25・聴取と報酬と捻くれ行為 4
PV3000突破! ほんまにおおきに
暫くして、ロイナスがグレンに関する報告書を書いていると、部屋の扉をノックする音が響いた。
「失礼します。ロイナス団長」
「何だ?」
ロイナスが書類から顔を上げると、其処には一人の兵士が立っており、その手には見覚えがある袋が握られていた。
「! おい、その袋どうした?」
ロイナスが尋ねると、兵士は気まずそうな表情を浮かべた。
「それが…」
兵士は経緯を話し始めた。
※ ※
それは、この兵士が街中を巡回していた時であり、建物と建物の間の路地に差し掛かった時であった。
突然強い力で後ろから引っ張られて、路地に引き込まれた。兵士は腰に帯びていた剣を抜こうとしたが、それより早くに、兵士の首筋に冷たい刃が当てられる。
「おっと動くな…もしその剣を抜いたら…恐ろしい思いをする事になるよ…」
兵士の背後から、少年の有無言わせない声が聞こえた。
「ちょっと頼み事をお願いしたいんだ。この袋をロイナスという狼の騎士に渡してくれれば良い…」
そう言いながら兵士の背後の主は、刃とは反対側から小さな袋を渡した。
「受け取ったら、暫く其処に居て…十秒くらいかな…それじゃあお願いね…」
そう言うと声の主は、兵士の首筋から刃を引いた。やがて声の主の気配が無くなると、兵士はロイナスが居る詰所へと足を進めた。
※ ※
「……」
兵士から話を聞き終えたロイナスは、苦々しい表情を浮かべていた。
「あぁんのクソガキ…なんちゅう捻くれた性格をしているんだ…」
何処かに行ってしまった声の主=グレンに対して、悪態をつくロイナスであった。




