22・聴取と報酬と捻くれ行為 1
「ようこそ、王都エルディルへ!」
王都の門を前で、馬上のマイルスが言った。そして開かれた門の向こうの光景は、大きな街並みだった。
「……」
あまりの光景にグレンは言葉が出なかった。
その後、マイルスは城へと行くというので、数名の騎士と共に行く事になり、グレンは門の近くの詰め所で話を聞くことになった。
「グレン、ありがとうね」
笑顔でグレンにいうマイルスに対して、グレンは…
「……」
無表情で何も答えなかった…いや…答えられなかった…。マイルスは残念そうにしながらも、騎士達と共に城へと向かった。
「普通なら不敬罪だぞ…」
グレンの聴取の為に残っていたロイナスが呟いた。
「短期間で色々あったんだ…大目に見てほしい…それよりも、狼の騎士さんは、僕に聞きたい事があるんじゃない?」
「…まあいい…ついて来い」
何処か捻くれた口調で言うグレンに、ロイナスは若干苛立ちを感じながらも、詰め所へと案内した。
詰め所に入ると、グレンはロイナスに、椅子と机だけがある小部屋へと案内された。
「これからお前の聴取をするんだが、その前にその武器を兵に渡してくれ」
「? これ?」
ロイナスに言われたグレンは、腰の夜月を軽く叩きながら聞き返した。
「見たことがないが、一応武器らしいからな…これは規則でな」
ロイナスの言葉は、エルディア王国の騎士として当然だったが、正直グレンは夜月を渡す気は無かった。
『夜月は『僕』か『僕が心から認めた人』しか持てないみたいだし、この連中に渡しても持てないのは、確実的だな…でもその事で面倒事を起こすのも面倒だな…』
そう考えたグレンは…夜月を隠す事にした。勿論、アイテムボックスに。
「ほら渡せって…あれっ!?」
先程までグレンの腰にあった夜月が、影も形も無くなった事に、ロイナスは変な声を上げた。
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