31・ウサギさんは追い掛けられる方だけではない
令和初の投稿ですわ
エルディルの街中に、一人の白い兎獣人の青年が歩いていた。
「まさか姫様に帰ってきて早々に、頼み事をされるとはね…」
そう呟きながら歩く青年の名は、ライン。エルディア王国の三軍の軍団長である。
「姫様の話では、その黒猫はそうとう強いみたいだけど…」
ラインは姫様‐マイルス‐との会話を思い出す。
※ ※
「調査ですか?」
城の鍛錬場で訓練をしていたラインは、一週間ぶりに帰って来たマイルスに呼び出され、頼み事をされていた。因みに同じく訓練をしていた兵士達が、マイルスの服装を見て、気になっていたが、ラインが人睨みすると、大人しく訓練を再開した。
「うんそう。ボクと一緒に来たグレンって、黒猫獣人の事を」
「黒猫獣人ですか…戦闘力も無い種族の筈ですが…」
「普通ならね…でもグレンは違った…ボクには見せていないけど、彼は物凄い強さを秘めている」
其処まで言われて、ラインは考えて言う。
「姫様は、そのグレンという黒猫が強いから、隠密行動が得意な私に調査を依頼するのですか?」
ラインは三軍の軍団長でありながら、隠密行動も得意としていた。
「そうだよ。君の軍には隠密に長けている兵士はいっぱい居るけど、彼には恐らく通じない」
「…姫様が嘘を言っているとは思っていませんが、私にはその黒猫獣人に其処まで警戒する必要なないかと…」
ラインが言うと、マイルスはラインに背中を向けて言った。
「…ボクの勘だけど…グレンは何かを隠している…」
※ ※
「…っで、街中で聞き込みをしたら、この近くの宿屋に行ったみたいだが…」
しばらく歩くと、目的の黒猫獣人が居るらしき宿屋が見えてきた。
ガチャ!
「!」
すると宿屋から、紺色の武道着の様な衣装を着て、腰の後ろに見たことが無い細長い剣を帯びた、黒猫獣人が出て来た。
「…あれが姫様が言っていた、黒猫獣人のグレン…聞いていた服装と違うが、青い瞳に細長い剣を持っているという特徴が一致している…何処かに向かうみたいだな…」
ラインは黒猫獣人‐グレン‐の後を気づかれない様に尾行した。
PV5000突破おおきに♪ これからも宜しゅうお願いしますわ。感想あったらどうぞな




