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黒猫の騎士  作者: 黒猫キッド
第一部・クーデター編
12/77

12・マイルスのからかい

 マイルスの元へ戻ると、既にマイルスが魔法で火を起こしていた。

「ただいま、マイルス」

「おかえり、グレン。どんな獲物が取れた?」

 マイルスに言われ、グレンはアイテムボックスから、シザーベアの死体を出した。

「嘘!? これシザーベアだよ! ゴブリンとは比べ物にならない位のランクのモンスターだよ」

「えっ? そうなの?」

「良く無事だったねグレン。苦戦したんじゃないの?」

「いや、瞬殺だったけど…」

「…ま、まあいいや…それより、肉を解体したいけど、グレンはやり方は?」

 マイルスに言われ、グレンは無言で首を横に振る。

「マイルス。もし知ってたら教えてくれない? といっても僕はナイフは無いから、これでやるしかないけど…」

 そう言いながら、腰の夜月を軽く叩くグレン。

「ボクがナイフ持っているから貸そうか?」

 そう言ってマイルスは、スカートに巻かれたベルトのホルダーにあるナイフ取り出し、グレンに渡した。

 グレンはナイフを受け取り、マイルスの指示の元、シザーベアを解体した。


※         ※


「はぁ~お腹いっぱい!」

 夕食を終えて、マイルスは満腹感で軽く伸びをした…その際に胸が揺れたのを、グレンは見てしまった…。

「ねえ、マイルス」

「何だい?」

「その…王都の女性というか冒険者は…みんなマイルスみたいな服装をしているの?」

 あまりにもマイルスの服装が、目のやり場に困る為、尋ねるグレンだった。

「う~ん…特別ボクみたいな服装の人はあまり居ないけど…」

「じゃあ何で…そんな恰好を…」

「お気に入り出し、動きやすいからかな…!」

 そう言った時、ふとマイルスはある事に気づき、ニヤリと笑ってグレンを見た。

「成程、成程。どうやらグレンはボクの服装が気になるんだね…エッチな猫だね」

「ち、ちちちち違うよ! ただマイルスがそんな恰好しているから、王都の女性は皆そうなのかなって思っただけだよ!?」

 必死にマイルスに弁解するグレン。マイルスに嫌われたくないからだ。そんなグレンをマイルスは、クスクスと笑って、グレンの心情を見透かした様に言った。

「大丈夫だよグレン。ボクは君を嫌いにならないから…それに…グレンなら別に、そう見られても平気だよ」

「!?」

 マイルスの最後の言葉に、グレンは顔を赤くなるのを感じた。

「ぼ、僕が見張りをするから、マイルスは寝て良いよ!」

 話を逸らす様に言いだすグレン。そんなグレンの事を気遣うマイルス。

「分かった…でも、暫くしたら起こしてね、ボクが見張りするから…あと…寝てる時に、ボクの事を好きにして良いよ」

「しないよ!」

 マイルスは自分がからかった言葉の返事を聞くと、その場に横になり眠りに入った。


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