たなくちゃいけないかって事よね〜・・・後は戦う相手次第よね〜・・・

 出来れば強い人達とは当たりたくないわ・・・剣也達はもちろんだけど・・・

 他にも・・・鮫牙に氷塔それにトライハウンドの三人がいるんだもんね〜・・・厳しくない?」

改めてどんな人達が県大会に参加するのを考えた結果、準決勝まで残るという目標がとても難しい事を理解する

何故ならば剣也達は勿論だが実力的に上な鮫牙に氷塔そしてトライハウンドの三人も今回、参加している

この時点で既に準決勝と同じだけの人数が揃っておりこの時点でどこかのチームが落ちていない限り

ベスト4への道はだいぶキツいという事を現しているのだが問題はそれだけではない

先ほど名前を挙げた以外にもとんでもない実力を持った選手が他にもいるかもしれないという事実が残っている

それが自分達よりも実力が上ならばその時点でベスト4への道は絶望的だと言ってもいい

しかし逆にそれだけ道が困難であれば目標として掲げるには十分だとも言えるだろう

「あっあの・・・そんなに大きな目標で良いんですか?わっ私は自信ないんですけど・・・」

「いいのいいの!目標ってのは叶わないくらいがちょうど良いんだから!夢はでっかくと一緒一緒!」

大会に初参加である歌女はこれほどまでに大きな目標を聞いて本当に大丈夫なのか不安視している中で

乙女は逆にこれくらい大きな目標である方が燃えると言って喜んでおり明らかに対照的な二人だった

しかし蜜柑はそんな二人でもチーム戦となれば見事なコンビネーションを披露してくれる事を知っていた

この数週間で歌女は直線的に戦う乙女の癖を完全に理解しておりそれに完璧に合わせられるようになっていた

これは本人すらも自覚していない彼女にとって大きな武器となっておりチーム戦において要となる

(まぁ・・・本人がプレッシャーに感じてしまうから何も言わないけど・・・明日の戦いが楽しみ・・・)



こうして前日の作戦会議は終わり家に帰った歌女は電話で練習に参加出来なかった三夏と話し合っていた

『なるほど〜・・・確かにそれはだいぶ困難な目標っすね〜・・・でも大丈夫っすよ!

 月白先輩は運が良さそうだしきっと他の警戒しているような選手達とは当たらないはずっす!』

「・・・三夏ちゃんはポジティブに考えられて凄いな〜・・・私はずっと負けたらどうしようって考えてる・・・

 こんな自分を変えたくてチームに参加させてもらったのに・・・なんだか情けないな〜・・・」

練習を始めた当初から何も変わっていないと本人は思っているようだが周りの目は違っていた

そしてそれを誰よりも認知していたのは他でもない彼女の事をよく知っている三夏だった

『そんな事ないっすよ!確かに歌女ちゃんは少しだけ心配性だけどそれは逆を言えば慎重って事なんすよ!

 だからきっとその個性も大会できっと活かされるし先輩達も頼りにしているはずっす!』

「三夏ちゃん・・・ありがとう・・・!私・・・必ず先輩達を全国大会に連れていくよ・・・!」

歌女から初めて強気な宣言が出て三夏は安心すると同時にそれが上部だけの言葉ではない事も理解していた

きっと彼女ならば本当に実現することが出来る・・・そう思える何かを彼女の言葉に感じたから・・・






そしていよいよ夜は明けて・・・県大会の本番が始まろうとしていた・・・!

いよいよ始まる県大会

果たしてどんな強者が揃いどんな戦いを繰り広げるのか!?

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