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9、馬上の攻防 (流血有り)

サトミとベンを、2頭の黒い馬が追う。

2頭は並び、様子を見るとベリアルが前に出た。

ベリアルが小銃の照準をエリーの背から、ベンの尻へと移し引き金を引く。

ベンの尻に数発銃弾は当たったが、弾は肉に押し出され、スピードが落ちる気配はない。


「なっ、なんだ?!あの馬は、銃が効かない?!」


「俺が先に仕掛けよう。」


「いや、俺がやる。奇妙な奴らだ、援護は任せる。」


ベリアルがクラウスに目配せ、クイッとアゴで指す。

男2人が馬のスピードを上げ、ベンはあっと言う間に追いつかれて左右の黒い馬にはさまれた。


「そのアンドロイドを渡せ!」


左右の男が銃を構え威嚇する。


「荷受け人に届けるのが俺の使命だ。」


「若くして死に急ぐこともあるまい!」


今まで何度聞いたろう、その言葉にクスッと笑う。

そして次の瞬間、サトミの顔つきが変わった。



「俺を、銃で殺せると思うな。」



ハッと男達がその鋭い気に気圧される。

サトミが、背中から刀を抜くと同時に居合いで右手のクラウスに振り下ろした。


「むんっ!」


刀が剣圧が巻いてクラウスを襲い、反射的に手綱を引いて後ろに逃げる。

馬の鼻先をブオンと風が鳴り、馬が驚いて目をむいた。


タタンッ!


間髪入れず銃が放たれ、サトミがひょいと顎を上げると額の前を弾が通り過ぎた。


「くははっ!銃も持たず、刀1本でなにができるか!」


左からベリアルが再度銃を撃つ。

サトミが身を引いて難なくそれを避け、ニヤリと笑った。


「ならば刀の怖さ、教えてやろう」


一旦はスイッチを入れた刀の柄にある電撃を、親指でレベルを下げスイッチを切る。

刀からスパークが消えた。


「ふん、左に刀は届くまいよ!」


右利きのサトミにニヤリとほくそ笑んだ瞬間、ベンが一気に左のベリアルに身体を寄せる。


「なにっ?!」


反射的に小銃を連射するが、サトミは手綱を放して両手で刀を持ち、弾丸を切り、弾いて行く。


「こ、こいつ!弾が何故当たらん!」


「銃のちっせえ弾なんか、当たらなきゃ何てこたあない。」


ゾツとベリアルの背を冷水が走る。

背後からクラウスがサトミの頭に向け数発撃った。

スッと左に頭を傾けると、弾はかすりもせず空を切って行く。


「なにっ!」


「この化け物めっ!」


「ククッ!」サトミの顔が、楽しそうに笑った。

そのまま刀を左に持ち替える。


「ふっ!」


一気に上段から、銃を空しく撃ち続けるベリアルの右胸と銃を持つ右腕を切り裂く。


「ぐあっ!ま、まさか!」


右腕は半場まで切られ、銃をたまらず落としてしまった。

血を吐きながら顔を歪め、左手で肩に担いでいた自動小銃をさぐる。


「ベリアル!」


クラウスが追いつき、サトミを背後から数発撃って援護した。

しかし身体をねじり、難なくそれを避けると刀を手の中で返し、ベリアルに反撃の間を与えず一気に刀を振り下ろす。


「ひいっ!」


何というちゅうちょの無い攻撃か。

ベリアルは血にまみれながら、この仕事を受けたことを激しく後悔していた。


こいつは!戦いを楽しんでいる!


血しぶきを上げ、数発反射的に撃ったベリアルの動きが愕然と止まった。

走り続ける馬に追いつかず、身体が後ろへ傾き、銃が音を立てて2つに割れる。

ベリアルは白目をむいて、馬から落ちて行った。


サトミ対ベリアルのおっちゃん。

馬上の攻防その1、馬としてはベンは体高が低いので刀は不利です。

不利、と言う言葉はサトミにとって、かえってワクワクするようです。

困った奴です。

それではまた。

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