60・(間章)・戦いの様子
「此方です! ロイナス団長!」
一方ロイナスは、兵士に導かれて城壁の方へと向かっていた。
「一体どうした? 何かあったのか?」
先程の死体と良い、ロイナスには理解出来てない事が山積みだった。その状況下で更にまた何かを発見した様だ。
「あれを見て下さい!」
兵士が城壁の上を示した。其処には三人の姿があった。
一人はこの国の姫であるマイルス。もう一人は今回のクーデターの首謀者のルカナス。そして最後にルカナスと交戦しているのは…。
「グ、グレン!?」
それは黒猫獣人のグレンであった。
何度も言う様だが、猫獣人は本来戦闘力の低い種族で、戦闘行為等行えるはずがなかった。しかし城壁の上で戦っているグレンは、ルカナス相手に互角の戦いを行っていた。いや…
「アイツ…少しずつルカナスの上を行っている」
グレンは細長い刃の剣を縦横無尽に使いこなし、ロイナスの剣技を少しずつ上回っていた。
「ロイナス!」
其処にライン率いる、第3軍の騎士や兵士達もやってきた。
「ラインか、見てみろ。グレンがルカナスの野郎を圧倒している。第四軍の団長…いや、元団長のルカナスが猫獣人に押されている」
「!…もしや彼は…」
ラインが何かを言い掛けた。
「あ? 何だ?」
「昔、僕の拳術の師匠に聞いた事がある…すぐれた闘士は、相手の動きを全て予測出来る」
「じゃ、じゃあ何だ!? アイツ(グレン)はそれが出来るって事か?」
ロイナスが尋ねると、ラインは首を横に振った。
「いや…それ以上だ…」
ラインは戦慄した表情で言った。
「彼は…あの極限の中で、瞬時に戦術を考えて、ソレを実行しているんだ…ただ何かをする為だけに…」
グレンが何の為に其処まで出来るのかは次回にて…
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