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黒猫の騎士  作者: 黒猫キッド
第一部・クーデター編
63/77

63・グレンの真実

 玉座の間に案内されると、王座にはジルガ、その隣にはマイルスが座っており、ロイナスとラインも居て、それ以外には誰も居なかった。少々異様な雰囲気にグレンは戸惑う。

「気にする事はない。もっと近くに来い」

 ジルガに言われて、グレンは玉座の中程まで行き其処で跪いた。

「今回はお前には世話になった。お前が居なかったらマイルスやこの国はどうなっていたか…本当にすまない」

と、ジルガは王座から立って、頭を下げた。それに対してグレンは戸惑う。

「頭を上げて下さい。俺…いや僕は当然の事をしたまでです」

 慌ててグレンが言うと、ジルガが言った。

「謙遜する事は無い。お前はこの国の英雄なんだ…それよりお前に聞きたい事がある」

 ジルガが話を変えてきたが、その口調は真剣なものであった。

「お前は一体何者なんだ? 空を飛ぶ事が出来るなんて、ただの猫獣人という説明では着かないぞ」

「……」

 ジルガの言葉に、グレンはどう答えれば良いか悩んだ。

「…『リア。どうすれば良い?』」

『…やはり正直に、マスターの素性を話すのが宜しいかと』

「……」

 リアにそう言われたグレンは、考えた末に本当の事を話す事にした。

「分かりました。僕の正体を話します」

 グレンは覚悟を決めた。

「僕の本当の名前は、黒崎 紅蓮。こちらの世界ではグレン クロサキになりますね」

「グレン クロサキ…確か俺が鑑定した時に見た名前だったな…? 『こちらの世界』って意味はなんだ?」

 ジルガが尋ねた。

「…僕はとある王国が、異世界から呼び出した存在の一人なんです」

 それからグレンは、様々な事を話した。自分が神のミスで肉体を失った元人間だという事、新たに与えられたのが、この黒猫の体という事、そして爆発的な戦闘力と様々なスキルを身に付けている事を…

「…とても信じられないが、お前の戦闘力を聞いた処、嘘とは思えないな…お前のステータスを見せられないか?」

 ジルガに言われて、グレンはステータスを表示した。



  グレン クロサキ


 種族・黒猫獣人


 年齢・15歳


 職業・魔法剣士


 レベル・58


 能力・剣術、雷魔法、炎魔法、水魔法、風魔法、土魔法、無属性魔法、言語理解、鑑定、ステータス隠蔽、物質物錬成能力、物質物付属能力、飛行(フライング・)(キャット)LvMAX、音速(ソニック・)(キャット)LvMAX、分身(ドッペル・)(キャット)Lv1、変身(メタモル・)(キャット)、???、超感知能力、完全精神耐性、超回復力、世界の知識、痛覚無効。


 称号・異世界の勇者、神の加護を受けし者、偉大なる捻くれ者、駆け出しの冒険者、覚悟を決めし者。


 体力・349129


 知力・236548


 魔力・430196


 精神力・121940


 身体力・549831


「な、何だこのステータス値は!?」

「これが…グレンの本当のステータス」

 ジルガとマイルスは其々の感想を述べた。一方のグレンも内心驚いていた。

『うわぁ…滅茶苦茶レベルとステータス値が上がってる…。これってルカナスとその手下を倒したからだよなぁ…』

 そう考えるグレンであった。

「何だよコレ…俺らの十倍以上はあるぞ…」

「スキルの数も普通じゃない…」

 ロイナスとラインも、驚きを隠せなかった。とりあえずグレンはステータスのウィンドゥを閉じる。

「あと、もう知っていると思いますが、僕はアイテムボックス持ちです」

 そう言うとグレンは、アイテムボックスから夜月を取り出した。それを見たロイナスとラインは納得した。

「なるほど、アイツの武器が消えていたりしたのは、アイテムボックスを持っていたからか…」

「確かにそれなら、武器を消す事も可能だね」

 グレンは夜月を腰のベルトに差し込んだ。そしてジルガを見つめた。

「これで僕の話せる事は全てです」

「…一つ聞きたいんだが、お前はこれからどうするつもりだ?」

 ジルガの質問に、グレンは少し考えて答えた。

「当初はパルネル王国に向かおうかと考えていましたが、あの国は獣人を嫌うという風習がある様なので、気ままに旅をしながら考えるつもりでした。幸いギルドにも登録しているので…」

 グレンの話を聞いた後、ジルガは何かを考えて、マイルスに小声で何かを囁いた。そして…

「グレン…もしお前が良ければ、この国の騎士にならないか?」

 そう告げたのだった。


 ステータス値が馬鹿みたいに高いグレンですわ…それを設定した僕も大概ですが…。

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