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どうせ異世界に来るならチートスキルとhappyフラグが欲しかった 〜〜 一寸法師はかく語りき 〜〜  作者: ・・・・
第一章 pro rogue the different globe 異世界で天国から地獄へと至る三日間
10/21

第十話 走れ!ソンタクン

この話には残酷かつ不快な内容が含まれます。

不快に思われた方は、大きな空白部以降からお読みください。



「ご主人様、もう矢がありません…」


「私も、幻術が…」


ソーナの矢が尽き、サクヤの魔力も尽きた


「ソーナさん後はお願いします!

…ご主人様、どうかご無事で…」


「なにを言って…」


ミーナは精一杯の笑顔を浮かべ荷台から飛び出した!


刀を抜き先頭の馬を斬り付けるが、勢い良く走る馬に跳ね飛ばされ後続の馬に踏み付けられ意識を失う


ミーナの思い虚しく野盗達は馬車に追い付き、馬と馭者を殺して馬車を止める


ソーナ、ヒトミは馬車を降りて野盗を睨み付けた


「嬢ちゃん達、いた〜い思いをしたく無かったら武器を捨てな!」


「ボク達は、ご主人様を死んでも守るんですよ!」


ナイフを向けて脅す野盗にヒトミが毅然と言い放つ


「ワタシも、ミーナと約束した!」


ソーナも刀を抜き言い放つ


「サクヤ!離してくれ、俺も戦う!」


しかし、サクヤは馬車の中で俺を離すまいと左腕で抱きしめ、右手に短刀を握る


馬車の外ではソーナとヒトミが野盗達と切り結ぶ


「ど〜した〜、嬢〜ちゃんご主人様を守るんだろ〜」


野盗は下卑た笑いを浮かべてヒトミを斬りつけた


「キャッ」


腕に傷を負ったヒトミが小さく悲鳴を上げ

それを聞いたソーナが振り向き声を掛ける


「ヒトミ!大丈…ぶっ」


「ヒヒヒッ、余所見は危ないよ〜」


野盗は隙を見せたソーナの腹を蹴り上げ笑いながら言う


苦悶の表情を浮かべ膝を折るソーナ

助けようと振り向いた瞬間足を斬られて倒れるヒトミ

二人は支え合いながらも野盗に刀を構える


「そろそろ、諦めたらど〜だ」


「諦めません!ミーナと約束しましたから!」


「兄貴連れて来やした!」


そこには、髪を掴まれ引き摺られて来た気絶したミーナがいた


「「「「ミーナ!」」」」


「約束ってのは、コイツとしたのか?」


兄貴と呼ばれた野盗は、ミーナの髪を鷲掴み持ち上げて聞いてきた


ソーナは無言で睨み付ける


「虫の息だがまだ、生きてるか さ〜てどうするかなぁ」


野盗の兄貴は下衆な顔を浮かべて、ミーナの服を剥ぐ!


「ヒュ〜」


「ご馳走だな〜」


青アザや擦り傷はあるが美しいミーナの姿態を見て歓声を上げる野盗


恐怖の表情を浮かべ凍りつくサクヤの背後からナイフが突き付けられる


「ご主人様を殺されたく無ければ武器を捨てな!」


野盗は俺の口を縄で塞いでから、片手で掴み見せる付ける


「こんなのが、ご主人様かよ! おいそいつを寄越せ!」


「どうぞ、兄貴!」


俺を受取った兄貴分は馬車の方へと移動してアイスピックを取り出した


「おい、女共!ご主人様を殺されたく無ければ、一人ずつ順番に服を全部脱げ!ただし、俺達が興奮する様に色っぽく脱げよ!興奮出来なかったら…こーなる!」


兄貴分はそう言うと、俺の右手をアイスピックで刺して馬車の外壁に吊るした


「「「ご主人様!!」」」


「まずは、そこのお前からだ!」


指名されたサクヤは恐怖に身を強張らせながら服を脱ぎ始める


「それじゃー、誰も興奮しねーよ」


兄貴分は言いながら、俺の左手をもう一本のアイスピックで刺して馬車の外壁に固定した


「ご主人様〜!」


泣き叫ぶサクヤ


涙を流しながら身を抱くソーナとヒトミ


「安心しな!ご主人様はまだ殺さない!俺達がたっぷりと楽しむ姿を見て貰う観客様だからなぁ〜」


「さぁ〜、早く俺達が興奮するショーを始めろ!」


「うぅっ、ご主人様!ご主人様〜…」


泣きながら俺を呼び服を脱ぐサクヤを見て俺は怒りに目を血走らせてた


「女!こっちに来い!」


兄貴分は一糸纏わぬ姿となったサクヤを呼ぶ


「次は、お前だ!」


サクヤを抱き竦めて身体中を弄りながら、ヒトミを指名する


戸惑いながらも服を脱ぎ出すヒトミに…


「それじゃ〜ダメだ!何度言ったらわかるんだ!」


ヒトミにダメ出しをして、新たなアイスピックを二本取り出し、立て続けに俺の右足と左足を刺し貫く!

俺は馬車の外壁に『大』の字に貼り付けにされる


ヒトミは泣きながら気丈に服を脱ぐ


「やっぱ、お前ダメだ!」


そう吐き捨てた瞬間、俺の腹に焼ける様な痛みが走る


「「キャァァァァァーーーー!」」


「ご主人様ーーーーー!」


悲鳴を上げ倒れる三人


俺の腹を、大きなナイフが刺し貫いていた


そして、俺の意思は闇に呑まれた………


















恐怖に震えながら目を覚ました、ヨーカは震える足取りで気が触れたかの様に叫び走り出す


「ご主人様〜!」


その尋常ならざる様子に、イチゴ達はヨーカを取り抑えて聞く


「ヨーカ!落ち着いて!訳を話して」


ヨーカは動転しながらも、見た予知夢の内容を掻い摘んで語った


主人達の馬車が野盗に襲われる事

ミーナが重傷を負い、三人が辱しめを受ける事

そして、主人が拷問の末に亡くなる事


皆その内容に驚き、血相を変えて主人の後を追い辻馬車屋に向かった


辻馬車屋の受付嬢は30分以上前に出発したと言う


もう間に合わない!そんな思いに崩れ落ちる様にへたり込むイチゴ達


「ワン、ワンワン」


ご主人様を助けてくれる!と言うかの如く、イチゴ達に吠え、ソンタクンは全速力で走り出した!


ヨーカは語る


「私の予知夢にはソンタクンは出て来なかった!ソンタクンが間に合えば未来が変わるかも知れない!」


イチゴ達はソンタクンに希望を託し主人が無事戻って来た時の為に、不安で押し潰されそうな心を奮い立たせる様に主人から与えられた仕事に取り掛かった



ソンタクンは走る!

一陣の風の如く、只管に街道を駆ける!

大好きな主人を助ける為に!


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