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#1 陰キャ冒険者のプロローグ

文字数少なくてすみません

本編開始

「落ちぶれたな、俺も」

雨の降る路地裏で俺は独り言ちた。



ーーーーーーーー


数日前


「本当に出ていっちゃうの?」


パーティの先輩が話しかけていきた


「はい、自分じゃ足手纏いにしかならないので。今までご迷惑をおかけしました。」


俺は勝手にいなくなることと、これまでのことでせめてもの謝罪をした


「それじゃあ、お達者で。」

「そちらこそお元気で。2年間ありがとうございました。」


俺と先輩は互いに別々の方へ歩き出した。


2人には深い溝があった。


ただ、やるせなさだけがそこには漂っていた。


思えば、ひどい2年だと思った。


自分で鍛錬を怠り、足手纏いの日々。


頑張ると決意しても、簡単に意思が揺らぐ。


注意されても変わらない。実戦に出てみれば失態ばかり。


自己嫌悪や後悔ばかり強くて、それでいて反省しないから同じ間違いを繰り返す。


自分さえいなければそう思う場面すら多々ある。


それではいけないと思いつつも、努力は3日坊主、頑張ろうという決意も、寝てしまえば次の朝には忘れる。


ハッキリ言って救いようがないと自分でも思える。


だから、せめてこれ以上迷惑を掛けないように、パーティを自分から出ていくことにしたのだ。



ーーーーーー



数時間前


「今日はこれで13件目かよ」


俺は仕事を探していていた


とは言っても、世間では冒険者は真っ当に働かない奴、という認識なので簡単には次の仕事は見つからない。


俺は、冒険者の内に貯めた貯金を切り崩して生活していた


あと一応念のため冒険者のギルドカードは解除してはいない。

「オイそこの奴!金もってんだろ。寄越せ。」


路地裏を歩いているとがらの悪い奴が数人で絡んできた。


「困ります。離してください!」


「そういうなよぉ。金持ってんだろぉ」


抵抗してもなかなか、離してくれない。


「さっさと金出せよっ!オラァ!」


「かはっ!」


俺はゴロツキのリーダー格に背後から殴られた


やば…い…意識……が………



ーーーーーーー



目が覚めたら俺は雨の降る路地裏で倒れていた


俺は確か、ゴロツキに殴られて…


「ってヤバイヤバイ!持ち物確認しないと!」


起きて移動しようとしたがさっき殴られたためか体が起こせない。


重い体を引きずって近くに落ちていた自分のバッグを確認する。


よかった。ギルドカードとブレスレッドは取られてない。


このブレスレッドは自分が先輩からもらった大切なブレスレッドだ。取られなくて本当に良かった。


まあ、それでも殆どの金品は取られてしまったが…


雨宿りのため俺は近くの壁に寄りかかった


「落ちぶれたな、俺も。」


俺は独り言ちた


今までいかに意図に助けてもらったかが身に染みる


1人でやっていけるなんて思っていたらこのザマだ。ほんと救いようがねえな。ハハハ


「おい。人が倒れてるぞ。どうする?助ける?」

「まあ私はいいと思うよ」

「うちにそんな金ねーよ」

「まあさ。そこはこいつに払わせればいいじゃん」

「それもそうだな」


人の声が聞こえる


誰だろう?


「おーい。大丈夫か?」


さっき話していた男が話しかけてきた。


「お前は?」


「俺は、ドーン・レイヤー。冒険者だ。」


その言葉を聞いたのを最後に俺の意識は再び途絶えた。


これが、これから始まる波乱に満ちた冒険の始まりになることは、この時誰も予想できてはいなかった。

高評価、誤字報告よろしくお願いします

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